俳優の風間俊介が7日、都内で行われた映画『劇場版 それでも俺は、妻としたい』公開御礼舞台あいさつにMEGUMI、嶋田鉄太、足立紳監督と共に登壇した。

　本作は、連続テレビ小説『ブギウギ』などを手掛けた脚本家の足立紳が、売れない脚本家の夫と、そのダメ夫を罵倒する妻の夫婦“性”活を描いた自身の小説を原作にテレビドラマ化し大人気を博した作品に、未公開シーンなどを含んだディレクターズカット版。風間はダメ夫の豪太を、MEGUMIは恐妻・チカを演じている。

　注目は、風間とMEGUMIの罵倒に近い掛け合い。風間は「撮影が始まると、作品のなかでチカが辛辣な言葉をかけてくるのですが、MEGUMIさんがキレキレに豪太を切る瞬間が盛り上がるんです」と語ると、足立監督は「お二人のやりとりを見ていると、とても楽しいのですが、果たしてこんなことを見せてもいいのかなと思うようになってきたんです」と風間とMEGUMIの、迫真の演技を称賛しつつ、リアル過ぎる二人に複雑な心境にもなったという。

　さらに足立監督は「風間さん演じる豪太が、ただのダメ男ではなく、見え方が小ざかしいダメ男なんです」と独特の表現で風間の演技を褒めると、風間は「監督が雑誌のインタビューを受けているとき『風間さんがやってくれたからこそ、豪太の小ざかしさが増しました』と話しているのを聞いて『分かるなー』って思っちゃいました」と自ら思い当たる節があることを明かして、会場を笑わせていた。

　とにかくハードなやり取りが展開する物語。風間は「それぞれの家庭はみんな形が違うとは思うのですが、僕は台本を読んでいて“これ実録なんだ。すごいな”って思いました」と足立監督の実体験が元になっていることに驚きがあったというと「この作品を世に放つとき、奥様が“よし、行ってこい”と言ったことがすてきだなと思いました」としみじみ語っていた。