通勤ラッシュで乗り込んできた高齢の登山者集団 30代サラリーマンの本音で論争発展「元気なら譲らない」「逆に失礼」
8月11日は「山の日」。2016年に制定された国民の祝日で、今年は3連休ということもあり、各地への行楽を予定している人も多いだろう。老若男女問わず誰でも楽しめるレジャーとして人気の登山だが、近年は登山人気の高まりから、登山道や行き返りの公共交通機関で大渋滞が起こることも……。ネット上では「登山に行く高齢者には席を譲るべきか」という議論も起こっている。

通勤電車でラッシュの時間に乗り込んでくる登山者に辟易
8月11日は「山の日」。2016年に制定された国民の祝日で、今年は3連休ということもあり、各地への行楽を予定している人も多いだろう。老若男女問わず誰でも楽しめるレジャーとして人気の登山だが、近年は登山人気の高まりから、登山道や行き返りの公共交通機関で大渋滞が起こることも……。ネット上では「登山に行く高齢者には席を譲るべきか」という議論も起こっている。
「通勤電車、基本的にお年寄りがいたら席を譲るようにしているんだけれど、明らかに『これから登山行きます』って格好の老人に関しては申し訳ないけれど譲らない。こちとらこれから地獄の労働なんだ。好きで体力使って遊びに行く人にまで座席を譲る余裕はないんよ」
先月下旬、SNS上で話題を呼んだ投稿。30代のサラリーマンという投稿者は、職場に向かう通勤電車でラッシュの時間に乗り込んでくる登山者たちに辟易していると口にする。
投稿は8000件以上のリポスト、16万件もの“いいね”を集めるなど話題に。「気持ちはわかる」「元気そうな人には譲ってない」「働いている現役世代の方が疲れてる」といった声や「優先席あるんだから譲って欲しい人はそこに行けばいい」「年寄りも元気なら健康の為にも立った方がいい」「登山の人だったら譲るのは逆に失礼かと思っちゃう」という意見、「登山の格好した老人がリュックでひと座席使ってて流石に腹たった」「あー若い人は座れてて良いなぁとか嫌味たらしく言ってくる」という体験談など、さまざまな反応が寄せられている。
投稿者の男性は、「明らかに登山に行く風貌の高齢者グループと通勤電車内で遭遇し、気のせいかもしれませんが座席を譲るようプレッシャーを受けたので、モヤモヤして投稿しました。過去にも何度か同じような経験をしています」と経緯を説明。一連の反響については「賛同が多く、似たような考えの人がたくさんいるのだと思いました。それと同時に、労働や満員電車が人間から優しさを奪っているのだと実感しました。おそらく私が労働をしていなかったら、自分も快く譲っていたかもしれません」と考えを語る。
登山者どうかに限らず、高齢者や妊婦、子ども連れなど、電車やバスなどの公共交通機関で席を譲るかどうかの基準は度々大きな議論を呼んでいる。「優先席に健康そうな人が座っていた」という指摘もその1つだが、見た目には分からない疾病や障がいを抱えているケースもあり、安易な決めつけは禁物だ。一般席を譲るかどうかは人それぞれの判断もあるが、まずは優先席の対象者が一番に考慮されるべきでもある。お互いが思いやりを持って接する優しい社会でありたいものだ。
