吉沢亮、“ゼロから”手話習得 30歳で15歳役に挑戦…監督から「もうちょっと声を高くしてくれ」

俳優の吉沢亮が9日、都内で行われた「第34回 日本映画批評家大賞」授賞式に出席した。

授賞式に出席した吉沢亮【写真:増田美咲】
授賞式に出席した吉沢亮【写真:増田美咲】

『ぼくが生きてる、ふたつの世界』で主演

 俳優の吉沢亮が9日、都内で行われた「第34回 日本映画批評家大賞」授賞式に出席した。

「日本映画批評家大賞」は、1991年に水野晴郎氏が発起人となり、淀川長治氏、小森和子氏といった当時第一線で活躍した映画批評家たちによって設立された、映画人が映画人に贈る賞として日本では他に類を見ない映画賞。今年は「あなたのそばに、寄りそう映画」をテーマに授賞式を行った。

 吉沢は24年6月21日に公開された映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』で、耳のきこえない親の元で育った主人公・五十嵐大を演じた。同作は、作家・五十嵐大氏の自伝的エッセイ『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』を映画化したもので、耳が聞こえない、または聞こえにくい親を持つ聴音の子ども=コーダ(Children of Deaf Adults)をテーマとしている。

 吉沢はトロフィーを手に「栄誉ある賞をいただき、光栄です。監督の作品はこのお話をいただく前から見させていただいていて、ご一緒する機会があればうれしいなと憧れていた監督でした。この作品でご一緒できて、その作品でこのような賞をいただけたことをうれしく思います」と喜びの言葉を口にした。

 劇中での手話について「手話に関してはゼロからのスタートでした。ただ覚えるだけではなく、コミュニケーションとお芝居を構築していくことは難しかったです。指導してくださった方や母役の忍足亜希子さんにあたたかく支えてくださって、どうにか形にすることができました」と振り返った。

 さらに「現場で監督からは『もうちょっと声を高くしてくれ』と言われていました。当時30歳で15歳を演じたので、恥ずかしいというか申し訳なさもあって、限界のキーの高さで挑戦させていただきました」と現場でのエピソードを笑顔で明かした。

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