梅津瑞樹、『しにつか』ファイナルで“最恐の死神”に抜てき 「大鎌、全然軽くなってなかった(笑)」と語る舞台裏
舞台『刀剣乱舞』やミュージカル『薄桜鬼 真改』などで知られる俳優・梅津瑞樹が、東映ムビ×ステ『死神遣いの事件帖』シリーズの最終作である映画『死神遣いの事件帖 終(ファイナル)』と同名舞台(8月~9月に全国5都市で上演、脚本・演出:毛利亘宏)で、シリーズ史上“最恐”とされる死神・無限狼を演じる。

シリーズ史上“最恐”とされる死神・無限狼を演じる
舞台『刀剣乱舞』やミュージカル『薄桜鬼 真改』などで知られる俳優・梅津瑞樹が、東映ムビ×ステ『死神遣いの事件帖』シリーズの最終作である映画『死神遣いの事件帖 終(ファイナル)』と同名舞台(8月~9月に全国5都市で上演、脚本・演出:毛利亘宏)で、シリーズ史上“最恐”とされる死神・無限狼を演じる。(取材・文=平辻哲也)
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『東映ムビ×ステ』シリーズは、映画と舞台が連動するメディアミックス企画で、『死神遣いの事件帖』はお調子者の探偵・久坂幻士郎(鈴木拡樹)と相棒の死神・十蘭(安井謙太郎)が江戸の街で起こる怪奇な事件を解決していく物語だ。
2020年に映画『-傀儡夜曲-』と舞台『-鎮魂侠曲-』、22年には舞台『-幽明奇譚-』、映画『-月花奇譚-』が制作された。『終(ファイナル)』で梅津はラストボス的なポジションでの抜てきとなった。
「このシリーズは、ノワールな空気感や“人がバンバン死ぬ”ところが印象的でした。今作は異質で、“あまり人が死ななそう”な雰囲気があって、ファイナルという大きな節目で呼んでもらえるなんて本当に光栄でした」
演じる無限狼は、大鎌を武器に暴れまわる強大な存在。しかし、映画の撮影では、この大鎌が梅津を悩ませた。
「稽古で仮道具を振ったら、まあ振りづらくて……。『本番用は軽くなるよ』と聞いていたのに、全然軽くなっていなくて(笑)。むしろちょっと重くなっているんじゃないかとすら思いました。しかも、その時点で既に2本折れていて『これは最後の1本なので折らないでください』って言われた時は、さすがに焦りました」
梅津は「ムビ×ステ」シリーズには2回出演。いずれも“死ぬ役”だった。『GOZEN』では悪役として殺され、『漆黒天』では冒頭5分で命を落とすなど、“華麗に散る”姿が印象的だった。
「悪役には悪役の美学があると感じています。今回、映画では死なずに封印されますが、強烈な印象を残す役どころです」
また、映画と舞台で物語が完結するムビ×ステならではの構造にも、俳優としての醍醐味を感じている。
「映画では細かい設定が分からないまま撮影することもありますが、その分、舞台で答え合わせできるのが面白いですね。毎回新鮮な気持ちで向き合えますし、“演じながら理解していく”感覚が魅力です」
(脚本・演出の)毛利氏とは一人芝居で全国を回ったばかり。「最終地ではすでに『しにつか』モードに切り替えていらっしゃいました」と語る。
「ただ、大鎌だけはまだ不安です。本番の道具はやっぱり重いし、慣れておかないと……。仮道具では分からない“実戦”の難しさを改めて痛感しています」と梅津。果たして、舞台上で無限狼としてどんな爪痕を残すのか。“最恐の死神”の行方に注目だ。
□梅津瑞樹(うめつ・みずき)1992年12月8日、千葉県出身。2015年、鴻上尚史主宰の「虚構の劇団」に所属し、舞台デビュー。以降、劇団公演をはじめ、外部公演にも多数出演。19年、舞台『刀剣乱舞』の山姥切長義役で注目を集める。23年には演劇ユニット「言式」を結成し、脚本・演出を務める。主な出演作として、ドラマ『あいつが上手で下手が僕で』、ムビ×ステ『漆黒天』、「チェンソーマン」ザ・ステージ、SOLO Performance ENGEK『MAGENTA』など。
■舞台『死神遣いの事件帖 終(ファイナル)』公演情報
脚本・演出:毛利亘宏(少年社中)
音楽:YODA Kenichi
出演:鈴木拡樹、安井謙太郎(7ORDER)、梅津瑞樹、森崎大祐、田淵累生、田口涼、松本寛也、田辺幸太郎、ザンヨウコ、宮原華音、鈴木裕樹
日程・会場:
・東京(サンシャイン劇場):8月7日~17日
・福岡(福岡サンパレス):8月21日
・大阪(梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ):8月30日~31日
・石川(石川県小松市 團十郎芸術劇場うらら 大ホール):9月5日~6日
・京都(京都劇場):9月13日~15日
