松山ケンイチ、周囲との違いに「ラッキーと思っちゃう」 “変わってる”の言葉に安心も

俳優の松山ケンイチが、ディズニー&ピクサー最新アニメーション映画『星つなぎのエリオ』(公開中)で物語を大きく動かす重要なキャラクター・グライゴン役の日本版声優を務めている。このたび、インタビューで本作の見どころやテーマについて語った。

松山ケンイチ【写真:(C)2025 Disney/Pixar. All Rights Reserved.】
松山ケンイチ【写真:(C)2025 Disney/Pixar. All Rights Reserved.】

『星つなぎのエリオ』でグライゴン役の日本版声優に挑戦

 俳優の松山ケンイチが、ディズニー&ピクサー最新アニメーション映画『星つなぎのエリオ』(公開中)で物語を大きく動かす重要なキャラクター・グライゴン役の日本版声優を務めている。このたび、インタビューで本作の見どころやテーマについて語った。

 本作は、両親を失った独りぼっちの少年・エリオが、さまざまな星の代表が集う“コミュニバース”に招かれ、孤独なエイリアンの少年・グロードンと出会い冒険する中で、ありのままの自分を受け入れていく姿を描いた感動のファンタジー・アドベンチャー。松山が演じるグライゴンは、グロードンの父であり、コミュニバースに拒まれ復讐(ふくしゅう)に燃える誇り高く攻撃的なエイリアンの戦士というキャラクターだ。

――今回松山さんが演じたグライゴンは、戦闘部族を率いる冷酷なリーダーで、気弱なところもある息子のグロードンに厳しく接する父親としての一面も持っています。松山さんからみてグライゴンはどういうキャラクターですか。

「僕は役に対して否定的な視点は持ちつつも、基本は肯定的に捉えることが多いので、グライゴンの強さや厳しさみたいなものは愛情から来てるんだろうなっていうのはすごく理解できました。これが終盤に分かってくるんですけど……やっぱり厳しさには理由があるような気がしますね」

――作品の中で、エリオとグロードンは映画の中で友情という形でつながっていき、このつながりが物語を大きく動かしていきますが、松山さんご自身は“つながり”についてどのようなイメージがありますか。

「つながりって全て大切なものだし感謝してはいるんですけど、こっちのつながりを大事にしたらあっちのつながりが疎かになってしまったり、忘れてしまったりすることが僕にはよくあるんですよね。なので自分は器用な人間じゃないんだなっていう風にも思います。ただ、どのつながりも大切にしたいって思うと、すごく自分が冷静でいないといけないし、客観的じゃないといけない。なのでそういうのはすごく意識するようになりましたね」

――主人公のエリオとグロードンについてお聞きします。エリオとグロードンは人と違うことで友達ができなかったり、みんなと違う自分に悩んでいたり孤独に感じている部分もあるのですが、松山さんご自身は人と違うことで悩んで孤独を感じたりといったことはありますか。

「ないんですよね。全く逆なんですよ。『違ってラッキー』って思っちゃうというか。僕は、それは強みだなっていう風に思っちゃうんで、違うところをどんどん伸ばしたいというか。もし誰かと似てたりとか被ったりとか同じようになってしまったんだったら、自分の中でも違う部分を探しますね。それで『変だよ』とか『変わってるな』とか言われたりすることって結構あるんですけど、僕はどちらかというとそれに安心するんです。自分の思うように生きていられているんだなって思うし、寂しいっていう風には僕は思わないんですよね。そこがまず変わってますよね(笑)」

――「ありのままでいられる」ことが、一番大切だということですか。

「そうなんだと思うんですよね。それが、そう(ありのままで)いられるっていうのはやっぱり“つながり”があるからなんですよね。変わってる自分だったり、どこか違う自分を周りの人たちが許容してくれてるから同じ目線で立って、同じように色んなものを共有しながら、許し合いながら認め合いながら、それで生活できてるので。本当にそういう人たちがいるからこそ成立している自分っていうふうには思いますね」

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