藤村志保さん、86歳で死去「度重なる圧迫骨折で療養中に肺炎」…気品ある演技で大河に多数出演、『男はつらいよ』でマドンナ役
俳優の藤村志保(ふじむら・しほ、本名・静永操=しずなが・みさお)さんが12日、肺炎のため死去していたことを19日、所属事務所が発表した。86歳だった。葬儀は近親者で行った。

所属事務所が発表「葬儀は近親者のみで執り行いました」
俳優の藤村志保(ふじむら・しほ、本名・静永操=しずなが・みさお)さんが12日、肺炎のため死去していたことを19日、所属事務所が発表した。86歳だった。葬儀は近親者で行った。
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所属事務所は「弊社所属の俳優・藤村志保は令和7年6月12日、肺炎のため永眠しました」と発表した。その上で、「これまで度重なる圧迫骨折により療養を続けておりましたが、回復には至りませんでした」と近況を明かし、「ここに生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに、葬儀は故人の遺志により、近親者のみで執り行いましたことを報告申し上げます。長年にわたり多くの皆様にご支援いただきましたこと、心より御礼申し上げます」と感謝した。
藤村さんは神奈川・川崎市生まれ。1961年に大映京都撮影所の演技研究科に入所し、翌62年、市川雷蔵さんの推薦で島崎藤村原作、市川崑監督の『破戒』で映画デビュー。ヒロインの志保を演じた。芸名は永田雅一社長自らが原作者と役名から「藤村志保」と命名。同作で日本映画プロデューサー協会新人賞に輝き、スター俳優として大映を支えた。
その後、主に時代劇映画やテレビドラマで活躍。65年には、NHK大河ドラマ『太閤記』で豊臣秀吉の妻・ねねを演じた。大河では、67年の『三姉妹』、69年の『天と地と』、78年の『黄金の日日』、2007年の『風林火山』にも出演。1977年には『男はつらいよ 寅次郎頑張れ!』でマドンナ役を務めた。そして、2014年には大河ドラマ『軍師官兵衛』でナレーションを担当したが、開始直後に背骨を圧迫骨折する大けがを負ったため、収録が困難となり、降板に至った。
藤村さんは気品ある演技で親しまれ、1983年には、俳優として放送番組向上委員会委員に就任。85年には、臓器移植の取材を重ねて著書『脳死をこえて』を発表し、第6回読売女性ヒューマン・ドキュメンタリー大賞を受賞した。また、腎臓バンクに登録し、衆院法務委員会で参考人として意見を述べるなどした。近年では、2014年公開の映画『救いたい』に出演していた。
