ものまねタレントで声優の栗田貫一が19日、都内で行われたアニメーション映画『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』（6月27日公開）のジャパンプレミアに出席した。約30年前に初代ルパン三世役の故・山田康雄からバトンを引き継いだ当時の苦労の一端に触れた。

　同作は、『ルパン三世』シリーズにおける約30年ぶりの2D劇場版アニメーションとなる完全新作。舞台は、地図に載っていない謎の島。宝を狙って乗り込んだルパン一行を待ち受けていたのは、“不死身の血族”と呼ばれる正体不明の存在だった。全ての「ルパン三世」につながる、原点とも言える物語が展開される。主題歌はB’zの書き下ろし楽曲『The IIIRD Eye』。

　1995年に山田が亡くなった後、2代目ルパン三世を務める栗田は「ルパン三世役を仰せつかって、30年が経ってしまいました。普段は瀬川瑛子さんをはじめ、細川たかしさん、郷ひろみさんなどを真似して生活しております。この作品に関しては、ひたすらルパン三世を演じることに命を賭けてやってまいりました」とあいさつ。

　2022年7月に亡くなった初代次元役の小林清志さんに続いて、2代目を務める大塚明夫は「私も、次元大介を仰せつかって2、3年経ちました。やっと、次元大介というキャラクターと体が馴染んでまいりました」と告白。「（同じ『LUPIN THE IIIRD』シリーズの）『（次元大介の）墓標』のほうを清志さんがやられて、そして私は引っ越してきた感じ。まだ家に馴染んでない感じがして」と奮闘中であることを明かした。

　また、栗田は30年前を振り返って「30年前、3月19日の日に山田さんが他界されて、その後（『ルパン三世』シリーズの）『くたばれ！ノストラダムス』（1995年）という作品を、という話が来た。とにかく私はその頃、ものまね番組で山田さんの『不～二子ちゃん！』とかいう一部しかものまねをしていなかった。声優のお仕事で山田さんがどうされていたのかも見たことない。そのときに超レジェンドの皆さんが立っているスタジオにポンと立たされた。まぁ、言ってみたら『大谷（翔平）の代わりに投げてこい』みたいな」と当時の心境を表現。

　続けて「それで右も左も分からないまま、ルパンをやっていった。ちょうどそれが30年前で始まり。気がついたら今、30年もたずさわらせていただいている」と話した。

　奇しくも、大塚は『くたばれ！ノストラダムス』に参加していたと明かして「大谷の代わりに投げている栗田さんを、（スタジオの）あっち側の席から眺めて『がんばれ～！　がんばれ～！』と応援していました」と回顧し、ほほ笑んだ。

　同イベントには、浪川大輔、沢城みゆき、山寺宏一、片岡愛之助、小池健監督も出席した。