元日向坂46・加藤史帆、俳優業への決意「誰かの活力になりたい」 主演ドラマ続編で見せた成長と“母性”への挑戦

元日向坂46の俳優・加藤史帆が、現在放送中のMBSドラマフィル『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる 2nd stage』(木曜深夜1時29分、テレビ神奈川などでも放送)で俳優・森カンナとダブル主演を務めている。連続ドラマ初主演となった2024年の前作に続き、恋と人生に全力なヒロインを熱演中だ。前作からの相棒・森からたくさん刺激を受けたといい、シリーズ第2弾は、さらに表現にも磨きがかかっている。

『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる 2nd stage』の抱負を語った加藤史帆【写真:増田美咲】
『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる 2nd stage』の抱負を語った加藤史帆【写真:増田美咲】

ガールズラブコメディーのオリジナル続編

 元日向坂46の俳優・加藤史帆が、現在放送中のMBSドラマフィル『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる 2nd stage』(木曜深夜1時29分、テレビ神奈川などでも放送)で俳優・森カンナとダブル主演を務めている。連続ドラマ初主演となった2024年の前作に続き、恋と人生に全力なヒロインを熱演中だ。前作からの相棒・森からたくさん刺激を受けたといい、シリーズ第2弾は、さらに表現にも磨きがかかっている。(取材・文=大宮高史)

 Sal Jiang氏の同名コミックが原作の本作は、大手広告会社を舞台に新人社員・兎田彩香(加藤)と同じ会社の先輩・鹿納弘子(森)との恋愛を描いたガールズラブコメディー。2024年の前作では、原作をベースに彩香の弘子への恋が成就するまでを描いた。

 今回の2nd stageはドラマオリジナルストーリーで、福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズを舞台にした「ハワイアン編」と、2人の同棲生活を描いた「同棲編」で展開。晴れて両想いになれたはずの2人に、ハプニングや恋の悩みも待ち受けて……という形で物語が繰り広げられていく。

――2nd stageの制作決定を聞いた時の気持ちはいかがでしたか。

「率直に、うれしかったです。カンナさんと冗談で『ハワイで撮影したいですね』って話していたんですけど、まさかスパリゾートハワイアンズで実現するとは(笑)。シーズン1が話題になり、『注目ドラマ』などのランキングに入ったのを見る度にカンナさんにすぐメッセージを送って2人で喜んでいたので、また一緒にお芝居ができるのが本当にうれしいです」

――確かに、前作も深夜ドラマでしたが、ガールズラブコメとして話題になっていました。

「ありがたいことですね。日向坂46のメンバーも前作から注目してくれていました。四期生の子たちも楽しんでくれていましたし、一度後輩の山口陽世のお家に遊びに行ったら彼女が私の目の前で、このドラマをずっと再生してくれて(笑)。いたずらっぽく笑っていたのがかわいかったです」

――前作から、およそ1年後に今作のクランクインとなりました。抱負は。

「彩香ちゃんは前シーズンから『猪突猛進女』という感じだったんですけど、弘子先輩と両想いになれて、今回はもう一段階、強くなっています。『もっとパワフルなお芝居ができるかな』と気がかりだったんですが、監督やスタッフの皆さんに支えられて、無事に彩香ちゃんらしさを取り戻せた気がします」

――演じる上で、シーズン1との違いを特に感じたのはどんな部分ですか?

「彩香ちゃんがどんどんステキになっていくところです。今作では同棲が始まって、『弘子先輩』から『弘子さん』に呼び方が変わるんですが、ちょっと慣れなかったですね(笑)。シーズン1では、まだ弘子先輩への恋心を素直に言えない子だったんですが、今回は母性すら感じて『どうやったら母性が出せるんだろう』って、お芝居についてすごく深く考えるようになりました」 

――加藤さんが思う、彩香の魅力とは。

「“努力型あざと女子”なところです。もともとは目立たない子だったのに、弘子先輩に気づいてもらいたくて、努力してかわいさやあざとさを身に着けていくんです。こういう等身大の女の子の役は何度かやらせていただいたのですが、恋する女の子って感情が忙しくて、演じていてもすごく楽しいです。自分のお芝居なのに胸が高鳴っています(笑)」

――感情が忙しい、というのはどんな感覚だったのでしょうか。

「私は彩香ちゃんとは正反対で本当に感情が出にくい性格なので、まず『彼女の気持ちをどう引き出そうか?』というところから苦戦していました。監督やカンナさんに支えられてお芝居になっていったと思いますし、彩香ちゃんに憧れて頑張ってきました」

――では、森カンナさんの印象は。

「憧れの人です。前作で初めてご一緒した時『あんなに面白くて、優しくて、ステキな人っているんだ!』って衝撃を受けました。現場では本当にムードメーカーで、私が分からなくて悩んでいる時も、すごく頼りになります。でも何でも頼っていたら自分の成長に繋がらないので、本当に分からないことに絞って相談していきました」

「不器用な人たちのラブコメ」ヒロインとともに成長

――加藤さんも森さんと同じく、2024年のシリーズ第1弾が連続ドラマ初主演でしたが、加藤さんご自身は、頼られ上手でしょうか? 日向坂46時代には後輩(小西夏菜実、平岡海月)と「かとし軍団」(加藤を慕う後輩とのグループ、加藤の愛称の“かとし”から)を作ったりしていましたが。

「親分肌タイプでは絶対にないです(笑)。カンナさんは盛り上げ上手な方なので、見習いたいですね。休憩中に差し入れが入ると『うわーって!』大きな声で喜んでくれたり。いつかまた座長を任されたら、声を出していきたいです」

――現場の楽しい雰囲気が伝わってきますね。撮影現場で印象的なエピソードはありましたか?

「同棲生活を送る中で、弘子さんが酔っぱらって、お祭りみたいにノリノリではしゃぐシーンがあるんですけど、カンナさんがもう前作では想像もできないくらいのはっちゃけぶりで(笑)。本当にすごく面白くて、現場でもみんなでお腹を抱えて笑いました」

――加藤さんにとっても思い出の作品になったと思います。このドラマの魅力を改めて挙げるなら?

「不器用な人たちのラブコメなんだなって思います。彩香ちゃんは頑張ってきれいになって、弘子先輩は格好いいのにちょっと不器用で……。でも、弘子先輩が彩香ちゃんのことを好きで大事に思う気持ちを、カンナさんがお芝居でしっかり表現してくださっています。私も、彩香ちゃんが弘子先輩を本当に好きなんだという気持ちを『ナチュラルなお芝居でやろう』と思い、頑張ってきました」

――彩香と一緒に成長してこられたと。最後に今後の俳優業への思いをお聞きします。

「小さい頃からドラマや映画を見て『明日も頑張ろう』と思えたり、楽しみがあるから1日を乗り切れたり、作品の中の俳優の方々からたくさん元気をもらってきました。なので、今度は私が誰かの楽しみや、明日の活力になれるような、ワクワクを届けられる存在になれるように活動していきたいですね!」

□加藤史帆(かとう・しほ) 1998年2月2日、東京都生まれ。2016年5月に、けやき坂46のオーディションに合格し、芸能活動をスタート。19年2月11日、グループ名がけやき坂46から日向坂46に改名してリスタート。同年4月に『CanCam』専属モデルに就任する。21年に5枚目シングル『君しか勝たん』でセンターに抜擢される。2017年に、けやき坂46 が連続ドラマ初主演したテレビ東京系『Re:Mind』で俳優デビューした。2024年は、テレ東ドラマ『これから配信はじめます』やMBSドラマ特区『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』などに出演。2024年12月に日向坂46を卒業した。2025年は1月期のテレビ朝日系連続ドラマ『僕のあざとい元カノ from あざとくて何が悪いの?』、7月期の日本テレビ系連続ドラマ『海老だって鯛が釣りたい』(中京テレビ制作)などに出演している。

(番組情報)
ドラマフィル『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる 2nd Stage』
2025年6月26日(木)より順次放送スタート 【全6話】
MBS 6/26より毎週木曜 深夜1:29~
テレビ神奈川 6/26より毎週木曜 深夜1:00~
テレ玉 6/30より毎週月曜 深夜0:00~
群馬テレビ 7/1より毎週火曜 深夜0:30~
とちテレ 7/2より毎週水曜午後11:30~
チバテレ 7/3より毎週木曜 午後11:00~

原作:『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』(双葉社ACTION COMICS)
作者:Sal Jiang
出演:加藤史帆 森カンナ
   本田響矢、優希美青、山下永玖(ONE`N ONLY)、染谷有香、平美乃理
小島梨里杏、那須ほほみ、倉田瑛茉 / 松村沙友理(友情出演) / 瀬戸かずや、七海ひろき
監督:<ハワイアン編1~3話>枝優花 <同棲編4~6話>石橋夕帆
脚本:下 亜友美

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