アイドルグループ・まねきケチャは凪咲楓、神崎ひな、早瀬結実、三井いろは、堀内すずの現体制となって2年目を迎え、8月14日にはZepp Shinjukuで10周年記念ワンマンを開催する。節目のライブに向けて、メンバー持ち回りの“マンスリー手記”を展開。トリを飾るのは、2023年4月に加入したもう1人の“先輩組”で、グループをけん引する青担当・凪咲楓だ。

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　まねきケチャ加入当初は右も左も分からないどころか、何が分からないのかさえ分からない状態の毎日でした。あまりにも目まぐるしくて、今はもうあまり思い出すことができません。

　あれから2年経ち、ようやく試行錯誤の仕方が分かり始めてきたなと感じています。日々のライブの中で少し歌い方を変えてみたり、挑戦できるようになってきました。ファンの方がそれに気づいてくださるのも、「ずっと私のことを見てくれているんだな」とうれしくなります。

　それも、日々、一緒にいてくれるメンバーの存在があってこそです。結実、いろは、すずの3人は、オーディションで会った時に“ビビッ”ときました。一緒に活動している姿が頭に浮かび、「ぜひまねきケチャのメンバーになってほしい」と思いました。歌もダンスもうまいのはもちろんですが、みんなすごく優しくていい子で、自慢の後輩です。

　私はどちらかと言うと、ネガティブで1人で考え込んでしまうタイプ（苦笑）。だから、何か相談をすると新しい視点で解決策を提案してくれたり、自分のことのように寄り添って考えてくれたり、3人の明るさと優しさにとても助けられています。「まねきケチャを選んでくれてありがとう」。心からそう思います。

　そして、同じタイミングでまねきケチャのメンバーになったひなは、私にとって、同期を超えて双子のような感じがします。つらい時も悲しい時もうれしい時も楽しい時も、家族よりもそばにいて同じ時間を共有してきました。

　ひなはすぐネガティブに考え込んでしまう私を「楓ちゃん、大丈夫だよ！」と明るく言って支えてくれるし、私もひなを悲しい気持ちにさせることからは全力で守りたいと思っています。同期がひなだから、ここまで頑張ってこられたと思います。

　まねきケチャに加入しての思い出……、一番は（今年1月18日に開催した）招き旅ツアーファイナル東京公演です。メンバーの出身地の近くを巡り、私たちは約半年ぶりに新体制デビューの地・渋谷WWW Xに戻ってきました。

　加入した1年目のことや新体制になった時のこと、今目の前にいるたくさんのファンの方のこと。2年間の記憶が全て重なり、初めて思いがあふれてしまいました。普段涙を流すことがないからこそ、それだけ自分はメンバーのことも、スタッフさんも、それを愛してくださる方のことも好きなんだなと実感しました。

　私たちは、8月14日に10周年記念ワンマンを開催します。昨年に先輩が卒業する時、ひなと2人でまねきケチャを繋いでいく決断をしました。「まねきケチャ」の名前を背負ってステージに立っていることが加入して2年経つ今でも信じられないと感じる時がありますが、その名に恥じぬような立ち居振る舞いをするべきだという責任も同時に感じています。

　だからこそ、この10周年記念ライブは今まで1度でもまねきケチャを見たことがある方は本当に来てほしい。形が変わっても、まねきケチャのレガシーは引き継がれていることをぜひ来て見て知ってほしいです。

　私の一番の目標は、「あの頃のまねきケチャ」です。夏フェスのメインステージに立ち、曲が流れると遠くから走ってくる人がいる。平日の対バンライブで多くの人がまねきケチャのTシャツを着ている。そんなSNSで「全盛期の」と形容される姿にこの体制でもなりたいです。今現在、まねきケチャを繋いでいっている者としてそれが10年の歴史へのリスペクトだと思っています。

　そして、個人としては「かえちゃんが頑張っているのを見ると頑張りたくなる」と思ってもらえるようなアイドルになりたいです。私は休日のほとんどを費やすほどスポーツ観戦が大好きなのですが、それは頑張る姿を見ると元気をもらえ、自分も頑張ろうと思えるからだと思います。日々のライブもそうですが、料理や語学勉強などプライベートで頑張っていることも積極的に発信しているので、それを見てくれた人が少しでも前向きな気持ちになったり、一緒に何か頑張ろうって思ってもらえたらすごくうれしいです。

□凪咲楓（なぎさ・かえで）2月2日、兵庫県出身。容姿端麗、心打たれる生粋の関西弁、確かな歌唱力と華麗なダンスとオールラウンドなアイドル。担当カラーは青。座右の銘は「結果を決めて努力で帳尻」。153センチ。