亡くなった遠野なぎこさん 公言していた児童虐待、3度のスピード離婚…毒舌は「やりたいことではなかった」
俳優の遠野なぎこ(本名・青木秋美=あおき・あきみ)さんが死去したことが17日、分かった。45歳だった。親族がオフィシャルブログを通じて発表した。都内にある遠野さんの同マンション周辺では、今月3日に救急隊員が窓ガラスを割り、遠野さんの自宅に入る状況が目撃されていた。

ひっそりと閉じた45年間の壮絶な生涯
俳優の遠野なぎこ(本名・青木秋美=あおき・あきみ)さんが死去したことが17日、分かった。45歳だった。親族がオフィシャルブログを通じて発表した。都内にある遠野さんの同マンション周辺では、今月3日に救急隊員が窓ガラスを割り、遠野さんの自宅に入る状況が目撃されていた。
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遠野さんが45年の生涯をひっそりと閉じていた。6月27日までは、頻繁にインスタグラムを更新。同日も最後に鶏肉をフライパンで煮詰めている動画をアップして、「こんばんは。遠野なぎこです、今、鶏もも肉の照り焼きを作っています」「本当ははちみつを入れたかったけど、ビンのフタが開かなくて…お砂糖にしますか。しょうがないね」などと語っていた。その前日の同26日には「私、うつ病なんだって 知らなかった」と告白していたが、料理や愛猫を写した投稿を続けていた。そして、27日には「訪問看護の日でした」と明かし、「あたしゃ、まだまだ生きるぞ」などとつづっていた。
遠野さんは、神奈川・川崎市生まれ。6歳で子役デビューした。幼少期から父母による児童虐待の被害を受けていたことや、両親の離婚後には母親に引き取られたものの、自分も含めて4人きょうだいがネグレクトの状態にされたこと、16歳で家出をし、家族とは絶縁したことなどを公言していた。俳優としては、1991年、テレビ朝日系『鳥人戦隊ジェットマン』に本名の「青木秋美」名でゲスト出演。94年にテレビ朝日系『嫁の出る幕』にレギュラー出演。同作から遠野凪子(2010年5月15日、「遠野なぎこ」に改名を発表)を名乗り、95年にはNHK大河ドラマ『八代将軍吉宗』、TBS系『未成年』に出演。99年、NHK連続テレビ小説『すずらん』でヒロインの常盤萌を演じたことで、一気に知名度を高めた。
2001年には、映画『日本の黒い夏─冤罪』で日本映画批評家協会新人賞を受賞。高い演技力を評価されながら、バラエティーやトーク番組に多く出演し、「毒舌キャラ」に位置付けられた。だが、24年1月11日放送のフジテレビ系特番『アウト×デラックス2024』では「ある時期から毒を言ったり、物事をはっきり言うことが時代に求められなくなってきて、去年くらいから仕事が激減した。私は時代に置いていかれた」「(毒舌は)やりたいことではなかったです」などと打ち明けていた。
プライベートでは3度結婚したが、いずれも短期間で離婚。お相手の3人はそろって一般男性だった。仕事面では、長く大手芸能事務所の東宝芸能に所属していたが、19年5月、キャストパワーに移籍。昨年9月30日をもって同事務所を退所し、独立していた。その後は映像会社とマネジメントに関する業務提携を締結していた。だが、今年2月から完全フリー。本人のインスタグラムが「仕事の窓口」になっていた。
しかし、6月28日以降は投稿がなく、関係者も連絡はつかない状況が続いていた。事務所には所属しておらず、キャストパワーの関係者はENCOUNTに「本人に何度もLINEをしているのですが、全く既読になりません。とても心配です。警察からも連絡はありませんし、全く分からない状態です」と話していた。遠野さんの家族にもコンタクトを試みたが、「お母さまが亡くなったのは数年前ですが、(家族の)番号が変わっているようで電話がつながりませんでした」と残念がっていた。
また、遠野さんは摂食障害に悩んでいたことも公言。同関係者も「やせたり、太ったりを繰り返すのはうちに来る前からのことでした」と証言したが、近年はやせた状態が続いていた。
