フジの親会社FMH、大株主の提案にゼロ回答で11人の新取締役候補を内定「敵対はしない」
フジテレビと親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)は16日、東京・台場の同局で定例取締役を行い、新取締役候補を内定した。終了後には同局の清水賢治社長が取材に対応。大株主で米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが提案したSBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長らの新取締役候補案を受け入れなかった理由などを明かし、「敵対はしない」などと話した。

10人が新任、5人が女性
フジテレビと親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)は16日、東京・台場の同局で定例取締役を行い、新取締役候補を内定した。終了後には同局の清水賢治社長が取材に対応。大株主で米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが提案したSBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長らの新取締役候補案を受け入れなかった理由などを明かし、「敵対はしない」などと話した。
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FMHが新たに取締役候補として発表したのは、ファミリーマート元社長の澤田貴司氏、元森ビル取締役専務執行役員CFOの堀内勉氏、同局の柳敦史執行役員、渥美坂井法律事務所・外国法共同事業の花田さおり氏の4人だった。ダルトン・インベストメンツは北尾氏ら12人を株主提案していたが、含まれなかった。
その理由について、清水氏は「取締役会における真摯な検討の結果、会社提案の候補者が最適であり、さらに望ましい取締役会の規模を考慮すると、取締役会の数を増やすことは適切ではないと判断しました」と説明した。
提案された候補者の一部とは「リモートで当社の取締役による個別面談に応じていただきました」とし、「それぞれ特有の知見と実績をお持ちの優れた方々であり、フジテレビの再生に対して強い思いをお持ちであることが確認できました。当社取締役会として敬意と感謝の意を表します」。北尾氏が「敵対するとしたら、私も徹底的に勝負します」と発言したことに関連し、「北尾氏と対立する覚悟はありますか」と問われると、清水氏は冷静に回答した。
「取締役会の候補に入れなかったことで北尾さんと敵対するつもりはありません。北尾さんがおっしゃっていることも拝聴しましたし、実績も含めて極めて尊敬すべき方だと思っています。ただ、我々としては、我々の考え方で進めてきた改革プラン、そしてそれを実行するための最適の候補者の構成などをすでに進めておりましたので、この取締役会の構成が最適であると判断したまでです」
FMH側が発表した取締役候補者は社内、社外を合わせて計11人。清水氏以外の10人が新任で女性5人が名を連ねている。
