俳優の横浜流星が主人公・蔦屋重三郎を演じるNHKの大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』（日曜午後8時）。18世紀半ばに江戸のメディア王として時代の寵児（ちょうじ）となった“蔦重”こと蔦屋重三郎を軸に描く痛快エンターテインメント。第24回では、蔦重が、てい（橋本愛）の丸屋を買い取って日本橋に進出するため、ていに結婚して一緒に店をやろうと持ち掛ける様子が描かれた。ていは拒否したが、ラストシーンは丸屋を買うことになった柏原屋（川畑泰史）が蔦重の前に現れ「うちからあの店（丸屋）買いまへんか」と声をかけるシーンだった。6月29日放送の第25回はどんな展開になるのか。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　NHKによると、柏原屋から丸屋を買い取った蔦重は、須原屋（里見浩太朗）の持つ「抜荷の絵図」と交換条件で、意知（宮沢氷魚）から日本橋出店への協力を取り付ける。そんな中、浅間山の大噴火で江戸にも灰が降り注ぐ。蔦重は通油町の灰の除去のために懸命に働く。その姿に、門前払いしていたていの心が揺れ動く。一方、意知は誰袖（福原遥）に心惹かれ始める。松前廣年（ひょうろく）は、抜荷の件で大文字屋（伊藤淳史）を訪ねる、という展開に。

　第24回の本編終了後の次回予告では、相手の姿はなかったが「陶朱公の女房になりませんか」という蔦重の声が聞こえた。また、蔦重が灰の中、桶を持って走る姿や「こりゃあ恵の灰だろ」という声も聞こえた。

　陶朱公は、移り住んだ地で商いで頑張り、富を築き、街をも栄えさせた人物とされるが、蔦重がていに「陶朱公の女房になりませんか」と言ったのなら、プロポーズの言葉か？　自然災害に見舞われながらも「恵の灰」という言葉から、蔦重にとって何かいいことが起きる展開を想像してしまう。灰の除去に懸命な蔦重の姿にていの心が揺れ動くとされることから、2人の関係に大きな変化がありそうだ。「恵の灰」が意味する灰の効果に注目したい。