いじめで失った自信…逆境乗り越えレースクイーンに ミスコン挑戦、支えになった母の言葉

これまで多くのアナウンサー、モデル、タレントを輩出し、サークルなどに所属する全国の大学2年生以上を対象とした日本最大級のミス・コンテスト『MISS CIRCLE CONTEST』(通称:ミスサー)。2024年大会でライブ配信によるSHOWROOMファイナル審査で優秀な成績を収め、「ENCOUNT掲載権」を獲得したファイナリストにインタビューを実施。今回ピックアップする風間そらさんは、国内自動車レースの最高峰・SUPER GTの人気レースクイーンとして活躍する明治学院大国際学部の3年生。昨年、視野を広げるためにと挑戦したミスコンだが、その背景には、子どもの頃に経験したいじめが原因で失った自信を取り戻す目的もあったという。

「MISS CIRCLE CONTEST 2024」特別賞の明治学院大3年・風間そらさん【写真:増田美咲】
「MISS CIRCLE CONTEST 2024」特別賞の明治学院大3年・風間そらさん【写真:増田美咲】

「MISS CIRCLE CONTEST 2024」審査員特別賞の明治学院大3年・風間そらさん

 これまで多くのアナウンサー、モデル、タレントを輩出し、サークルなどに所属する全国の大学2年生以上を対象とした日本最大級のミス・コンテスト『MISS CIRCLE CONTEST』(通称:ミスサー)。2024年大会でライブ配信によるSHOWROOMファイナル審査で優秀な成績を収め、「ENCOUNT掲載権」を獲得したファイナリストにインタビューを実施。今回ピックアップする風間そらさんは、国内自動車レースの最高峰・SUPER GTの人気レースクイーンとして活躍する明治学院大国際学部の3年生。昨年、視野を広げるためにと挑戦したミスコンだが、その背景には、子どもの頃に経験したいじめが原因で失った自信を取り戻す目的もあったという。(取材・文=福嶋剛)

「1000人の中の1人に選ばれた」 成金イメージが先行する有名社長の“本当の顔”

――風間さんはnismoのレースクイーンとしてSUPER GTなどサーキットで活躍中です。レースクイーンになろうと思ったきっかけは。

「大学に入ってすぐに土日のアルバイトを探していた時、楽しそうだと思い、イベントコンパニオンの仕事を始めました。すると事務所のマネジャーさんからnismoのオーディションを打診されました。モータースポーツについては詳しくなかったので初めは派手なイメージを想像して、お断りしようと思ったんです。でも調べてみると歴史のある伝統的なレーシングチームだと知り、応募しました。今年で2年目を迎えましたが、今ではすごく誇りに感じるお仕事です」

――レースクイーンをやってみて大変なことは。

「とても楽しい仕事ですが、サーキットって寒いか暑いかの両極端なんです。体力だけじゃなくて体形維持も大切で、痩せすぎも良くないのでヨガをやったり健康的な体を保てるように、日々のトレーニングは欠かせません。なので体力と忍耐力はすごく鍛えられますし、少しずつ自分に自信が持てるようになりました」

――サーキットで活躍する風間さんがなぜミスコンに応募されたんですか。

「もともとレースのお仕事をする前からミスコンには興味がありました。子どもの頃から将来はCA(キャビンアテンダント)やレポーターになりたいとか夢はたくさんあったんですが、でも実は小中時代にいじめに遭い、自分に自信が持てない子でした。無視をされるなど言葉や態度だけじゃなく、上履きに釘が刺さっていたり……。常に周りを気にして生活していたので自分に自信が持てなくて何もチャレンジできませんでした」

――そんな風間さんが変わるきっかけは。

「母親のおかげです。すごくつらくかった時にずっと側で励ましてくれました。『いつでも(学校を)休んでいいから大丈夫だよ』ってずっと声を掛けてくれました。私は、負けず嫌いなところもあって『1回でも休んでしまったら学校には行けなくなる』って思ったんです。それで、どんなにつらくても絶対に休まないと決めて、いじめられていたテニス部も大会に出るまではあきらめずに続けました。それがきっかけで前を向けるようになりました。それでもっと自分に自信が持てる人になりたいと思いミスコンに挑戦しました」

――ミスコンに応募してみていかがでしたか。

「実は『レースアンバサダーアワード』(レースクイーンのコンテスト)新人部門にも同時にエントリーしていたのでファンのみなさんを混乱させてしまい、サーキットのお仕事も忙しくなり、ミスコンに応募して1か月くらい、審査のライブ配信をお休みしたことがありました。家族にも『無理しないでね』と言われたんですが、ミスコンで知っていただいた視聴者の方に恩返ししたいと思い、『やっぱり最後までやらなきゃ』って思って続けることにしました」

「大学4年生まではレースアンバサダーを続けたい」【写真:増田美咲】
「大学4年生まではレースアンバサダーを続けたい」【写真:増田美咲】

大学ではジェンダー問題も勉強中

――ミスサーでは決勝まで進み、審査員特別賞を受賞しました。

「もちろんグランプリを獲りたいという気持ちはありましたが、賞をいただけただけで満足です。それ以上に人に何かを伝えることで自信が持てるようになったことが大きくて、ミスコンで知っていただいた方もサーキットに足を運んでもらえるようになり、レースアンバサダーとミスコンのかけ橋に少しはなれたかなって思っているので、挑戦して良かったと思っています」

――大学ではどんなことを学んでいますか。

「現在は明治学院大国際学部の3年生でジェンダー問題や国際紛争など、国際問題を中心に学んでいます。海外旅行が好きで将来はCAになりたいと思ったのがきっかけです。今はサーキットのお仕事を通じてもっと海外の方と交流したいという思いもあって英語だけじゃなくてスペイン語も学んでいます。レースの世界でも今はジェンダー問題に真剣に取り組んでいて、2024年からレースクイーンという呼び方をレースアンバサダーに変更して男性もサーキットに立っています。コスチュームも露出が少なめのパンツスタイルに変わってきました」

――今後の目標を教えてください。

「ミスコンを通じて『もっといろんなことに挑戦したい』というやりたいことの視野が広がりました。CAになりたいという小さい頃の夢から、今ではレースの世界や大学で学んでいることを生かしてレポーターや人に何かを伝えるお仕事に挑戦したいと思っています。最近はラジオ番組のパーソナリティーに初挑戦したり、サーキットではリポーターのお仕事もさせていただいています。レースアンバサダーは大学4年生まではしっかりと務めさせていただきたいと思っています。そしていつか自分が親になった時は、私がつらい時にずっと支えてくれたお母さんみたいに強くて包容力のある母親になりたいです」

□風間そら 2004年10月19日生まれ。東京都出身。明治学院大学国際学部3年。24年、SuperGT500 NISMOアクアテック アンバサダーに就任し、現在もレースアンバサダー(レースクイーン)、D1GP2025ピットレポーターとして活動。同年、大学ミスコン『MISS CIRCLE CONTEST 2024』(通称:ミスサー)で審査員特別賞を受賞。25年、MBSラジオ『オレたちゴチャ・まぜっ!~集まれヤンヤン~』のヤンヤンガールズジュニア2期生として出演中。コミュニティーFM『FMふくろう』(千葉)にてパーソナリティーを担当。特技はフルート。スカイハイプロモーションズ所属。

次のページへ (2/3) 【写真】明治学院大3年風間そらさん、全身ショット
1 2 3
あなたの“気になる”を教えてください