民放連、テレ朝・早河洋氏が新会長就任 フジ問題に危機感「民放への信頼、信用が揺らいでいる」
テレビ朝日の早河洋取締役会長が22日、日本民間放送連盟(民放連)の会長に就任した。元タレントの中居正広氏と女性とのトラブルをめぐる一連の問題を受けて会長を辞任した前フジテレビ副会長・遠藤龍之介氏の後任となる。

「民放全体の問題だから受けざるを得ない」
テレビ朝日の早河洋取締役会長が22日、日本民間放送連盟(民放連)の会長に就任した。元タレントの中居正広氏と女性とのトラブルをめぐる一連の問題を受けて会長を辞任した前フジテレビ副会長・遠藤龍之介氏の後任となる。
この日、開かれた臨時総会の決議を経て就任が正式決定した早河会長は、記者会見に出席し、「3月に遠藤前会長から推薦をいただきまして、いろいろ熟慮した結果、何かお役に立てるなら」と経緯を語った。81歳と高齢での就任について記者から問われると、「私が立候補したわけじゃないんですよ。高齢ですが、あくまでも推薦されたということですよね。いろいろ熟慮といったのはテレビ朝日でも役員と話して、民放全体の問題だから受けざるを得ないとなりました」と胸の内を明かした。
また、フジテレビをめぐる一連の問題を受けて、理事会では民間放送の信頼回復と人権尊重とコンプライアンスを徹底することを目的に「緊急人権アクション」を決議。早河会長は「民放への信頼、信用が揺らいでいる」と危機感をにじませつつ、「業界全体への人権意識やコンプライアンスを疑問視する声が高まっています」と話した。
その上で、「フジテレビは経営陣が変わりまして、民放の業界全体が根底から揺らいでいます。フジテレビはスポンサー離れがあり、広告出稿が止まっています。これまでも放送倫理上の問題はありましたが、これまでに例のない事案になっています」と神妙に話した。
経営陣が刷新されたフジテレビについて、早河会長は「1980年代、三冠王を連続して達成して、この偉業の達成は社員が作り出したものであり、これからも一人ひとりの社員のがんばりにかかっています」として、「あえて申し上げれば、『フジの社員頑張れ』と申し上げたい」とエールを送った。
