MAX30周年記念ライブ初日、踊りっぱなしの圧巻パフォ…サプライズゲストからの祝福には涙も【ライブレポート】
MAXが18日、昭和女子大人見記念講堂にて「MAX 30th LIVE CONTACT 2025~Ways To Go」を開催した。往年のヒット曲に加え、最新曲『ALDEBARAN』もサプライズで披露。コンセプトである「MAXの今を見せ、お客様に楽しんでいただく」ライブを体現してみせた。

コンセプトの「MAXの今を見せ、お客様に楽しんでいただく」を体現
MAXが18日、昭和女子大人見記念講堂にて「MAX 30th LIVE CONTACT 2025~Ways To Go」を開催した。往年のヒット曲に加え、最新曲『ALDEBARAN』もサプライズで披露。コンセプトである「MAXの今を見せ、お客様に楽しんでいただく」ライブを体現してみせた。(取材・文=ふくだりょうこ)
公演前、MAXのNANA、REINA、LINA、MINAの4人がそろって囲み取材に応じた。まず、30周年を迎えた気持ちについてREINAは「あっという間にきちゃった、って感じです。いつもなら休憩時間が多いMAXが、その時間削って頑張ってきました。今は本当に緊張しているんですけど、早くみんなに見せたいですね」と口にした。
また30年、ガールズグループが続くのは大変なこと。解散の危機はなかったのか問われると、LINAが挙げたのは「MINAの出産」だった。「出産が20代前半に来るとは想像していなかったので。自分たちも若かったので、そのときは『もうできないのかな』という危機はありました。でも、いろいろと経験していくうちに4人になろうが3人になろうがMAXはMAXであって、みんなが結婚しても戻ってくる場所があれば、ずっと続けられるんだな、と」。
これを受け、MINAは「自分も若かったので、どうしたらいいのか分からなかったんですけど、AKIちゃんも含めて、守ってきてくれたからこそ、帰る場所があって、そこにまた帰ってこられたのは本当にありがたいな、と思っています」と感謝を示した。
最後にNANAは今回の公演への意気込みについて、「みんなの中にあるMAXの曲の思い出と重なるような曲、そしてこれからのMAXが期待できるような演出と、全てがギュッといいところを集めたものになっています。最初から最後まで全てが見どころなので、瞬きせずに、その目に焼き付けて一緒に踊ってほしいですね」とメッセージを送っていた。
開演前からファンの熱は最高潮。オープニング映像から期待があおられていく中、きらびやかだがクールさも伴うパンツスタイルの衣装を身にまとったMAXが登場。スクリーンに映し出された「MAX」という大きな文字をバックに立つ彼女たちの姿が最高にかっこいい。
オープニングを飾ったのは昨年11月にリリースされた『BOOM BOOM BOMB-BA-YEA』。MAX史上最も激しいダンスナンバーで、これから始まるライブが熱いものになるであろうことを予感させてくれる。そして、客席の熱も高まっていく。
3曲を終えたところで改めて「こんばんは! MAXです」と改めて自己紹介し、客席も大歓声で応える。
そして、「満員御礼ありがとうございます。心からうれしいです」とNANA。RINAは「最高の景色です」と言いつつも、「盛り上がりすぎちゃって、チャック開いてた」と苦笑い。
「みんな確認しよう」とチャック確認タイムが発生する場面も。それから改めて、「渾身の力を込めて、感謝の気持ちをみんなに届けたいなと思うんですが、今日は休憩なしですよ。私たちもその覚悟で来ましたからね。今日はサボらずに最後まで盛り上がってね」。最初のMCを挟んでからは10曲ほぼ踊りっぱなしだ。
往年のヒットソングはもちろんのこと、30年の歴史を感じさせるセットリストが展開されていく。クールなダンスでキメる楽曲もあれば、ライブ初披露となる『Midnight Lover』ではそこまでとはガラリと変わり、バービー人形のような華やかな衣装で登場し会場を沸かせた。
『Dracula』で会場一体になって声を出したあと、『TORA TORA TORA(2019mix)』、『Get my love(2019mix)』で一緒になって体を動かす。
MCでは会場の盛り上がりに満足げな表情を見せるMAX。初披露の『Midnight Lover』について触れ、「久しぶりにかわいい衣装で」「似合ってますか?」と客席に向かってメンバーが問いかける場面も。もちろん、会場からは「かわいい!」の声が飛んでいた。
MC明けは『Takata’』からスタート。さらにポップに体を動かしていく。セットリストもだが、懐かしい映像でも観客の心も動かしたあと、真っ白な衣装でしっとりと『I Will』をかみ締めるように歌い、そして冬の定番曲で、楽曲自体のファンも多い『一緒に……』を届けた。
また、ライブの終盤ではサプライズとしてこの日のために用意した最新曲『ALDEBARAN』を披露。この曲についてLINAは「急に決まって、レコーディングをした」と明かし、披露前は少し緊張した様子も見せていたMAX。NANAいわく「おうし座の一等星を指す言葉ですごく輝いている星」だそうで、LINAは「ALDEBARANのようにいつまでも輝いていたいですね」とにっこり。
後半戦は『Ride on time』からスタート。より一体感を高め、本編を駆け抜けた。
アンコールではサインボールを投げる演出が。これは1stコンサート『MAX 1st LIVE “J-EURO GIG 1996”』以来とのこと。エモい演出に客席も盛り上がりを見せた。また、ここでガレッジセールのゴリとDA PUMPのISSA、KIMIがサプライズで30周年を祝うケーキを持って登場。驚きとともに喜び、4人は涙ぐむ様子を見せた。「笑って終わろうね、と言ってたのに」と喜びをそれぞれ爆発させ、さらに、ファンのハッピーバースデーの歌声に笑顔を見せた。

MINA「還暦MAXまで頑張るので、みなさんもついてきてください!」
ラストはメンバーそれぞれからメッセージが。
MINAは「本当に今が一番楽しい!」と笑顔を弾けさせ、「還暦MAXまで頑張るので、みなさんもついてきてください!」と宣言。REINAは「本当にこうやって30年目にしてこのステージに立てているのはファンのみなさん、スタッフ、MAXを支えてくれる全てのみなさんのおかげだと思います。この暖かい空気感が大好きです。これから先もみんなの笑顔を見せてください」。
LINAは「こんな日が来るとはデビューの時は想像できなかったんですけど、愛されて素晴らしい30周年を迎えられたと思っています」と笑顔。「大変なことも起こると思うけど、それ以上に楽しいことも起こると思うので。こういう喜びをみなさんと分かち合いながら成長していけたら。MAXを好きになってくれてありがとう」と感謝した。
NANAはここまでの30年間を振り返り、MAXの歴史をかみ締めた。「そういう時間もMAXを強く成長させてくれたんじゃないかと思います。4人でステージに立てて、ここに来てくれるみんながこんなに笑顔で元気でいてくれることがうれしい」と言い、「みんながいる限り、私たちはずっとずっとMAXなので、これからも応援お願いします」とファンにとってうれしい言葉を送った。
そしてアンコールの最後の曲を終えたあとには「MAX 30th おめでとう」のボードが客席に掲げられる中で『I Will』を合唱。ファン主導のサプライズだった。その光景に、MAXは大粒の涙をこぼした。「本当に胸いっぱいで……」とNANAが言ったように、あふれる思いに言葉を詰まらせた。
30年。長い月日のように思えるが、MAXにとっては通過点に過ぎない。これからもガールズグループとしての最高を更新していくであろうことを期待したい。
