内海桂子さん、最後のメッセージ本 死の前に教えてくれた人生でいちばん大切なこと

株式会社飛鳥新社は、22日に逝去した内海桂子さんの最後のメッセージを収録した書籍「人生は七転び八起き」を9月10日に出版することを発表した。

内海桂子さん著「人生は七転び八起き」【写真:(C)株式会社飛鳥新社】
内海桂子さん著「人生は七転び八起き」【写真:(C)株式会社飛鳥新社】

大正、昭和、平成、令和を駆け抜けた内海桂子さんの言葉の数々を収録

 株式会社飛鳥新社は、22日に逝去した内海桂子さんの最後のメッセージを収録した書籍「人生は七転び八起き」を9月10日に出版することを発表した。

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 大正、昭和、平成、そして令和と4つの時代を駆け抜けた内海さん。その生きざまは決して順風満帆ではなく、貧しい生い立ちにはじまり、いじめで自殺を考えた日々、シングルマザーとしての苦悩を抱えるなど、波瀾万丈の人生を送ってきた。

 本書では、その七転八倒の人生から得た教訓や知恵を率直に、そして赤裸々に語っている。人生の酸いも甘いも経験した内海さんだからこそ、心のひだに触れる言葉がたくさん出てくる。そして「生の言葉」には、厳しさとやさしさが満ちあふれている。

 生きづらさを感じている人、一歩を踏み出せない人、停滞している人、悩めるすべての方々へ向けて、最後に内海さんが温かいメッセージを遺している。

書籍「人生は七転び八起き」本文一部を抜粋

 実は、私も自殺を考えたことがあります。

 母親に連れられて出戻った実家で、祖父の後妻に毎日毎日いじめられて死にたいと思う日々を過ごしました。でも、「母ちゃんが悲しむだろう」と思って、なんとか踏みとどまりました。(中略)

 若い人の早死には本当にもったいない。口をきいてくれないなんて言ってないで、もっと喋りましょう。メールだけじゃ静かすぎます。当たり前だけど、ほっといても人間いつかは必ず死にます。だからこそ、死ぬ気で精いっぱい生きましょうよ。

 人生、ときにはつらいこともありますが、生きていれば楽しいことや嬉しいこともたくさんあります。

 つらいことも楽しいことも本人の心持ち次第。どうせだったら楽しむことを覚えましょうよ。

担当編集者メッセージ

 9月12日の98歳のお誕生日に向けて、1年前から本書の制作を進めていました。桂子師匠のお言葉は経験に裏打ちされた強さと深さがあり、慈愛に満ち溢れていました。桂子師匠が遺した生きる希望や勇気がわいてくる言葉の数々を皆様に知っていただけたらと思います。

□内海桂子(うつみ けいこ)
 大正11年生まれの漫才師。千葉県銚子で生まれ、その後、浅草で育つ。9歳から働き始め、16歳で漫才の初舞台を踏む。昭和25年、内海好江とコンビ「内海桂子・好江」を結成。芸術祭奨励賞、芸術選奨文部大臣賞など多くの賞を獲得する。紫綬褒章、勲四等宝冠章を受章。主な著書に「悩むヒマありゃ、動きなさいよ!」などがある。日常をつづったツイッターも話題に。弟子にナイツがいる。

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