俳優の山口祐一郎と城田優が10日、都内で行われたミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』の初日記念会見に出席した。主人公のクロロック伯爵役をWキャストで演じた心境などを語った。

　同作は、ロマン・ポランスキー監督のカルト・ムービー『吸血鬼』をベースに、『エリザベート』や『モーツァルト!』で知られるミヒャエル・クンツェ氏が脚本・歌詞を手がけ、“ロック界のワーグナー”と称されるジム・スタインマン氏が音楽を手がけた一作。2006年の日本初演以来20年目にあたる25年5月、6年ぶり6回目の上演を果たす。

　第1回公演から、約20年にわたって1人でクロロック伯爵を演じてきた山口。今回から城田とWキャスト体制で臨むことについて「この作品が、ようやく成人式を迎えて『いや～、なんかいい婿が来ないかな～』と思っておりましたら、ようやく来ました。本当にこんな息子ができて、私は幸せです」とニッコリ。「（自身に代わって主人公を演じる俳優を）もう……待ってました。本当にずいぶん前から、ず～っと待っておりました。私、兄弟とかいっぱいいるんですけど、まぁ～、本当に舞台にいると、こうやってすてきな息子が突然現れる。本当にね、見上げながら息子を見て、しかも、いいですよ～、舞台は」とうっとり。「次からは縁側で、お茶を飲んで、息子の活躍をゆっくり眺めることができる」と目を細めた。

　城田は、通し稽古を終えて「いろんな課題と不安要素が多々ありまして、いろんな感情がまだ自分の中で整理できていない状態でここに出てきてしまった。ネガティブなことをたくさん言いそう」と話しつつ、「作品のシンボルとも言えるキャラクターを自分なりに精一杯、日々向上心を持ち続け、全うして、最後の最後まで演じきれれば幸いです」と意気込んだ。

　会見には、サラ役のフランク莉奈および中村麗乃、アルフレート役の太田基裕および寺西拓人、アブロンシウス教授役の石川禅および武田真治も出席した。

　同ミュージカルは今後、全国各所を巡る。東京建物 Brillia HALLにて5月10日～5月31日、愛知・御園座にて6月7日～6月15日、大阪・梅田芸術劇場メインホールにて7月4日～7月12日、福岡・博多座にて7月19日～7月30日に上演予定。