愛希れいか 宝塚退団後、初の単独座長公演に「明るく元気に突っ走っていきたい」
「私の前には常に壁が立ちはだかっています」
――プロダンサーを目指し奮闘するアレックスの姿が描かれますが、愛希さんがこれまでに感じた一番の壁は何でしたか?
「私の前には常に壁が立ちはだかっています(笑)。特に歌に対して苦手意識が強いので、『エリザベート』や歌が多い役ではとにかく練習しました。声の音域を広げるためのボイストレーニングを常にしています」
――世界観は真逆ながらも、エリザベートとアレックスは“自分らしさ”を大事にするという意味では重なる部分はあるのではないでしょうか。
「エリザベートもアレックスもすごく強がりで、強く見えてすごく弱い。両極端なところを持っているのが人間らしくて好きです。ちょっとした勘違いで彼に当たってしまったり、考えずにわーっと言っちゃったり。若さでもあるけど正直で、そこが魅力かなって。その分、仲直りも早いところがかわいらしいなと思います。あとは、一途に好きなことに突き進んでいく力とか、友達をすごく大切にしたり、人を思いやる部分も垣間見えるので、そういう優しさも魅力ですね」
――愛希さんにとって宝塚退団後、初の単独座長公演ですが、プレッシャーを感じることは。
「感じていないといったらうそになりますけれど、『エリザベート』の経験は大きいと思います。『エリザ』では花總まりさんもいらっしゃいますし、井上芳雄さん、古川雄大さんだったり……。頼もしいメンバーに支えられていましたが、あのプレッシャーは今まで感じたことのないものでした。今回は自分で引っ張っていける立場でいたいとは思っていますけれど、あまり気負い過ぎずに『エリザ』での経験を活かしたい。アレックスの力を借りて明るく元気に突っ走っていきたいですね。みんなを引っ張れるエネルギーを持てるように頑張りたいです!」
――日頃から先頭に立つタイプですか。
「全然違います(笑)。普段は本当にそういうタイプではなくて、どちらかというと1人で黙々とやっていたりします。だから、ビジュアル撮影の時にはすごい気負った感じはありましたね。初めましての方ばかりだったので、みんなと仲良くしたいという気持ちが先走ってしまって、人見知りなのにすごく話しかけました。みんなすごく素敵な方です」
――最後に、「フラッシュダンス」を通じて伝えたいメッセージを教えてください。
「映画のファンだった方にとってはその時代を思い出してもらえると思うし、夢に向かって頑張っている子たちは自分に重ねて勇気をもらえると思います。本当にエネルギーに満ちた作品で、いろんな方がいろんなところで共感できるんじゃないかな。私もこの作品を見た後にすごくパワーが満ちあふれてきて、次のことをがんばりたいなと思えましたし、世界が弱っている今、とにかく元気になってもらいたいです。明日への活力にしてもらいたい作品です!」