スーパー駐車場で走る子ども、鬼のように叱る母親に警備員が近寄って…「お手本のような方」絶賛続々
スーパーの駐車場で幼児が走り出してしまった。「危ないから止まって!!」--。すかさず叫んだのは、母親だ。心を鬼にして我が子を叱り付けていると、シニア世代の男性警備員が近寄ってきた。きつく怒っていることを注意されると思ったが……。“想定外”の出来事を報告したSNS投稿が反響を呼んだ。駐車場で子どもが巻き込まれる悲惨な事故が後を絶たない。投稿者の母親に、「親が叱ること」についての考えを聞いた。

「優しく諭したところで子どもには響かない」
スーパーの駐車場で幼児が走り出してしまった。「危ないから止まって!!」--。すかさず叫んだのは、母親だ。心を鬼にして我が子を叱り付けていると、シニア世代の男性警備員が近寄ってきた。きつく怒っていることを注意されると思ったが……。“想定外”の出来事を報告したSNS投稿が反響を呼んだ。駐車場で子どもが巻き込まれる悲惨な事故が後を絶たない。投稿者の母親に、「親が叱ること」についての考えを聞いた。
「スーパーの駐車場で我が子が走り出したのでかなりキツく叱ったら(多分、周りで見てる人達から怖いママだと思われてるレベル。笑) 警備員さんが近寄って来たので(あっ。注意されるよね…)って身構えてたら『お母さん!!とても良い!!その迫力で子どもに叱れるの良いです!』って。
…その迫力…(笑)」
Xの投稿者は、よっしー(@siroyoshi88)さん。看護師をしながら4歳男児を育てているワーママだ。「息子が走り出した瞬間、『危ないから止まって!!』と、ど迫力で伝えました。その後、車は急に止まれないことや、車から子どもの姿は見えないこと。そして、車にぶつかったらけがをしたり死んでしまうこともある。『そうなると、二度とママには会えない』と。厳しいですが、最悪な事態になる可能性があることを言い聞かせました」。駐車場や道路など車の通る場所で急に走らないようにすることを、親子で約束したという。
警備員の人物像については「恐らくお仕事をリタイアしたシニア世代の男性でした。優しい雰囲気をまとった背の高い方でした。笑顔で、しかしながら力強く、『その迫力で……』と言われたので一瞬、戸惑いました(笑)」と振り返る。
昨今、飲食店で騒いでいる子どもを怒らないなど、子連れマナーに関連して“子を叱らない親”がネット上で議論を呼んでいる。こうした中で、今回の投稿は大きな話題に。10万件のいいね、4600件以上のリポストを集めており、「命にかかわる事だからガチで叱らなきゃ! 警備員さんもナイース!」「子どもの命を守るため と加害者を出さないためにも素晴らしいです!! 母親のお手本のような方です!」「ダメなことをしたら叱る。それができる親は素晴らしいんだ!」「それが躾ですよね」など、絶賛と共感が殺到した。
また、「きっと警備員さん、今時の親達を見てて モヤモヤしてたんでしょうね」「たぶん、その警備員さん日頃から野放しにしてる親クソほど見てるんだと思う」「その警備員さんの気持ちが痛いほどわかる警備員です! お母さん! お疲れ様です!」「わたしも駐車場では絶対に好き勝手な行動はさせませんでした。娘も大人になり、駐車場で野放しの子供を見て、自身を振返り『親ガチャ成功だわ』と言ってもらえました」など、体験談を交えたさまざまな声が寄せられている。
幼児であってもあえて厳しく叱った今回の事案。「私は『叱らない育児』をしようと思ったことがなくて。ただ、ママ友の中には、絶対に子どもを叱らない人とかもいたりします。申し訳ないのですが、幼稚園児なのに、大人に対してなめた態度を取る子とかもいたりします……。最終的に叱らない育児で苦労するのは未来の子どもなのかな、とも思うんです。社会に出たら絶対に何らかの形で叱られる、と言うか怒られますよね。理不尽な目に遭う時もあります。大人をなめて育った結果、社会でうまく生きられなくなるんじゃないか。そう思っています。今回の駐車場で走り出す件に関しても、優しく諭したところで子どもには響かない。だからこそ、多少の厳しさは必要かな、と……。警備員さんも同じような考えなのかな、と思いました」。自身の考えについて丁寧に説明する。
夏休みに入って、車で外出したり、屋外で遊ぶ機会が増えてくる。駐車場は常に車の出入りがあり、ドライバーや歩行者にとって死角が存在する。自動車のドライバーには安全運転が強く求められているが、事故のリスクに対して、保護者や歩行者を含めてより一層の注意が必要だ。
普段から車を運転しているというよっしーさんは「私自身、車を運転するタイプなので思うのですが、『車が全て悪い。歩行者優先』を履き違えてる人が多いなって思うんですよね。もちろん車を運転する人たちが気を付けるのは当然ですが。歩行者や子どもを連れている大人が『歩行者優先なんだから』という価値観だけで過ごすのは、危険だと思っています。車を運転していても左側から飛び出してくる自転車とか多いじゃないですか。車だけが悪いというイメージが、悪い意味で先行してしまっている部分もあると思います。車が止まって当たり前、車が気を付けて当たり前ではなく、お互いが気を付けるべき。そうなっていったらいいなと思います」と話している。
