世界を巡ったSMTOWN LIVE 東京ドーム公演は2日で9万5000人動員…興奮の渦となった4時間半をレポート

韓国の大手芸能事務所・SM ENTERTAINMENTの創立30周年を記念したワールドツアー「SMTOWN LIVE 2025 in TOKYO」が9日、10日に東京ドームにて開催された。KANGTA、東方神起、SUPER JUNIOR、SHINee、SUHO & CHANYEOL & KAI(EXO)、Red Velvetをはじめ、NCT、aespa、RIIZEら、同事務所を代表するアーティスト16組65人が集結し、両日とも約4時間30分で計51曲を披露した。同ツアーはソウルから始まり、メキシコシティ、ロサンゼルス、ロンドンと続き、今回の東京公演では2日間で約9万5000人を動員。ここでは9日の公演をレポートする。

東京公演では2日間で約9万5000人を動員した
東京公演では2日間で約9万5000人を動員した

KANGTA、東方神起、SUPER JUNIOR、SHINee、NCT、aespa、RIIZEら16組65人が出演

 韓国の大手芸能事務所・SM ENTERTAINMENTの創立30周年を記念したワールドツアー「SMTOWN LIVE 2025 in TOKYO」が9日、10日に東京ドームにて開催された。KANGTA、東方神起、SUPER JUNIOR、SHINee、SUHO & CHANYEOL & KAI(EXO)、Red Velvetをはじめ、NCT、aespa、RIIZEら、同事務所を代表するアーティスト16組65人が集結し、両日とも約4時間30分で計51曲を披露した。同ツアーはソウルから始まり、メキシコシティ、ロサンゼルス、ロンドンと続き、今回の東京公演では2日間で約9万5000人を動員。ここでは9日の公演をレポートする。(取材・文=生島マキ)

 幕開けは東方神起から。メインステージのスクリーンには真っ赤に燃えたぎる惑星が映し出され、観客たちもその宇宙感に吸い込まれていく。やがて太陽が浮かぶ映像に変わり、ステージに2人が現れると同時に、会場全体が大きく揺れた。

 1曲目は『Rising Sun』。トップバッターの貫禄と圧巻のパフォーマンスで大声援を受けると、次世代ボーイズグループ・SMTR25が登場した。メンバーたちはキレキレのダンスでSHINeeの『Lucifer』、EXOの『Growl』をカバーし、SMワールドを華麗に盛り上げた。

 4曲目は、初登場のガールズグループ・Hearts2Hearts。ラブリーな田園風景の映像をバックに『The Chase』を披露したのに続き、GIRLS’ GENERATION(少女時代)の『Gee』をカバーして会場を多いに盛り上げた。その後のMCでメンバーのジウは「実は練習生時代にaespa先輩のコンサートを見に、東京ドームに初めて来たんですけど、その時に『いつか東京ドームに立ちたい』と感じたんです。今こうやって憧れの先輩たちと一緒にステージに立つことができて、本当に光栄ですし、うれしいです」と言い、目を潤ませた。

 続いてNCT WISHが登場。「東京ドーム、叫べ~!」と日本語で呼びかけると、天井が割れんばかりの歓声が響いた。『WISH』『Steady』をさわやかにパフォーマンスし、真夏のドームに心地よい風を吹き込んだ。

 その直後にRIIZEが登場し、雰囲気は一転。ファンキーなディスコビートの『Boom Boom Bass』、続けて『Bag!』で会場を揺らす。ショウタロウは「東京ドーム、盛り上がってますかー!」と声を上げ、ウソクも「こうやって1年半ぶりに東京ドームに先輩たちと帰ってこられてうれしいです」と笑顔を見せた。ショウタロウはライブ前の会見時にはやや緊張していた様子で、先輩たちの後ろで控えめに過ごしていたが、「イトゥク先輩とユンホ先輩がこの場を温めてくれて、少し緊張がほぐれました。先輩方と同じステージに立てるのはすごく光栄で、家族のように接してくださるので安心してステージができます」と語っていた。その堂々たるパフォーマンス力と仲間を率いる温かさは、ステージ上でも際立っていた。

 興奮の渦をさらに加速させたのはaespaだ。『Whiplash』でステージと客席が一体となって震え、続く最新曲『Dirty Work』では、研ぎ澄まされた歌声で観客の心を揺らした。ソロアーティストのXngHanは、XngHan & Xoul名義で『Heavenly Blue』『Waste No Time』を披露。Red VelvetのスルギとRIIZEのソンチャンによるデュエット『Bad Boy, Sad Girl』は、エモーショナルで美しい時間を生み出した。

 SUPER JUNIOR-Mの楽曲でメロディアスな空気を味わった後は、カンタの『My Life』、SHINeeのミンホとキーによるソロステージが続いた。ミンホの『CALL BACK』、キーの『Gasoline』は高い実力を見せつけ、GIRLS’ GENERATIONのヒョヨンも存在感を放った。

 ここまででも十分に濃い内容だが、まだ中盤前だ。公演前の会見では、K-POP第1世代のレジェンドグループ・H.O.T.のメンバーであり、SMエンターテインメントの“長男” KANGTAが、「30周年はこれからの新たな始まり。カテゴリーも広がり、新たなアーティストが誕生すると思います」とコメント。東方神起のユンホも「30周年を迎え、これまでにない名曲のリメイクやコラボは、みんなが楽しめると思います。メンバーも準備を頑張ってきたので、思いきり楽しんでもらえたらうれしいです」と語っていた通り、オーディエンスたちは弾け続けた。

 一瞬暗転した後には、NCT DREAMが白い衣装で登場。19曲目でロンジュンがアカペラでRADWIMPSの『なんでもないや』を歌うと、客席は一気に温まった。続くWayVのステージでさらに熱気を増し、そのままNCT 127へ。会場の興奮は渦を巻き、『Fact Check』では、一体感が最高潮に達した。EXOメンバーのソロステージでは、スホ、チャンヨルによるギター弾き語り、カイのカリスマ性あふれるパフォーマンスを披露した。

約4時間30分で計51曲を披露した
約4時間30分で計51曲を披露した

SUPER JUNIORのヒチョルがステージ復帰

 ユニットステージでは、ヒョヨン(GIRLS’ GENERATION)、ヤンヤン(WayV)、ジゼル(aespa)がコラボし、『DESSERT』を歌い上げた。ジゼルは会見で「aespaの曲はもちろん、他のSMアーティストとのコラボステージもお見せするので楽しみにしていてください」と話していた通りの仕上がりとなった。さらにNCTのマークとヘチャンが『+82 Pressin’』を熱唱し、30曲目では、東方神起のチャンミン、SUPER JUNIORのキュヒョン、RIIZEのショウタロウの出番となった。そして現在、バズり中の楽曲、AiScReamの『愛▲スクリ~ム!』をキュートなメークとパフォーマンスで披露した。これまでこのコラボはチャンミン、キュヒョン、SHINeeのミンホが定番だったが、今回はミンホに代わってショウタロウが参加。先輩たちと並んでの愛らしい姿に、観客から温かな声援が送られた。

 後半戦はRed VelvetやEXO、続くSUPER JUNIORは、ここ最近のライブ活動に姿のなかったヒチョルが復帰したことでも注目度が大だった。『SORRY, SORRY』ではコール&レスポンスを生み出し、MCでは、誰がしゃべっているのかわからないほど一斉にわちゃわちゃに。そして、「SUPER JUNIOR20歳! SM30歳! シンドン40歳!」とイトゥクが叫んで会場を笑いの渦に包んだ。

 約4時間30分の熱演も、あっという間にクライマックスへ。アイリーンが会見で「代表曲を見せないわけにはいきません」と語っていた通り、Red Velvetの『Red Flavor』とaespaの『Supernova』の歌唱は、鳥肌もののステージングだった。そして、若手が登場し、NCT 127、SUPER JUNIORの後に大トリで東方神起。最高潮のまま、ラストは全出演者がステージに集まった。さらにトロッコでアリーナを回遊するメンバーがメインステージに戻ると、ピンクの銀テープが舞い、興奮状態のままに公演は幕を閉じた。

※『愛▲スクリ~ム!』の▲はハートマーク

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