結成14年の超特急、2日で6万人動員し涙…「諦めなかったら夢を叶えられるを俺たちが証明」

アイドルグループ・超特急による全国ツアー「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025 EVE」埼玉公演が7日と8日の両日、さいたまスーパーアリーナで開催された。4都市8公演で計10万人動員。グループ史上最大規模のアリーナツアーで最終地となった同会場では、計6万人を集めてスタジアムモードで展開。約3時間、アンコールを含め35曲をほぼノンストップで披露するなど、14年に及ぶ超特急の歴史に新たな1ページを刻んだ。ENCOUNTでは、7日に開催された同公演初日をレポートする。

「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025 EVE」埼玉公演が開催【写真:米山三郎、笹森健一】
「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025 EVE」埼玉公演が開催【写真:米山三郎、笹森健一】

グループ史上最大規模のツアーを終了

 アイドルグループ・超特急による全国ツアー「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025 EVE」埼玉公演が7日と8日の両日、さいたまスーパーアリーナで開催された。4都市8公演で計10万人動員。グループ史上最大規模のアリーナツアーで最終地となった同会場では、計6万人を集めてスタジアムモードで展開。約3時間、アンコールを含め35曲をほぼノンストップで披露するなど、14年に及ぶ超特急の歴史に新たな1ページを刻んだ。ENCOUNTでは、7日に開催された同公演初日をレポートする。(取材・文=近藤加奈子)

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 3万人で満席の会場は、天井までペンライトの光で埋め尽くされた。ステージに設置されていた巨大な装置から9人が登場すると、割れんばかりの歓声が響き、今回のツアーを象徴する『EVE』で華々しく幕開けした。神々しい雰囲気の中、かっこよさに全振りしたパフォーマンスでファンを歓喜させた。そして、火花が上がるステージで疾走感あふれる『Steal a Kiss』で勢いをさらに加速させた。

『Re-Booster』では、前半はメインステージでオリジナルメンバーのカイ、リョウガ、タクヤ、ユーキ、タカシ、後半はセンターステージで2022年からグループに加入したシューヤ、マサヒロ、アロハ、ハルでパフォーマンスを展開。終盤に差し掛かるとオリジナルメンバーと新メンバーがセンターステージ合流し、最後は華麗なアクロバットも披露した。『What’s up!?』では、キャッチーサウンドとリンクしたコミカルなダンスや表情で客席は大盛り上がり。どの曲でも100%全力のステージを届ける9人が、会場全体をハッピーな空気にした。

 開始直後から超特急らしさ全開のお祭り騒ぎのようなステージの連続だったが、ここで雰囲気が一転。ステージはあやしさをまとった夜の森のような世界へと変化し、『Lesson II』を披露。妖艶な雰囲気で“禁断の愛”を表現し、ダンスブレイクではセクシーな腰つきでファンをひきつけた。そして、大量の炎が上がる中、『Cade Mile Failte』を力強くパフォーマンス。ステージ全体が真っ赤に染まり、観客の興奮をあおり続けた。

『Feel the light』を披露した際、9人は光るボールを持っていた。星空の中で9つの光が幻想的に輝く演出。その神秘さと切ない楽曲が見事に調和していた。『No More Cry』では、真っ白な衣装に着替えて登場。さわやかで前向きなアップテンポチューンを歌い踊り、キラキラオーラを放ち続けた。

 コウモリが羽ばたく音、不気味な時計の音、悲鳴……。ホラーチックな演出とともに始まった『Bloody Night』では、マントを羽織り、メンバーがバンパイアに変身。『ikki!!!!!i!!』では、それぞれのメンバーカラーの和柄をまとって登場。花吹雪、センス、市松模様など和とゲームの世界が融合した映像が、モニターに映し出されあ。また、センターステージでの『Believe×Believe』では、リョウガがパワーアップした変顔を披露する一幕もあった。

 ライブ開始からノンストップで13曲を連続でパフォーマンスし続けた後、MCに突入。埼玉県出身のシューヤは「俺の地元埼玉から来た人~?」と笑顔で問いかけた。そして、タカシとアロハは髪色の話題で盛り上がり、その流れでマサヒロは白メッシュが入ったことを指摘されると「いい感じに白髪が生えてきて」と観客の笑いを誘った。カイはネイビー色に髪を染めたと明かしたが、「思ったより汗をかいたら真っ黒になっちゃって」と苦笑い。タカシはリョウガと美容室が一緒だといい、「お会計しようと思ったらリョウガさんが通った」と明かし、ファンを驚かせていた。

 その後のユニットステージの後は、ポップな衣装に着替えて『キャラメルハート』を披露。ミュージカルを見ているような心踊るパフォーマンスに見ている側も、自然と体が動いた。歌とダンスはもちろん、メンバーのコロコロ変わる表情に目が離せなかった。

『君と、奏で』では、タカシとシューヤが歌う中、ダンサーが1人ずつ増えていくダンスリレー方式でパフォーマンスを展開。心から楽しんで歌い踊る9人の姿は、まさにこの楽曲の歌詞「♪人生最高って思えている」を体現していた。

2公演で計6万人を動員【写真:米山三郎、笹森健一】
2公演で計6万人を動員【写真:米山三郎、笹森健一】

計35曲を全力パフォーマンス

 そして、メンバーカラーの衣装に着替えて登場した9人はトロッコに乗車し、『超えてアバンチュール』などを披露。メンバーとファンの距離が一気に近くなり、会場はこの日一番のお祭り騒ぎになった。

 9人はライブの終盤に差し掛かっても、『AwA AwA』『メタルなかよし』などで全力ステージを披露。31曲目の『Burn!』を歌い終えると、ユーキは「人生で20億回しか心臓の鼓動がないと言われる中で、こうして今、鼓動を共有し合っているのは本当に奇跡だと思っています」「スタジアムモードで、また成長した姿を見せられたことを本当にうれしく思います」と話すと涙声になった。

 続けて「人生諦めなかったら必ず夢をかなえられるんです。そうやって俺たち超特急は、証明し続けてきました」と話し、『Billion Beats』を歌唱した。この楽曲に記された「♪20億分の内の あと何回 君といられるだろう」「♪永遠に変わらぬ愛を信じたい」は、まさに彼らとファンの思いを表しているようだった。

 本編が終わるとアンコールが起き、ステージに9人がカムバック。『踊ライナー』『Summer love』を全力でパフォーマンスした後、タカシが「みんなこの曲を一緒に歌っていこうぜ!」と『走れ!!!!超特急』でフィナーレへ。最後はメンバーとファンの大合唱となり、タカシは「みんなすてきな歌声やったで!」とキラキラの笑顔を見せていた。

 公演で発表された新たな情報は以下の通り。

・「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025 EVE」の映画化が決定。11月7日(水)から全国公開。

・シングル『NINE LIVES』が9月24日にリリース。

・新たなアリーナツアー「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025-2026 REAL?」を11月29日、30日のグランメッセ熊本から開催。

次のページへ (2/2) 【写真】埼玉公演の様子
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