『ドラゴンボール』の感動シーンは死がつきもの? 仲間や家族を守るために絶命した戦士たち

鳥山明さんによる大ヒット漫画『ドラゴンボール(以下、DB)』の大きな特徴といえば、7つのDBを集めることで神龍(シェンロン)がどんな願いも叶えてくれることだ。それが例え「死んだ人の蘇生」でも叶えられてしまう。凶悪な敵との戦いで味方キャラが死んでも、DBを集めたら生き返らせることができるため、そこまで悲しみが伴わないのだ。とはいえ同作の感動回では主要キャラの死が描かれることが多いのも事実。そこで今回は、壮絶なバトルによって死んでしまったキャラの感涙シーンを振り返ろう。

『ドラゴンボール』感涙シーンを紹介【写真:ENCOUNT編集部】
『ドラゴンボール』感涙シーンを紹介【写真:ENCOUNT編集部】

大切な人を守るために迷わず死を選択…

 鳥山明さんによる大ヒット漫画『ドラゴンボール(以下、DB)』の大きな特徴といえば、7つのDBを集めることで神龍(シェンロン)がどんな願いも叶えてくれることだ。それが例え「死んだ人の蘇生」でも叶えられてしまう。凶悪な敵との戦いで味方キャラが死んでも、DBを集めたら生き返らせることができるため、そこまで悲しみが伴わないのだ。とはいえ同作の感動回では主要キャラの死が描かれることが多いのも事実。そこで今回は、壮絶なバトルによって死んでしまったキャラの感涙シーンを振り返ろう。

 そもそもDBで呼び出される神龍は原作漫画に限った場合、地球タイプの「神龍」とナメック星(ナメック星消滅後、ナメック星人は他の星に移住)タイプの「ポルンガ」の2種類が存在する。神龍では同じ願い事は叶えられないため、1度生き返らせてしまった人が死んでしまえば蘇生できない。

 一方でポルンガは「何度も生き返らせることが可能」なので、ポルンガ登場以降は主要キャラの死は大した問題ではなくなった。逆を言えばポルンガが現れるまでの2度目の死は「永久に蘇生できない」という重い事実が突きつけられることになる。

 例えばコミックス19巻にて、ナッパとベジータが地球に襲来した際に餃子(チャオズ)はナッパの背中で自爆しているが、すでにピッコロ大魔王に殺された後にDBで蘇生しているため、生き返らせることができない状態だった。そして、自爆寸前に相棒である天津飯に向けて「さようなら天さん」「どうか死なないで」と伝えたのも相まって、同場面で感動した読者も多いだろう。

 またコミックス27巻にて、ナメック星でクリリンがフリーザによって爆破させられた時もすでに地球のDBで蘇生経験があるため、当時の読者からは「クリリンと2度と会えないと思って愕然とした」「本気でフリーザを恨んだ」などの声が上がっていた。感動ではないがショッキングな展開だったために、心にダメージを受けた人も少なくない。

 話は戻ってほかの感涙シーンといえば、コミックス19巻で描かれている幼少期の孫悟飯をピッコロがかばって死亡した場面も外せないだろう。悟飯はサイヤ人襲来に備えてピッコロのもとで修行を積み、ベジータ、ナッパと対峙したが、最終的にナッパの攻撃を避けられずにピッコロがかばう形となった。最後に「きさまといた数か月 わるくなかったぜ」というセリフとともに絶命し、厳しかったピッコロが最後に見せた優しさは涙なしでは語れない。

 やはり相棒や師弟の関係性で、相手を守るために命を失うという場面は感涙シーンにならざるを得ないが、なかでも特に多くの読者から人気なのがコミックス39巻での「魔人ベジータが息子・トランクスにお別れを告げる」場面だ。

 バビディによって魔人になったベジータは復活した魔人ブウを倒すため、ブウの目の前で自爆。もともとは凶暴だったベジータが、自爆前に息子のトランクスを抱いて「ママを大切にしろよ」と話しかけており、1人の父親としての姿を見せてから命を絶った。同場面を振り返った人からは、「あのベジータが大切な家族を守ろうとした姿は未だに忘れられない」といった感動の声が上がっている。

 戦いの末に迎えた死ではなくとも、「幼少期の悟空と育ての親である孫悟飯との再会」や「魔人ブウ編であの世に帰る前の悟空が息子の孫悟天を抱っこする」など、死んだ人との時間を共有する場面も感涙シーンとしてよく挙げられる。

 今回紹介した場面を改めて味わいたい人は、ぜひ『DB』を読み直してみてはいかがだろうか。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください