SUPER BEAVER、20周年スタジアムライブで3万人超の観衆と大合唱「あなたと一緒に最高の音楽をやりたい」
4人組ロックバンド・SUPER BEAVERが20日、21日の2日間にわたり、千葉・ZOZOマリンスタジアムで20周年を記念したライブ「SUPER BEAVER 20th Anniversary 『都会のラクダSP at ZOZO マリンスタジアム』」を開催。2日間で6万人以上を動員し、迫力のステージで観衆を魅了した。ENCOUNTは2日目の21日のスタジアムライブをレポートする。

『都会のラクダSP at ZOZO マリンスタジアム』ライブレポート
4人組ロックバンド・SUPER BEAVERが20日、21日の2日間にわたり、千葉・ZOZOマリンスタジアムで20周年を記念したライブ「SUPER BEAVER 20th Anniversary 『都会のラクダSP at ZOZO マリンスタジアム』」を開催。2日間で6万人以上を動員し、迫力のステージで観衆を魅了した。ENCOUNTは2日目の21日のスタジアムライブをレポートする。
前日に続き、2日目も日中は30度を超える暑さとなったZOZOマリンスタジアム。球場の周りではSUPER BEAVERのTシャツを着たファンがドリンク片手に各エリアに設置されたフォトスポットで長蛇の列を作った。スタジアムに入ると満席の客席は最上階まで埋まっていた。定刻の午後6時30分になると開演を待ちきれない観客が一斉に立ち上がり、BGMのリズムに合わせて手拍子でメンバーの登場を待つ。
そこに柳沢亮太(ギター)、上杉研太(ベース)、藤原“37才”広明(ドラムス)、サポートミュージシャン河野圭(キーボード)がステージに登場すると、大歓声と拍手で3人を迎えた。始めに柳沢がギターを鳴らし、そこに藤原と上杉も加わる。すると渋谷龍太(ボーカル)が、ゆっくりとステージに現れ、さらに大きな歓声が沸き起こる。渋谷は3万人の観客で埋め尽くされた絶景をしばらく眺めながら、深く一礼し、手で歓声をあおる。
「やりますかー」と渋谷の掛け声でライブがスタートした。1曲目に演奏したのは『東京』。「愛されて♪」と渋谷が最初のフレーズを歌ってオーディエンスにバトンタッチすると、スタジアムはアカペラの大合唱となった。そこにバンドの演奏が加わり、スタートからボルテージは最高潮に達した。
続けて『青い春』へ。特効の爆発音が鳴り、さらに盛り上がる中、インディーズ時代からの代表曲を全員で歌った。渋谷がスタジアム最上階を指して「上もいけるかー! もっと来い!」と叫ぶ。
「俺たちはライブハウスから来たんですよ。ここをライブハウスにしませんか?」と呼びかけ、3曲目の『突破口』へ。渋谷がサビで「千葉マリンの底力を一発目から見せてもらっていいですか。でかい声をお願いします」とをあおり、スタジアムはオーディエンスの大きな声に包まれた。渋谷はまだまだと言わんばかりに「手加減しないでいいよ。その倍の声をください!」と優しく声を掛けると、さらにフルボリュームで大合唱した。
最初のMCに入ると渋谷が「20周年を節目に何か面白いことをやろうと思った時、『スタジアムでライブをしたことがないじゃん』と思っていたらZOZOマリンの予定が空いてたので単独公演をやらせてもらいました。本日も3万人以上、満員御礼ありがとうございます!」とあいさつ。
続けて「今日はあなたの時間だぞ。しっかり楽しむんだぞ。そして、SUPER BEAVERしかできない音楽を一緒にやりにきました。準備できていますか? あなたと一緒に最高の音楽をやりたいんです」と熱い言葉で語りかけた。
そして4曲の『美しい日』のイントロもオーディエンスと一緒にアカペラで歌った。渋谷は中央の花道を歩いてセンターステージで歌うと観客も演奏に合わせてジャンプした。そのまま『閃光』、『ひたむき』と駆け抜けると、藤原が次の曲のイントロをリズムよく叩いた。すると観客も藤原のドラムに合わせて手拍子でリズムを取る。渋谷は「おかげ様で楽しいです。もっとカッコつけてやりたかったですけどカッコつかないくらいビショビショになりました。あなたのおかげです。ありがとうございます」と満足気な表情を浮かべ、7月2日にリリースするニューシングル『主人公』を披露した。ステージ後方の大きなスクリーンには歌詞が映し出される。これまで渋谷が何度も口にしてきた一人ひとりを大切にする歌詞の言葉がとても印象的な曲だ。
「紆余曲折、山あり谷ありで変なルートを辿ってきているバンドです。思えば最初にメジャーデビューしたのが20年近く前になります。でも2年足らずでクビになって、そっから10年間インディーズでやってきて、4人で長い間、音楽をやってきたからこそ、『あなたがいて音楽が楽しい』ということがどれだけ尊いか身に染みて分かっています。何度言っても足りないけれど、本日はありがとうございます」と感謝を伝え、ここでも深く一礼をした。
続けて「おかげ様ですという言葉がこれほど似合うバンドはいないです。俺たちが誇れるのは人に恵まれてるというこの一点だけ。でもそれがどれだけデカいか。SUPER BEAVERのライブはヤベーって言われます。自分で言っちゃうけど俺もそう思う。だってあなたがいるから。俺はあなたと一緒に音楽をやってるからカッコいいに決まってるじゃないですか。いつもありがとう。どんなことがあっても最高の音楽をあなたの楽しみを守りたいんです。明日からも頑張ろうって思ってくれたらそれが一番の最高なんです。音楽家である前に、またバンドマンである前に一人の人として思い切りやりたいと思います」と独特の言い回しで語ると、8曲目の『人として』へ。歌詞の言葉一つひとつを噛みしめるように力強く歌いあげた。
メンバー紹介のコーナーに入ると柳沢が「サイコーです!」と喜びを爆発させ、「20年続くとかじゃなくて、フワーッと(バンドを)始めたらZOZOマリン単独まで辿り着きました。あなたのおかげです」と感謝を述べた。
上杉は、過去にマリンスタジアムで見た憧れのバンドを振り返った。「俺はレッチリ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)大好きで、ここで見た時、音がすごく良くて、どうやったらベースのフリーみたいにカッコいい音が出せるんだって、テック(技術スタッフ)と研究して、その楽器と機材で今、マリンに立って音を出しているんです。エモくない?」とうれしそうに話した。
藤原はドラムセットのイスの上に立ち上がり「ありがとう」とかわいらしく手を振って観客を笑わせる。そして「せっかく野球場に来たんだから全員でホームランを打つぞ!」と意気込みを語った。

「最高の時間を作ってくれてありがとうございます!」
後半戦に入ると、渋谷が、スタジアムをライブハウスに一変させることを宣言。『正攻法』では、特効のファイヤー演出で火柱が高く上がり、『東京流星群』は、上杉の地鳴りのようなベースのイントロが鳴り、観客はサビの「東京流星群」で大合唱する。
「誰1人ないがしろにしたくないよ。あなたがいるからこその音楽なんだよ」と渋谷の熱いメッセージがスタジアムに響くといよいよ終盤へ。映画『東京リベンジャーズ』の主題歌『名前を呼ぶよ』、ドラムのキックに合わせて手拍子を『まなざし』、そして『それでも世界が目を覚ますのなら』では幻想的でドラマチックに歌い上げた。観客もその姿を目に焼きつけるように静かに見つめた。
渋谷がこん身の力をふり絞って歌い終えると息を切らしながら、最後のMCパートに。まずは「おかげで最高!」と観客を称えた。
「今日の音楽は紛れもなくあなたが作った音楽です。(今日は)『俺たちはお前が必要だ』と言いに来たんだ。超かっこいいよ!またやろうぜ。最後は全力でやるから全力で来い!」とあおり、センターステージで『小さな革命』を歌う。そして「一番言いたかったこと、『愛してる』あなたに言ってんだよ! 21年目、過去最高のアイラヴユー」と叫ぶと観客も一緒になって『アイラヴユー』を大合唱した。すると球場には大きな花火が何発も打ち上げられ、クライマックスへ。「思い残すことはないか?」と観客に問いかけると今日最後の曲『切望』を歌い、「最後だからかってこい!」と観客を挑発し、それに応えるように大きな歓声が響いた。
演奏を終えると中央のスクリーンには、サプライズ映像が流れ、2026年1月から7都市14公演のアリーナツアー『都会のラクダ TOUR 2026 ~ ラクダトゥインクルー ~』を開催することが発表された。これにはスタジアムも歓喜に湧いた。
最後にメンバーがステージ中央に集まり、渋谷が「最高の時間を作ってくれてありがとうございます! また会おうな」と言うとセンターステージでメンバー4人が大きく手を振り、ライブが終了した。
2日間で6万人以上の観客を前にライブハウスと変わらないステージを見せてくれたSUPER BEAVER。来年のアリーナツアーでも全国各地のオーディエンスと共に熱いステージを作り上げていくことは間違いないだろう。
「SUPER BEAVER 20th Anniversary 『都会のラクダSP at ZOZO マリンスタジアム』」
2025年6月21日 ZOZOマリンスタジアム
セットリスト
1. 東京
2. 青い春
3. 突破口
4. 美しい日
5. 閃光
6. ひたむき
7. 主人公
8. 人として
9. 片想い
10. 正攻法
11. 秘密
12. 東京流星群
13. 名前を呼ぶよ
14. まなざし
15. それでも世界が目を覚ますのなら
16. 小さな革命
17. アイラヴユー
18. 切望
『SUPER BEAVER 20th Anniversary 都会のラクダSP at ZOZOマリンスタジアム』
SETLISTプレイリストはコチラ
https://superbeaver.lnk.to/20thlive2025
