伊東四朗87歳、菊田一夫演劇賞特別賞に「芸歴66年でこんなにうれしいことはない」 20代には400日連続舞台も経験
俳優の伊東四朗が21日、都内で行われた第50回菊田一夫演劇賞の授賞式に出席し、特別賞を受賞した。

「まだまだ元気にやっております」と笑顔
俳優の伊東四朗が21日、都内で行われた第50回菊田一夫演劇賞の授賞式に出席し、特別賞を受賞した。
菊田一夫演劇賞は、日本の演劇界に多大なる影響を与えた菊田一夫氏の業績を長く伝えるとともに、氏の念願だった演劇の発展のため、大衆演劇で優れた業績を残した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振り付けなど)を表彰する賞。
現在87歳の伊東は、スタッフに支えられながら登壇すると「今回の受賞を聞いてびっくりしました。何よりもうれしいのは『長年舞台に携わってきた』ということが評価されたこと」としみじみ語り、「僕は芸歴66年なのですが、この世界に入る時、舞台人になりたいと思っていたんです。昨日どれぐらい舞台をやったのか調べてみたんです。20代の時は400日続けて舞台をやっていた記憶もある」と舞台という表現方法へのこだわりを明かす。
さらに伊東は「この場に立つ際、手を借りたりしましたけれど、舞台に出ると(体の具合など)一切忘れて飛び跳ねたりできる。あいつ詐欺師じゃないのかと思われているんじゃないですかね」と舞台が生きる活力であることを述べると、浜木綿子さん、八千草薫さん、植木等さん、三木のり平さんら往年の舞台人たちとの思い出話を懐かしそうに語っていた。
最後に伊東は「まだまだ元気にやっておりますが、どこかで転んでいる姿を見かけたら助けてください」と茶目っ気たっぷりに語って会場を笑いに包み込んでいた。
<受賞者一覧>
◇菊田一夫演劇大賞◇
■栗山民也(「オーランド」「ファンレター」をはじめとする今年度の演出の成果に対して)
◇菊田一夫演劇賞◇
■明日海りお(「王様と私」のアンナ役、「昭和元禄落語心中」のみよ吉役の演技に対して)
■長澤まさみ(「正三角関係」の唐松在良/グルーシェニカ役の演技に対して)
■甲斐翔真(「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」のクリスチャン役、「ネクスト・トゥ・ノーマル」のゲイブ役の演技に対して)
■上田一豪(「この世界の片隅に」「HERO THE MUSICAL」の演出の成果に対して)
◇菊田一夫演劇賞特別賞◇
■伊東四朗(永年の舞台における功績に対して)
■林与一(永年の舞台における功績に対して)
