黒木瞳、日航機墜落事故から40年 亡くなった宝塚同期偲び初の慰霊登山「やっと来ることができました」

乗客乗員計520人が亡くなった1985年の日航ジャンボ機墜落事故から40年となった12日、俳優・黒木瞳が群馬県上野村にある現場の「御巣鷹の尾根」を初めて慰霊登山した。この事故で犠牲となった宝塚歌劇団の同期(67期)・北原遥子さん(本名・吉田由美子さん、享年24)をしのぶためで、他の同期らと共に「昇魂之碑」や北原さんの墓標に手を合わせた。下山後、ENCOUNTの電話取材に応じた。

黒木瞳
黒木瞳

前日の灯籠流しでは感極まる「40年分の涙かというぐらい泣きました」

 乗客乗員計520人が亡くなった1985年の日航ジャンボ機墜落事故から40年となった12日、俳優・黒木瞳が群馬県上野村にある現場の「御巣鷹の尾根」を初めて慰霊登山した。この事故で犠牲となった宝塚歌劇団の同期(67期)・北原遥子さん(本名・吉田由美子さん、享年24)をしのぶためで、他の同期らと共に「昇魂之碑」や北原さんの墓標に手を合わせた。下山後、ENCOUNTの電話取材に応じた。

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 黒木は前日11日に現地入り。同日夜の鎮魂の灯籠流しに初参加し、12日は午後6時から開催された追悼慰霊式にも参列した。

「毎年都内にお墓参りしていしましたが、御巣鷹には行けなかったんです。今年やっと来ることができました」

 北原さんは、黒木をはじめ、真矢ミキ、涼風真世ら粒ぞろいとなった67期の中でも、美貌のタカラジェンヌとして知られた。1981年に宝塚で初舞台を踏むと、主要な役に抜てきされるなど早くから注目された。84年に退団後も順調で、テレビドラマの主演が決定するなど、将来を嘱望されていた。

 黒木にとって北原さんは宝塚時代、同じ娘役として夢を語り合い、プライベートでは旅行に行くなど親友だった。事故当時、黒木はちょうど退団公演を東京宝塚劇場で上演中で、公演中に行われた通夜では仲間に抱えられて参列する姿が伝えられた。これまで御巣鷹に登った同期はいたが、黒木は今年初めて同期の小乙女幸さん、文月玲さんらと訪れた。

「認めたくなかった思いもあったのかもしれませんが、来られる時に来たのがたまたま今年だったという感じです。ここには北原さん以外の墓標もたくさんあり、本当にこの地で事故が起きたんだ、など、ここに来ないと分からないことがあって言葉では語り尽くせない思いがありました。やはり、事故を風化させてはいけないと思いましたし、何より命の大切さを感じました」

 前日11日の灯籠流しのときは感極まったといい、「昨日は40年分の涙かというぐらい、すごい泣きました。だから、今日は墓標の前では笑顔でいたかったんです。彼女のところには多くの方がいらしていて、『たくさんの人が手を合わせてくださって、良かったね』と伝えました。私自身、今後も彼女が24年間、輝いて生きていたことを伝えていきたいと思っています」と心境を明かす。

 黒木自身、今年宝塚退団から40年となり、「御巣鷹でのことを胸に、これからも北原さんの夢とともに歩んで参ります」と語った。

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