又吉直樹、“喜劇王”エノケンに近い芸人を実名告白 マインドに類似点「実力は置いといて」
お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が、自身が脚本を手掛けた音楽劇『エノケン』の製作発表記者会見にに登壇。作品の内容にちなみ、現在の芸人の中で喜劇王だと思う人物について語る場面があった。

エノケンの貪欲さを称賛「何もないところで笑いを生み出そうとする」
お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が、自身が脚本を手掛けた音楽劇『エノケン』の製作発表記者会見にに登壇。作品の内容にちなみ、現在の芸人の中で喜劇王だと思う人物について語る場面があった。
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戦前・戦中・戦後と、昭和の日本を笑いで照らし続け「エノケン」の愛称で親しまれた榎本健一さんは、日本一大きな劇団「ピエル・ブリヤント(エノケン一座)」の座長を務め、日本における喜劇俳優の第一人者となった。同作は、又吉が新作戯曲として描き下ろし、市村正親が主演としてエノケンを演じる新作舞台だ。
あいさつを求められた又吉は「榎本健一さんのことは伝説として知っているくらいでした。脚本を執筆するにあたって資料を見ているうちに、芸人としての姿を含めてどんどん魅了されていきました」と、エノケンの印象を語った。続けて、エノケンの魅力については「まず常人離れした動きや表情、声。おもしろい芸人は当時からいたと思いますが、榎本健一さんがそこにいるってだけで、みんながついつい注目してしまう。誰かと同じことをやったとしても違うように見えて、好きになってしまうみたいなことは、言語や理屈を超えた魅力があるんじゃないかなって。そこに一番惹かれました。あと、笑いに対してすごく貪欲。何もないところで笑いを生み出そうとする。そういう部分がすごいなって」と述べた。
これまで出会ってきた芸人の中で、喜劇王に近いイメージを抱いた人を問われると「もちろん、エノケンさんには並べられないですが」と前置きをし、「綾部祐二っていう男がいまして。彼とはコントや漫才だけじゃなくて、演劇をやる機会も何度かあった。僕が1人でしゃべるシーンがあったんですが、どうもお客さんが僕を見ていない気がして。確認したところ、僕の後ろでせりふもないのにずっと余計な芝居をして、みんなが自分を見るようにしていたんです。そういった『俺を見ろ! 俺が主役だ!』というマインドは部分的に通じるのかなと。あと、1年に1回、彼が日本に帰ってきたときにトークライブをするんですが、後方の扉から照明を浴びて出てくる、という演出を自分でやっているので、そういう意味でも近い部分があるかなと思います。実力は置いといて」と答えていた。
制作発表会見には、市村、松雪泰子、本田響矢、豊原功補、演出を担当するシライケイタ氏も出席した。
