KEY TO LIT井上瑞稀、“令和の問題児キャスティング”に疑問「確かにしゃべるのは苦手」

男性アイドルグループ・KEY TO LITの井上瑞稀が6日、都内で行われた舞台『W3 ワンダースリー』の囲み取材に、平間壮一、成河、演出・上演台本を手掛けたウォーリー木下氏とともに登壇。「問題児キャスティング」疑惑が浮上し、理由をウォーリー氏に問う場面があった。

囲み取材に登場したKEY TO LIT・井上瑞稀【写真:ENCOUNT編集部】
囲み取材に登場したKEY TO LIT・井上瑞稀【写真:ENCOUNT編集部】

初の手塚作品「60年前の作品ですが描かれている問題は今も我々の現実」

 男性アイドルグループ・KEY TO LITの井上瑞稀が6日、都内で行われた舞台『W3 ワンダースリー』の囲み取材に、平間壮一、成河、演出・上演台本を手掛けたウォーリー木下氏とともに登壇。「問題児キャスティング」疑惑が浮上し、理由をウォーリー氏に問う場面があった。

 同作は1965年から66年まで『週刊少年サンデー』(小学館)で連載された手塚治虫氏による漫画『W3(ワンダースリー)』を、誕生から60周年の節目に舞台化。虫プロダクション初のオリジナルテレビ作品としてテレビアニメ版も放送され、制作はキャラクターごとに専属担当がつくハリウッド方式が採用された。

 KEY TO LITとして初の舞台となる井上は、主人公の星真一役を演じる。あいさつを求められると「真一は、自分の気持ちや夢を発信するのが得意じゃなかったりします。ただ、そこがいろいろな人との出会いやつながりを通して、真一がどういうふうに成長していくのか、皆さんぜひ楽しんでいただけたらいいなと思います。よろしくお願いします」と意気込んだ。

 続けて、初めて触れた手塚作品の印象を「子どもから大人までが同じメッセージを受け取ったとき、いろいろな受け取り方ができるのもそうだし、それがすごくポップに描かれているからこそ、ハードルが高くなくて、考えるきっかけとしてはすごく見やすい作品だなって印象を受けました」と語った。

 また、井上はこの日、唐突に「聞きたいと思っていたことがある」と切り出し、「この間、福田(響志)さんとご飯に行かせていただきて、ウォーリーさんとは『ルーザーヴィル』以来2度目でした。原作の真一とはまた違うベクトルで問題児なんですけど、描くってなったときに、割と早い段階でウォーリーさんが『こういう問題児にするなら井上瑞稀がいいんじゃないか』と提案してくれたみたいなんです(笑)。だから、令和の問題児キャスティングされているんです。それはどうなんだろうって……」とウォーリー氏に問いかけた。

 これにウォーリー氏は「前回一緒にやったとき、1回もしゃべらなかったんです。稽古場でずっと何か書いている。『何考えているんだろう』って逆に興味を持って、僕のほうから話しかけるくらいでした。でも、劇場に入ったら焦ってきたのか、めっちゃ声出しし始めて(笑)。今回の役を考えるときのモチーフになっているくらいです。『瑞稀が真一をやるならこういう事を言ったらどうだろう』など相談しながらやっていました」と説明した。

 この話題から、自分のことを問題児と感じるかと聞かれた井上は「確かに、本当にしゃべるのが苦手なので、今回のワークショップでもいろいろな方に話しかけていただきました。本当に助かりましたね」と明かした。

 井上の座長っぷりについて、平間は「もうすごいですよ。黙っている姿がどしっと構えているようにも見えるんです。『いろいろなこと思っているんだろうな……』って。だから、ちょっと恐れています」と冗談交じりに褒め、続く成河は「稽古最終日は本当にかっこよかったです。急にしゃべりだして『皆さん、本当にありがとうございました。このまま頑張っていきましょう』って。『始めてそんなこと言ったな!』と思いましたね(笑)。でも、いつ何を言うか構築して、考えながら常に狙いを定めている。座長っぷりがすごいですね」と称賛していた。

 KEY TO LITメンバーの来場予定も尋ねられると、井上は「あると思います。稽古の調子について話したりしているので、見に来てくれると思いますし、応援してくれていると思います」とにっこり。最後に、座長として締めの言葉を求められると「60年前の作品ですが、描かれている問題は今も我々の現実なのかなと思っています。この作品を通して、少しでも地球の未来について考えるきっかけになってくれたらなと思います」と話し、締めくくった。

 囲み取材には、永田崇人、松田るか、相葉裕樹、彩吹真央、中村まことも登壇した。

次のページへ (2/2) 【写真】舞台『W3 ワンダースリー』囲み取材に登場した出演者らの全身ショット
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