白石麻衣、俳優としての転機は『教場0』 木村拓哉との共演は「大きな経験となりました」
俳優の白石麻衣が9日からスタートするフジテレビ系連続ドラマ『最後の鑑定人』(水曜午後10時)で初共演となる藤木直人とクセ強バディを結成する。これまで刑事、弁護士、忍者、女神、多種多様な役柄を演じてきたが、同作では“変人研究員”という難役。ENCOUNTは俳優として新境地に入る白石に、同作への思い、乃木坂46卒業後の変化などを聞いた。

藤木直人とドラマ初共演「尊敬の気持ちしかありません」
俳優の白石麻衣が9日からスタートするフジテレビ系連続ドラマ『最後の鑑定人』(水曜午後10時)で初共演となる藤木直人とクセ強バディを結成する。これまで刑事、弁護士、忍者、女神、多種多様な役柄を演じてきたが、同作では“変人研究員”という難役。ENCOUNTは俳優として新境地に入る白石に、同作への思い、乃木坂46卒業後の変化などを聞いた。(取材・文=イシイヒデキ)
同作は、かつて科捜研のエースとして活躍し“最後の鑑定人”と呼ばれていた主人公・土門誠(藤木)が、科学的アプローチを駆使して難事件を解決に導いていくサイエンス×ミステリー作品だ。ミステリー好きの白石は「『科学は嘘をつかない』がキャッチコピーになっていて、どのように科学がつながって事件を解決していくのか、新しい視点から見られるドラマになるのではないかとワクワクしています」と言った。
演じるのは、土門鑑定所の事務員も兼任する研究員・高倉柊子(たかくら・しゅうこ)。心理学の専門家は初めて挑む役柄だが、自身と高倉の性格が重なる部分があったという。
「人のうそを見抜く力、変わったくせがある高倉ですが、私も人の様子をうかがって、黙って見てしまうくせがあります。学生の時、電車に乗っていると向かい側に座っている人を自然と観察していました。『この人はこう考えているのではないか?』と自分なりに観察しながら、人の心理に関する部分を勉強して撮影に臨みたいと思っています」
初バディを組む藤木との化学反応にも注目が集っており、自身も20歳上の大先輩との初共演をチャンスと捉えている。
「私が小さい頃からいろんな作品に出演されていますし、今年で俳優業30周年とおっしゃっていたので、長い間このお仕事をされていて尊敬の気持ちしかありません。今回、作品でご一緒できることは光栄なことなので、現場での接し方、作品に対する感じ方、小さい所から学んでいきたいです。土門先生と高倉のかみ合っているのか、合っていないのか分からない掛け合いも魅力の一つだと思っているので、注目して見ていただけたらうれしいです」

デビュー時から忘れない「変わりたくない」という思い
2020年に乃木坂46を卒業。俳優として歩む中、「転機となった作品」を聞くと、白石はフジテレビ系『風間公親-教場0-』(2023年)を挙げた。主人公・風間公親(木村拓哉)が警察学校の鬼教官に至る前、新人刑事の指導官時代を描いた同作。白石は、交際する男性との関係に問題を抱えた捜査一課の新人刑事を熱演した。
「役作りの上で髪の毛を切り、新人刑事としてのたたずまいを考えて撮影に臨みました。木村さんと初めて演技のお仕事で共演して、現場でのあり方もたくさん学ばせていただき、役者として大きな経験となりました」
その上で「乃木坂46卒業からの自身の変化をどのように感じていますか」と質問すると、白石は「変化しているのかな~」と考えつつ、約4年半の個人活動について語った。
「もともと『変わりたくない』という気持ちがあります。それはこのお仕事を始めた時から大切にしてきたことです。いい意味での成長はたくさんしてきたと思うのですが、意外と変わっていないのかもしれません。でも、自分と向き合う時間は増えたので、あらためてお仕事に対する考え方をより深く考えられるようになりました」
卒業後は俳優を軸に、モデル、タレントとマルチに活動。多忙な日々を送る中での「モチベーション」を聞いてみると、白石は笑みを浮かべて即答した。
「ご飯です。『1日頑張った』と思えた日はいいお肉を買って食べています。友人と外食する時間もリフレッシュになります」
古巣の乃木坂46は13周年を迎え、東京・味の素スタジアムでバースデーライブを開催。白石は後輩たちが躍動するステージを同じ1期生たちと現地で見守っていた。そんな同期や現役メンバーと触れ合う時間も活力になっているという。
「久しぶりに感じるグループの空気感は、新鮮でうれしい気持ちになりました。初めてお会いする新メンバーの方もいて、自分の中では大きなリフレッシュというか、ワクワクする気持ちを与えてくれる貴重な時間でした」
俳優として進化していく中で、「変わりたくないという気持ち」を忘れずにいる32歳。その背中は輝き、後輩たちにとって一つの道しるべになっている。
□白石麻衣(しらいし・まい) 1992年8月20日、群馬県生まれ。2011年に乃木坂46の1期生オーディションに合格し、グループの中心メンバーとして活動。『ガールズルール』『インフルエンサー』『シンクロニシティ』などのシングル表題曲でセンターを務め、20年にグループを卒業。卒業後は俳優として、フジテレビ系連続ドラマ『風間公親-教場0-』『オクラ~迷宮入り事件捜査~』、映画『アンダーニンジャ』などに出演。162センチ。血液型A。
