映画『8番出口』の北米配給決定 トロント国際映画祭へも出品…主催者絶賛「本当に驚異的です」

嵐の二宮和也が主演を務める映画『8番出口』(8月29日公開、川村元気監督)が北米で配給されることが6日、発表された。また、第50回トロント国際映画祭&第58回シッチェス・カタロニア国際映画祭への出品も決定した。

映画『8番出口』が北米で配給されることが決まった【写真:(C)2025 映画「8番出口」製作委員会】
映画『8番出口』が北米で配給されることが決まった【写真:(C)2025 映画「8番出口」製作委員会】

アジア、ヨーロッパ、北米…世界的展開へ

 嵐の二宮和也が主演を務める映画『8番出口』(8月29日公開、川村元気監督)が北米で配給されることが6日、発表された。また、第50回トロント国際映画祭&第58回シッチェス・カタロニア国際映画祭への出品も決定した。

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 2023年にインディーゲームクリエイターのKOTAKE CREATE氏がたった1人で制作し、累計170万ダウンロード超の世界的大ヒットを記録したゲーム『8番出口』が実写映画として、8月29日に日本で劇場公開される。川村元気氏が監督・脚本を務めた本作は、既にアジア、ヨーロッパなど100以上の国と地域での上映が決定している。

 このたび、第50回トロント国際映画祭の「センターピース部門」への出品が正式に決定。同部門は、ストーリー性や芸術性に優れた長編映画を対象に、他の国際映画祭で高い評価を受けた作品や、才能あふれる監督の注目作品などを紹介する部門。主催者は、本作の選出理由として「『8番出口』は唯一無二の視覚体験を提供してくれる作品です。意図的に繰り返されるゲームプレイに基づいて、これまでで最も優れたビデオゲームの映画化と言っても過言でもないでしょう。本作はその繰り返しを、驚くべき創作性で昇華させています。主人公は閉鎖的で非現実性に満ちた地下鉄の通路をループしながら巡ることにより、疎外感と孤立を表現していきます。川村元気監督は原作に忠実でありながらも、そこに斬新な創造性と大胆さを吹き込みました。これは本当に驚異的です」と絶賛した。

 その上で、「私が『8番出口』を観た瞬間に、もう一度観たくなり、この体験をできるだけ多くの人に共有したいと思いました。この反復的なデザインを生かすことで、本作は単調さを心理的な冒険へと変貌させます。欲望と不安が次第に真実の断片へと収束していく、無意識への降下の物語です。鋭い政治的、社会的な視点を持ちながら、本作は現代社会の無関心や、スマホ画面に麻痺して環境から切り離された世界で自らの責任に立ち向かう勇気を映し出しております。これはまさに、精神の冒険です」とコメントしている。

 さらに、映画『パラサイト 半地下の家族』や『Anora』などアカデミー賞作品を数々手掛ける、近年最も勢いのある映画製作・配給会社「NEON(ネオン)」による北米配給も決定し、本格的に世界進出することになる。

 また、世界三大ファンタスティック映画祭の最高峰、第58回シッチェス・カタロニア国際映画祭の「コンペティション部門」にも出品が決定。現地時間10月9日~19日まで開催される同映画祭は、ホラー、ファンタジー、SF、アニメーションなどのジャンル映画に特化し、世界三大ファンタスティック映画祭として名高い映画祭であり、日本作品では過去に『リング』『座頭市』がグランプリを受賞、『君の名は。』がアニメーション部門の最優秀長編作品賞を受賞するなど、日本作品の注目度が高いことでも有名だ。

 シッチェス・カタロニア国際映画祭ディレクターは、『8番出口』の選出理由として「本作は、新たな物語の道を開拓している映画です。ゲームからの影響を取り入れつつも、映画的な構成と独自のビジュアルアプローチに到達しています」とコメントし、注目度の高さを感じます。カンヌ以来、『8番出口』が再びヨーロッパを無限ループの世界に巻き込みます!」とコメントを寄せた。

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