中井貴一、“名付け親”小津安二郎役は一度断った 「怒られるのを大前提に」と心境明かす

俳優の中井貴一が7日、東京・PARCO 劇場で行われたパルコ・プロデュース 2025『先生の背中 ~ある映画監督の幻影的回想録~』プレスコールと開幕前会見に出席。出演への思いを語った。

開幕前会見に出席した中井貴一【写真:ENCOUNT編集部】
開幕前会見に出席した中井貴一【写真:ENCOUNT編集部】

小津安二郎監督作品へのオマージュかつフィクション

 俳優の中井貴一が7日、東京・PARCO 劇場で行われたパルコ・プロデュース 2025『先生の背中 ~ある映画監督の幻影的回想録~』プレスコールと開幕前会見に出席。出演への思いを語った。

 本企画は、映画監督の行定勲氏が中井に「小津安二郎と昭和の映画界の話を演劇作品にしたい」と熱烈オファーを出したところから始まった。小津監督作品へのオマージュであり、フィクションで、中井家に伝わるエピソードや思い出を織り交ぜて当時の古き良き映画界への想いを重ね、そこに流れていた豊かな時間を“小津調”で表現する。

 小津監督をモデルとした日本映画界の名匠・小田昌二郎を演じる中井は「最初は断りました」とまさかの一言。「『中井さんが生まれるまでをやりたいんです』と言われたのですが、『情報はお伝えするので、どうか他の方で』とお伝えしました。ですが、行定さんの映画人としての『舞台で残したい』という熱意に負けました。『小津先生に天国で怒られるのなら、自分がいいんだろうな』と思い、受けさせていただきました」と明かした。

 また、「小津先生が“貴一”という名前をつけてくださったのですが、おじいちゃんみたいな存在で育っていくうちに小津安二郎がすりこまれたのかなと。それを、やっと使う時が来たという気持ちです」とにっこり。

 さらに「怒られるのを大前提にやらせていただいています。お客様に『小津安二郎の映画を見てみよう』と思ってもらえたら、恩返しになるのかなと思っています。よろしくお願い申し上げます」と本作を楽しみにするお客様に向けて、言葉を送った。

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