三遊亭円楽、都内の寄席3軒で襲名披露興行 大物ゲストもずらり…父・好楽に感謝「この人の力が大きい」

落語家の7代目三遊亭円楽(47)が8日、東京・池之端の「池之端しのぶ亭」で会見。公益社団法人落語芸術協会(春風亭昇太会長)の客員となり、寄席でトリを務めることを報告した。「寄席で披露目(=円楽襲名披露興行)ができるのは夢です」という円楽は、その意義を「(落語の)年表に刻まれる」とかみ締める。円楽の名をさらにとどろかせる興行は、9月1日開演だ。会見には、父であり兄弟子でもある三遊亭好楽(79)、弟弟子の三遊亭萬橘(46)も出席した。

左から三遊亭萬橘、三遊亭円楽、三遊亭好楽【写真:ENCOUNT編集部】
左から三遊亭萬橘、三遊亭円楽、三遊亭好楽【写真:ENCOUNT編集部】

父・好楽「声をかけもらったことがうれしい」

 落語家の7代目三遊亭円楽(47)が8日、東京・池之端の「池之端しのぶ亭」で会見。公益社団法人落語芸術協会(春風亭昇太会長)の客員となり、寄席でトリを務めることを報告した。「寄席で披露目(=円楽襲名披露興行)ができるのは夢です」という円楽は、その意義を「(落語の)年表に刻まれる」とかみ締める。円楽の名をさらにとどろかせる興行は、9月1日開演だ。会見には、父であり兄弟子でもある三遊亭好楽(79)、弟弟子の三遊亭萬橘(46)も出席した。(取材・文=渡邉寧久)

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 萬橘は「落語の歴史の中に刻まれるのは、重いものだと兄さんが言っていました」と明かし、「七代目円楽が(トリ=最後の出番で)十分な力を発揮できるよう、五代目圓楽一門会のチームワークで円楽をアシストしたいと思います」と心意気を伝えた。

 9月上席(1日~10日)が新宿末広亭、9月中席(11日~20日)が浅草演芸ホール、池袋演芸場は12月に行われる。

 新宿末広亭主導で、慶事は動いた。「5月の半ばに、末広亭の社長から『10日間やってもらいたいな』というお話をいただきました」と円楽。その後、末広亭が落語芸術協会に打診し、とんとん拍子で話が進展した。

「(協会から)寄席でトリを取るために客員演者になってもらえますか、とお話をいただきました」と円楽が報告すると、隣で聞いていた好楽は「(落語)芸術協会さんからお誘いがありまして、こんな幸せなことはない。こちらからお願いしても成り立たない。向こうから声をかけてもらったのがうれしい」とことのほか喜んだ。

 今年2月に7代目を襲名した円楽は現在、都内や全国各地で襲名披露興行を続けている真っ最中。その効果は抜群で「お客様が増えましたからね」と萬橘がふると、円楽も「新しい円楽がどんな人か見に来てくれている方が増えました。後輩たちも、力の入り方が違う。相乗効果としてうちの一門のスキルが磨かれている」と実感を口に。それを引き取った萬橘は「経済効果の余禄に預かっています」と芸人ぽくしゃれた。

 この日、9月上席、中席の顔付け(プログラム)も公開された。桂竹丸や三遊亭遊雀、神田伯山ら落語芸術協会の芸達者がずらっと並び、円楽自身が顔付けしたというゲスト枠には、(順不同で)立川志らく、桂文枝、立川談春、桂文珍、立川志の輔らのビッグネームが連なる。

「ゲストは皆さん、落語界の話題になるのなら惜しまないよ、と引き受けてくださいました」と円楽。「(浅草演芸ホールに出る)志の輔師匠は、浅草が初めてです。こんな顔付けができるのも、5代目や6代目にお世話になったから、と皆さん言ってくださるから。父親(好楽)が(いろんな芸人と交流するなど)動いてくれていた恩恵に預かっている。来年が25年、四半世紀。この人の力が大きいんです」と父へ最大限の感謝を示した。

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