野村万作・萬斎・裕基、親子3代がイベント揃い踏み 司会は長女・野村彩也子アナ
狂言師の野村万作、野村萬斎、野村裕基が24日、早稲田大の大隈記念講堂・大講堂で行われた映画『六つの顔』(8月22日公開)完成披露試写会に出席。親子3代で狂言などについて語った。

映画『六つの顔』完成披露試写会
狂言師の野村万作、野村萬斎、野村裕基が24日、早稲田大の大隈記念講堂・大講堂で行われた映画『六つの顔』(8月22日公開)完成披露試写会に出席。親子3代で狂言などについて語った。
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同作は、“人間国宝”狂言師・野村万作と、万作が磨き上げてきた狂言『川上』を舞台裏とともに収めた至高のドキュメンタリー。650年以上にわたり受け継がれ、人々を魅了してきた狂言の第一人者であり、芸歴90年を超えて今もなお、現役で舞台に立ち続ける万作の人生の軌跡に迫る。
94歳で芸歴90年を迎えた万作。万作自ら映画化を希望したという話について萬斎が「自分の芸を形に残したい、有形のものにしたいという思いは?」と聞くと、万作は「もちろんございました」と答えて、海外における『川上』の大反響に言及。「あのような狂言、静かな狂言、私が好きなのはそういう狂言です。もちろんゲラゲラ笑うのも悪くはありません。それ以上に“和”というものがある、柔らかい狂言。例えば泥棒を許してやる、そして、桜の花を結びに来た泥棒に、かえって桜の花をあげてお酒をふるまって帰す。柔らかい、人と人との交流というものが『川上』をご覧になってもある。そのような狂言を、少しでも色濃く演じていけたらなあ、というのが最近の私の感想です」と語り、会場から自然と拍手が巻き起こった。
今回は、万作にゆかりの深い早稲田大でイベントを実施。万作は在学中の1950年に「狂言研究会」を設立し、その後現在に至るまで一門で学生に指導を続け、2010年より毎年、大学主催「早稲田 狂言の夕べ」公演を行っている。裕基は「早稲田大学卒業ではなく、私は慶應(大)の卒業なんですけれども、慶應の講堂よりも、早稲田の講堂に立たせていただくことがのほうが多い」と笑った。
また、本イベントの司会を務めたのは、TBSアナウンサーで萬斎の長女・野村彩也子。終始、家族らを「さん」付けで呼ぶなど、司会に徹していたものの、万作らのトークに思わず顔をほころばせていた。
同試写会には、犬童一心監督も出席した。
