【べらぼう】染谷将太が気付いた意外な歌麿 枕絵挑戦で「幻覚を“自分から出しにいってる”」
俳優・染谷将太が、絵師・喜多川歌麿を演じるNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(日曜午後8時)について、歌麿が枕絵に挑戦する意味や師匠の鳥山石燕(片岡鶴太郎)の存在などについてコメントした。

美人画で江戸に旋風を巻き起こした天才絵師・喜多川歌麿役
俳優・染谷将太が、絵師・喜多川歌麿を演じるNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(日曜午後8時)について、歌麿が枕絵に挑戦する意味や師匠の鳥山石燕(片岡鶴太郎)の存在などについてコメントした。
作品は俳優・横浜流星が主演を務め、18世紀半ばに江戸のメディア王として時代の寵児(ちょうじ)となった“蔦重”こと蔦屋重三郎を軸に描く痛快エンターテインメント。染谷が演じる歌麿は、幼い頃、石燕のもとで絵を学び、その後、蔦重と出会い、蔦重が次々と新たな出版物を手がける中で、挿絵の仕事などを任されて画力を磨き、後に美人画で江戸に旋風を巻き起こした天才絵師だ。
10日放送の第30回では歌麿が枕絵に挑戦する流れが描かれ、幻覚を見る様子もあった。枕絵挑戦の意味をどう捉えたのか。
「歌麿の直感的にここは避けて通れないというか、枕絵に挑戦してみないと、きっとこの先には行けないというのを感じたんだと思います。描こうとすると過去のトラウマが出てきて、魂のこもった作品を作るには生みの苦しみはあるとは思いますが、歌麿はそれがすごく重いと言いますか。演じていて気づいたのは、幻覚を“自分から出しにいっている”感じがしたんですよね。きっとそれが歌麿の弱さでもあり、同時に、表現しようと絵に自分の思いをぶつけようとすることができるからこそ天才絵師なんじゃないかなとも思いました」
石燕の存在についてもコメントした。
「石燕先生は蔦重とはまた違う形で受け入れてくれた師であって、『お前には見えるはずじゃ』っていうのは、歌麿にしか描けない絵があるんだぞということを感覚的に教わったような気がしました。さらに歌麿の目に映ったものは、たとえば花一つ描くにしても、命や美しさというものを絵として落とし込める才能があるんだぞって言っているようにも聞こえました」
また、石燕に弟子入りしたことについても語っている。
「久々に何も考えず、思うがままに、目的がない絵を描き始めます。自分が絵を描くのが好きっていうのはこういう感覚だったよなっていうのをもう一回感じ直せた、もう一度原点に戻れた、そんなシーンだったと思います。蔦重がいなかったら、外に出てまた絵を学ぶということもできないと思いますし、帰るところがあるからこそ、一歩外に踏み出せるようになっていっているのかなとも思いました。蔦重は拗ねながらも見送ってくれたんじゃないかなと思っています」
