俳優の吉沢亮が6日、都内で行われた主演映画『国宝』の初日舞台あいさつに登壇した。同作の撮影の舞台裏について語った。

　同作は、吉田修一氏の同名小説を原作とするヒューマンドラマ。任侠の一門に生まれながらも、歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる主人公・立花喜久雄（吉沢）の50年を描いた壮大な一代記。

　吉沢はこの日、喜久雄の少年時代を演じた黒川想矢の演技について「すごいですよ、本当に」と手放しで称賛。自身の撮影前に「撮影現場にもお邪魔させていただいたりもしたんですけど、もう色っぽすぎて。『え、やばいな』と思った。少年時代からそのレベルでやられてしまうと……」と自身の演技のハードルが上がったと説明。「いい意味でプレッシャーも刺激ももらいました」と述べつつ、「なんかメイク中も、メイクさんがず～っと『黒川君、やばいね』みたいな。『え、これ大丈夫？　黒川君に負けない？　大丈夫？』みたいな。プレッシャーをずっと与えられてて、すごい憂鬱でした（笑）」と明かした。

　また歌舞伎役者・吾妻千五郎の娘・彰子役の森七菜は、吉沢との共演について「最初ご一緒する前に、監督と3人で読み合わせさせていただいた。そのときにチャンバラを、やったんですよね」と告白。横浜流星らが「えっ!?」と目を丸くする中、吉沢は「やりましたね～」とニヤリ。森は「（刀を使うシーンなどは劇中に）ないんですけど、（吉沢のことを）割と慕う役だったので、初めましてに等しい状態だったので、チャンバラやらせていただいた（笑）。会話しながら。『元気～？』、『はい！　元気です！』みたいな。そのとき緊張してたんですけど、すごい本気で吉沢さんも殴りかかってくれた（笑）。感謝してます」と述懐。

　続けて吉沢が「あれですよ、ちゃんと、ゴムの剣ですからね」と笑って補足。森がさらに「発泡スチロールの」と付け加え、吉沢が「当たっても痛くないやつ」と述べた。

　同舞台あいさつには渡辺謙、高畑充希、寺島しのぶ、見上愛、越山敬達、永瀬正敏、宮澤エマ、田中泯、李相日監督も出席した。