日枝久氏、フジ検証番組の取材を拒否 元社長は“独裁”を証言「役員の指名も報酬も日枝氏が決めていた」

フジテレビが元タレント・中居正広氏と元女性アナウンサーAさんとのトラブルに端を発した問題を検証する特別番組『検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~』を6日、同局系で午前10時から放送した。番組では問題を振り返る中で、約40年間に渡ってフジテレビを支配してきた日枝久氏の権力と責任を追及した。

フジテレビ【写真:ENCOUNT編集部】
フジテレビ【写真:ENCOUNT編集部】

特別番組『検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~』

 フジテレビが元タレント・中居正広氏と元女性アナウンサーAさんとのトラブルに端を発した問題を検証する特別番組『検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~』を6日、同局系で午前10時から放送した。番組では問題を振り返る中で、約40年間に渡ってフジテレビを支配してきた日枝久氏の権力と責任を追及した。

 入社以降、直属の部下として日枝氏と働いてきた前副会長の遠藤龍之介氏が取材に対応。日枝氏について「豪放磊落(ごうほうらいらく)というのが、すごくぴったり。頼りになるチームリーダーというか、そういう感じでした」と回顧した。

 そして、1月27日に行われた謝罪会見を前に、日枝氏と対面して辞任を迫ったことを明かした。

「『あなたは辞めていただかないと収束しないんじゃないか』ということを思っていたからです」

 だが、日枝氏は「辞めない。お前は戦わないで辞めるのか」などと返したといい、40分にも及ぶ説得にも応じることはなかったと振り返った。

 また、「日枝さんに歓心を得ようとしている役員、局長の動きが、若い人間のモチベーションを極端に下げていることは、非常に良くない」などと意見した際には、日枝氏に「失礼だろ。その役員たちに」に返されたという。そして、日枝氏による支配が40年以上続いた理由について「人事を掌握していたから」と明かした。

 元社長の豊田皓氏は書面で「役員の指名も報酬の決定も日枝氏が行っていた」「一人の人物が長い間権力を握り続けると必要以上に権力が強くなり、権力におもねく『とり巻き』『茶坊主』が増殖する」などと、日枝氏による長期政権がフジテレビのガバナンスが機能しなかった一因と指摘した。

 これらの証言を基に番組は日枝氏に3回にわたり取材を申し込んだが、応じなかったことも伝えられた。

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