結成16年以上の漫才師による大会『THE SECOND』で優勝したお笑いコンビのツートライブが26日、カベポスターの代役でMBSラジオ『MBSヤングタウン』（月曜午後10時）のパーソナリティーを務めた。2人は同局の看板番組『ヤンタン』の次世代（NEXT）を担うパーソナリティーを発掘・育成するべく立ち上がった『MBSヤングタウンNEXT』に4年間出演していたため、一夜限りとはいえ、たどり着いた憧れのポジションだった。

　祝福ムードに包まれる中、2人は優勝を報告。リスナーから500通を超えるメールが届き、同局からは高級焼肉店・叙々苑の弁当が用意された。周平魂が「放送中に一口ぐらいいただきましょうか」と提案したが、相方・たかのりは「あっ、いや、俺ちょっとこれ持って帰らして。マジで」とまさかの拒否。微妙な空気になる中、「ちゃうねん。俺、腹パンパンやねん。俺、ちょっといいわ」と説明した。

　周平魂は「何やねん、こいつ。マジで」と語気を強めたが、たかのりは「俺、マジでうまい状態で食いたいねん」と主張。周平魂が「一緒に楽しもうぜ。打ち上げやんけ、初めての、2人で」と誘ったが、たかのりは「俺、飯食うてきて。今腹パンパンやからもったいない。ちゃんと家で腹減った時に食べんねん。俺見とくから」と譲らなかった。周平魂は「気分悪いわ。何じゃこいつ」と吐き捨てた後、「一緒に食おうぜ、ツートライブでよぉ」と要請したが、かわされた。

　2人は中身が特選サーロイン弁当と明かし感激。周平魂が「一口いかせてもらっていいですか」と言うと、たかのりが「うまそうやねえ」と反応して笑いが起こった。周平魂は「一緒に食おうぜ。今日ぐらい我慢して食えよ」とあきらめきれず声をかけた後「何食うて来てん？」と確認すると、たかのりは「カレー食った」と返し「（満腹で）我慢した時の『うま～』なんかウソになる」と最後まで拒絶。あきらめて1人で実食した周平魂は「うおおお、うまい。ヤバい、ヤバい」と声を上げ、「言わしてもらいます。本当においしい肉はやわらかくてうまい」とコメント。『SECOND』ネタ中の「本当においしい肉は硬くてまずい」に引っかけた。

　冒頭は息が合わなかったが、優勝後の芸人仲間の声に喜んだのは同じ。応援コメントをもらった笑い飯に憧れて来た2人。凱旋したNGKで会った哲夫から祝福と同時に「お前、あれ、ツッコミ、いつの間に発明したんや」と称賛されたたかのりは「また泣きそうになった」という。周平魂は、西田にスリーショットを依頼し1度却下されながら、笑い飯の出番後に突撃して撮影に成功したとした。西田には大会前に食事した際、「とりあえず思い切りやってこいよ。スベリ散らかしても、ここで笑ってやるからさ」と送り出されたという。

　哲夫がツートライブを1年ごとに交互に呼んでいるという新年会の裏話も披露。今年は周平魂が参加し、深夜に「マジで今やってる漫才、めちゃくちゃおもろいぞ。マジでそのまま突き進め。マジでブレんな。そのまま行け」と助言された上に、帰り際「大阪の漫才、頼んだぞ」と言われたという。「エグない？」と誇らしそうに打ち明けた周平魂は翌日「昨日ヤバかった」と相方に即、伝えたという。たかのりは「（周囲の皆さんの）そういう覇気が全部こっちに来て優勝できた」と感謝した。

　結成18年目。実力は評価されながらもブレイクせず、『王者』の称号とは無縁と考えていた。周平魂は25日に母親と会うなり握手し、昨年死去した父にも優勝報告したという。たかのりは24日に、ようやく夫人と2人きりになった瞬間に泣かれたと明かした。周平魂は息子が放送を見て喜ぶ動画の横で夫人が泣いていたといい、自身は帰宅時に「奥さんが『子供が棚の上に乗って壊してもうてん。8000円の新しい棚買っていい？』って（聞かれ）『買え買え、8000円なんか。チャンピオンやぞ』って言って、『調子乗りなや』って言われた瞬間に急に『ヤバい、ヤバい』って」と涙腺決壊を振り返って笑った。たかのりも移動中にふと涙が出ると明かした。

　ラストでたかのりが「これから大阪や東京で、いろんなとこで頑張って行きますんで」と決意表明。周平魂が「大躍進していきましょうよ。また『ヤングタウン』に戻ってきますよ」と宣言すると、たかのりも「おいよ～。言ってくれたな。いいね」と共感した。