Aぇ! group正門良規、シェイクスピア喜劇『十二夜』で主演 女性役に驚き「まさか」
Aぇ! groupの正門良規が主演を務めるシェイクスピア喜劇の舞台『十二夜』が、10月から11月にかけて東京グローブ座、11月には大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演されることが、13日に発表された。

森新太郎演出×松岡和子翻訳、BUN Imaiの音楽で描く“恋の祝祭”
Aぇ! groupの正門良規が主演を務めるシェイクスピア喜劇の舞台『十二夜』が、10月から11月にかけて東京グローブ座、11月には大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演されることが、13日に発表された。
本作は、シェイクスピア作品の中でも傑作とされる『十二夜』を、舞台『ジュリアス・シーザー』(2021年)、『夜叉ヶ池』(23年)、『ヴェニスの商人』(24年)などを手がけた森新太郎氏の演出により上演される。今回は性別にとらわれず、自由な発想でキャスティングされた俳優陣によって演じられるという。
ヴァイオラ役を演じる正門と森氏のタッグは舞台『ヴィンセント・イン・ブリクストン』(22年)以来、2度目のタッグとなる。
翻訳は、彩の国シェイクスピア・シリーズで故・蜷川幸雄芸術監督のもと翻訳を務め、21年にはシェイクスピア全戯曲の個人訳を完成させた松岡和子氏が担当。菊池寛賞や朝日賞をはじめとした多数の受賞歴を持つ松岡氏による訳で、シェイクスピア喜劇の世界が新たに描き出される。
また、作編曲・音楽監督には『100万回生きたねこ』『カム フロム アウェイ』『らんまん』『虎に翼』など数多くの舞台・映像作品に携わるBUN Imai氏が参加。ジャンルを超えて活躍する音楽家が、作品に恋の祝祭を彩る。
今回の発表に際し、正門のイメージビジュアルも公開された。『十二夜』の世界観を想起させる写真に仕上がっており、作品への期待をさらに高めるものとなっている。森新太郎と正門良規が織りなす、祝祭のにぎやかさとその終わりに訪れる切なさが交錯するシェイクスピア喜劇に注目が集まる。
2人のコメントは下記の通り。
○森新太郎
「十二夜とは、クリスマスから数えて十二日目の夜のこと、長い祝祭シーズンの最後の夜にあたります。人々のどんちゃん騒ぎはピークに達し、かなりの無礼講が許されたそうです。この時ばかりは社会に引かれたさまざまな境界線が忘れられ、そこは束の間、混乱に満ちた解放区となりました。
『十二夜』というお芝居は一言で言って、混乱の喜劇です。登場人物の多くがアイデンティティ・クライシスの沼にはまります。自己喪失。思うにシェイクスピアがすごいのは、自分が自分でなくなることの不安だけでなく恍惚感も描いたところです。さらには、自分がふたたび自分になることの喜びだけでなく、その寂寥感も。人間という生き物は実にややこしい。我々は笑いながら、舞台上に我々の姿を見つけることでしょう。
正門良規にはシェイクスピアをやらせたいとずっと思ってきました。一本気で、心優しく、たまに天然な正門良規にぴったりな役は――ヴァイオラしかありません。恋に身を焦がす男装のお姫様です。エリザベス朝の時代には、少年俳優がこれを演じました。すなわち男子が女子の役を演じ、重ねてその女子が男子の役を演じたわけです。この境界線の曖昧さこそがまさに『十二夜』です。
今回は、彼に限らず他の俳優の何人かにも性別が逆の役を演じてもらいます。グローブ座という自由空間に、これまで以上にカオスな解放区を出現させたい。混乱をたくましく笑い飛ばしていきたい。ヴァイオラの台詞を借りるなら『時、所、運命のすべてがぴたりと決まった』このたびの公演です。どうぞお楽しみに」
○正門良規
「シェイクスピアの作品はいつか演じてみたいと思っていましたが、まさか女性の役とは思っておらず、出演が決まりびっくりしました。いままで錚々たる俳優の方々がヴァイオラを演じてきて、そこに急に男性の僕が入るという驚きの連続ですが、舞台だからこそできるマジックがあると思っています。今から演じることにワクワクドキドキしていて、このチャレンジングな配役だけでも好奇心が刺激されます。ちゃんと綺麗、かっこいいと思われたいです(笑)。
演出の森新太郎さんは役者やお芝居に対して愛情深い方で、またご一緒できることがすごく嬉しいし、今から稽古に入るのが非常に楽しみです。3年前の同じく東京グローブ座の作品での稽古も忘れられないくらい濃密で、舞台欲や芝居欲に火がついて学ばせてもらいました。そこからさらに舞台も経験しているので、成長して面白くなっているところを観てほしいです。
ファンを増やし続けている作品の喜劇ですので、お客様に笑って楽しんでいただけるような、新しい『十二夜』をお届けしたいと思います」
