田村裕、蒸発した父親との再会を述懐 懇願された「新築の一軒家」プレゼントの舞台裏

お笑いコンビ・麒麟の田村裕(45)が18日、MBSラジオ『MBSヤングタウン日曜日』(午後10時)に出演。220万部のベストセラーになった著書『ホームレス中学生』(2007年刊行)で描かれた、中学2年の夏休み初日に借金が原因で蒸発し、のちに15年ぶりに再会した父親について語った。

麒麟の田村裕【写真:ENCOUNT編集部】
麒麟の田村裕【写真:ENCOUNT編集部】

『ホームレス中学生』は220万部のベストセラー

 お笑いコンビ・麒麟の田村裕(45)が18日、MBSラジオ『MBSヤングタウン日曜日』(午後10時)に出演。220万部のベストセラーになった著書『ホームレス中学生』(2007年刊行)で描かれた、中学2年の夏休み初日に借金が原因で蒸発し、のちに15年ぶりに再会した父親について語った。

 東京の番組に探し出してもらった父親は、大阪府内の風呂なしの古いアパート暮らしだった。印税もあり、都内でタワーマンション生活だった田村が『父親のために家を購入する』という話になったという。田村は来阪時に寄りやすいことも考え『新大阪に中古マンション』と提案したが、父は『今住んでいる近くに新築の一軒家』を希望。「通ってる囲碁サロンから離れたくない」と懇願されたという。

 田村は月亭八方に相談したとし、「八方師匠は『最後のわがままや。聞いたりぃや』って言ってくれて。大師匠が僕のために真剣に考えてアドバイスしてくれたんで、『これは聞こう』と思って、囲碁サロンの近くに新築を買ったんですよ」と説明。ところが、八方に報告したところ「『えっ、ホンマに買うたん?』って。『何でですか?』って言ったら、『あん時、後ろに(息子の月亭)八光がおったんや。八光にちゃんと親孝行せえよっていうことで、ふざけて言うたんや』みたいな。『ええ? やめてください。ホンマに買うてもうたやないですか』って言うたら、『何かごめん』って」とやりとりを説明。共演陣から悲鳴に近い声が上がった。

 話には続きがあった。田村は「でも、八方師匠は芸能界であれだけ活躍されてる方ですから引き寄せが強くて」と前置きすると、「結果、その家は買った場所が奥さんの実家からめっちゃ近くて。奥さんには(父を)会わしてなかったんで、知らないのにたまたま近くて。結局、お父さんは他界して、今その家に家族で暮らしてるんですよ。家賃かからずに、(3人の)子どもたちがホームレスになる可能性はなく暮らせてるんですよ」と告白。拍手が起こり、鶴瓶は「すごいな」と感嘆。田村は「八方師匠、ありがとうございます。『何かごめん』でも、引き寄せが」と感謝した。

 田村は「それを八光さんに言ったら、『ウチのオヤジ、もうそれ覚えてないわ』って。『最初から最後まで何一つ覚えてへんわ』と」と明かすと、鶴瓶は「覚えてへんよ。あのお兄さんの口ぐせ何か知ってる? 『そうやがな。今もそれ言うてたんや』全然言うてないのに」と暴露。田村が「ウソつくために生まれてきた男ですね」と反応すると、鶴瓶は「ホンマ。『そうやがな。今もそれ言うてたんや』いうのが口ぐせや」と返した。田村は「いい加減なアドバイスがこんなにね。ホンマありがたかったです」と話した。

 鶴瓶は「オヤジも浮かばれたやろな」と話すと、離れ離れになった経緯を質問。田村は、父親から一家の『解散宣言』をされた夏休み明けに1度だけ再会し、「(父から)『どこ行くねん?』って言われて、『散髪行くねん』って言うたら、『そうか』言うてフラフラフラッてどっか行ってしまって」。再び家族で生活できると思ったのも一瞬だったという。15年後、父を探しあてた東京の番組収録後に兄、姉と確認のため大阪へ向かい、午後11時ごろに到着したという。父は借金取りと勘違いして「ノックして『あなたの子どもの裕です』と、名前それぞれ言っても出てくれなかった」という。「顔だけでも確認しないと」と10分ほど粘ると、やっと扉が開いたと述懐した。

「15年たって、お姉ちゃんは当時高校生で大人になってます。お父さんもだいぶ風貌変わっておじいちゃんになってたんですけど、0コンマ何秒でお父さんとお姉ちゃんが抱き合うんですよ。『あの血のつながりはすごいな』と思って」

 最終的に父は新築の自宅を喜び、孫も抱くことができ、きょうだい3人で治療代を賄って1本だけになっていた歯も全部入れたという。田村は「結果、最後を幸せに送れたんで良かったです」と話した。

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