【あんぱん】高橋文哉「1週間で5キロ落とした」 戦争シーンに全力役作り、当時の食生活聞き「そこから自分も」

俳優・高橋文哉が、嵩(北村匠海)の東京高等芸術学校時代の同級生で博多出身の辛島健太郎を演じるNHK連続テレビ小説『あんぱん』(月~土曜午前8時)について、健太郎をどうとらえて演じているか、また、戦争シーンへの思いなどをコメントした。

辛島健太郎を演じる高橋文哉【写真:(C)NHK】
辛島健太郎を演じる高橋文哉【写真:(C)NHK】

嵩の東京高等芸術学校時代の同級生・辛島健太郎を熱演

 俳優・高橋文哉が、嵩(北村匠海)の東京高等芸術学校時代の同級生で博多出身の辛島健太郎を演じるNHK連続テレビ小説『あんぱん』(月~土曜午前8時)について、健太郎をどうとらえて演じているか、また、戦争シーンへの思いなどをコメントした。

 高橋は連続テレビ小説初出演。まず放送が始まっての反響をコメントした。

「朝ドラはずっと目標のひとつだったので、出演させていただくことができてすごくうれしいです。反響もたくさんいただいて。バラエティー番組でご一緒させていただいている先輩も見てくださっているようで、会うたびに『あんぱん焼いてる?』と言われて『僕、焼かないんです』というくだりを毎週やっていま す(笑)」

 健太郎をどう捉えて演じているのか。

「皆さんにまっすぐで素直な男の子を想像してもらったときに、そのど真ん中にいるのが健太郎だと思っています。方言のおかげもあり、かわいらしさが前面に出るキャラクターなので、あざとくなりすぎないように意識して演じています」

 今回初挑戦という博多ことばはどうだろう。

「博多ことばは、難しいです。最初は台本を読んでいても、何を言っているのか分からなくて、脳と舌が追いつかない状態でした。今はやっと、文字を読むと音が頭の中に出てくるようになってきた感じです。ただ、お芝居に気持ちが乗ると、方言が飛んでしまうことがあって。博多ことばは語尾が上がることが多いのですが、悲しくて音としては下げて言いたいときに、上げないといけない場面があると難しくて…。そういうときは、方言指導の先生が別の言い方を提案してくださるので、安心感がありますし、いつも助けていただいています」

 第7週ではメイコ(原菜乃華)が健太郎に恋心を抱くシーンもあった。

「健太郎のギターに合わせてメイコちゃんが歌うシーンは、原さんの透き通るような歌声が印象的でした。この2人にしか作れない、キラキラした空気を届けたいと思いながらやっていました。また、初めて2人でお芝居をしたのが、のらくろに似ていると言うシーンだったので、そこも思い入れの強い場面です。健太郎を演じる上で、わざとらしくならないように、距離を近づける理由をたくさん探して。のらくろの顔を思い出しながらメイコちゃんの顔をじーっと見ているのですが、メイコちゃんからすると見つめられているように感じるというのが、すれ違いコントのような恋だなと思います(笑)」

 第10週で健太郎に赤紙が届いた。

「嵩と2人でカレーを食べながら、赤紙が来たことを報告するシーンは、僕としても初めて見る健太郎だなと思いました。嵩と積み重ねてきた思い出があるからこそ、彼にむかって赤紙という言葉を口にするのがすごく苦しかったですし、カレーの味がしなかったことを今でも覚えています。今後の健太郎の人生においても、すごく記憶に残る日になるんだろうなと思いました」

 第11週と第12週では戦争シーンが描かれた。

「戦争のシーンは、撮影しながらも、これが実際に起きていたのだということに、どうしても現実味が感じられませんでした。しかし、それでも自分がお芝居で体感して演じなくてはいけないので、大きな責任があるなと思っています。事前に、当時の戦争について記されている本を監修の方からいただいて。文面だけでは理解できないことは、聞いたり、自分で調べたりして臨みました。上の立場の人から手をあげられることがたくさんあったそうで、お芝居の中でも目上の人と接するときには、緊張感を持って身構えていました。戦争のシーンでは、常に背筋が伸びていた感覚があります。元々、健太郎を演じる上で、福岡から東京に出て来た子の雰囲気が出せればいいなと思い、5キロくらい増やしていたのですが、戦争のシーンに向けて1週間で5キロ落としました。戦争中は芋を1日に1本しか食べられなかったとお聞きして、そこから自分も、干し芋を1日1枚食べるという生活を3日くらいやっていました。あとは乾パンを食べてみるなど、なるべくできるところはやろうといった気持ちでしたね」

 健太郎と嵩の関係をどのように見ているのか。

「嵩は、健太郎にないものを持っていて。全然似ていないのに、ずっと一緒にいられる、落ち着ける人です。嵩に対する健太郎の言動は、全部にちゃんと愛があると思っていて。嵩が下を向いたときには、上を向けるように、あごをクイッとあげるのが健太郎なのかなと。お互いに高め合える2人だと思いますし、成長して変化もあるかもしれませんが、それでも変わらない2人でありたいなと思っています」

 嵩を演じる北村の印象もコメントした。

「北村さんは、本当にやさしくて包容力のある方です。最初に人見知りしていた僕に、ふと『文哉はさぁ』と名前で呼んでくださって、キュンとしました(笑)。お互いに料理をするので、料理の話題で盛り上がったり、すごく仲良くしていただいて。『あんぱん』からたくさんの影響をもらっていますが、なかでも北村さんとの出会いはすごく大きいです。お芝居への意識や現場でのたたずまいなど、いろいろなことを学ばせていただいているので、本当に出会えてよかったなと思います」

 作品は、俳優・今田美桜が主人公・のぶを、北村匠海が柳井嵩を演じ、漫画家・やなせたかしさんと妻・暢さんをモデルに、苦難に面しても夢を忘れず荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでの愛と勇気の物語。

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