橋幸夫、「アルツハイマー型認知症」診断の舞台裏 事務所社長がトラブル告白…客に笑われ「何がおかしいんだ」

株式会社・夢グループ代表取締役の石田重廣氏が20日、本社で会見を開き、所属歌手の橋幸夫が昨年の暮れに医師から「アルツハイマー型認知症」と診断を受けたことを公表。今後の活動方針について説明し、ステージ上で起きたトラブルを明かす場面があった。

会見を開いた石田重廣氏【写真:ENCOUNT編集部】
会見を開いた石田重廣氏【写真:ENCOUNT編集部】

昨年の暮れに医師から「アルツハイマー型認知症」と診断

 株式会社・夢グループ代表取締役の石田重廣氏が20日、本社で会見を開き、所属歌手の橋幸夫が昨年の暮れに医師から「アルツハイマー型認知症」と診断を受けたことを公表。今後の活動方針について説明し、ステージ上で起きたトラブルを明かす場面があった。

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 橋は昨年8月から「夢グループ20周年記念コンサート」と題した全国公演に出演。アルツハイマー型認知症発症後は、医師の指導のもとステージに立ち、芸能活動を継続してきた。

 会見場では、診断書のコピーが配布され、病名の欄には「①アルツハイマー型認知症(中等度)」「②陳旧性脳梗塞(右頭頂葉)」とあり、「現時点での症状進行抑制としては、張りのある生活、社交性維持、筋力維持が重要であり、17歳からの65年間にもわたる芸能人生活から鑑みて、支援の下で大きな支障を来さない範囲での定期的な歌謡ステージなどの芸能活動維持が望ましいと思われる」と診断結果が記されていた。

 橋とは十数年の付き合いという石田氏は、橋の異変に気づいたのが昨年の夏頃だったと説明。「うちのスタッフが『橋さんの言葉がおかしい』と(報告があった)。現状を見てみたいと思って同じステージに立った瞬間に『社長20周年おめでとうございます』、10秒もたたずして『社長20周年おめでとうございます』と何回も繰り返すんです」と話し、「去年の10月・11月・12月は、歌はしっかり歌えた。50年前、60年前の曲が流れればすぐ歌える。でも言葉に関しては同じ話の繰り返し。質問と異なった回答がくることもありました」と振り返った

 症状は進行しており、「1月からちょっと歌も忘れ始めている」と言及。「橋さんにとって一番辛かったのは、同じことを繰り返すのでお客さんは笑うんです。でも真面目に話しているもんですから、『何がおかしいんだ』『何を笑っているんだ』と」とトラブルが発生したことも告白し、「そこで僕は橋さんと一緒にステージ上に入るようにした。お客さんとのトラブルを少なくして、笑われるなら僕が笑われた雰囲気を作ってきました」と話した。

 4日前の大阪公演でも、ヒット曲ヒット曲『霧氷』を歌えなくなってしまったという。「その時は二代目橋幸夫・yH2がいましたので、入っていって思い出させればいいんだという策をとった。そうしたら橋さんは、『このステージは俺のステージだ』『なんで君たちが歌うんだ』とお客さんの前で注意したんです。助け舟を求めることが反射的に我慢できなかったんだと思います」と述べた。

 同日の夜公演では、手を震わせた橋から「みんなに迷惑かけているのか? しばらく休む」、「頭の中がさっぱり分からなくなっちゃうんだ」と休業の申し出があったことを告白。「このような病気は、何もない生活になってしまえば、一気にガタガタと来るんじゃないかと思う。だったら、多くの方にこの現状を知ってもらって、橋さん、夢グループは頑張るぞという姿勢を見せる」と公表に至った経緯を話した。

 明日21日には神奈川県で2公演が開催されるが、「間違いなく本人は来ます。誤解しないでください。本人にやれと言っているわけではありません」と回答。「定期的な歌謡ステージなどの芸能活動維持が望ましい」という診断結果を受け、「今のお仕事を支障がきたさないようにすることが一番の治療薬ということで、それならば本人の意思があるならば実行したいと思った。強制ではありません。橋さんが出たい、今日も仕事に行きたいという気持ちがある以上はお受けします。うちの所属のタレントもみんな理解して、協力しようとなっています」と夢グループで橋をサポートすることを約束した。

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