日本人女性バイオリニストが快挙 最年少23歳で仏社会功労奨励勲章の月桂樹銀賞受賞

フランス社会功労奨励章協会は24日、千葉県在住のバイオリン奏者・池田有沙さん(23)が、国際的な活躍と貢献を認められ、Encouragement Publicフランス社会功労奨励勲章(フランス政府公認1932年)の月桂樹銀賞(旧シュバリエ)を最年少で受賞すると発表した。授賞式は11月にパリで行われる予定となっている。

池田有沙
池田有沙

千葉県在住のバイオリン奏者・池田有沙さん、授賞式は11月にパリで行われる予定

 フランス社会功労奨励章協会は24日、千葉県在住のバイオリン奏者・池田有沙さん(23)が、国際的な活躍と貢献を認められ、Encouragement Publicフランス社会功労奨励勲章(フランス政府公認1932年)の月桂樹銀賞(旧シュバリエ)を最年少で受賞すると発表した。授賞式は11月にパリで行われる予定となっている。

 池田さんは現在、桐朋学園大学修士課程で特任教授・清水高師氏のもとで学ぶかたわら同大学の2020年度のティーチング・アシスタントを務めている。2019年には、大阪国際音楽コンクールの弦楽器部門Age-Gで1位を受賞。シンガポール国立大学ヨンシュウトー音楽院在学中には数多くの著名な演奏家や指導者から学び、シンガポール大統領官邸、世界大学サミットのレセプション、カナダ・マギル大学での国際音楽祭に大学代表として参加した。また、学内オーケストラでもシャルル・ドュトワ、鈴木雅明各氏の指揮のもとコンサートマスターを務めるなど、日本人留学生として異例の抜擢を受け、活躍していた。

 同年5月に帰国後、ソロリサイタルやこども園での演奏、チャリティー演奏など国内にも活動を広げていたが、新型コロナにより一時活動の休止を余儀なくされた。しかし、今回の受賞を機として演奏活動を再開する。

 11月10日には「池田有沙 帰国・フランス社会功労奨励勲章授賞記念ヴァイオリンリサイタル」(場所:すみだトリフォニーホール、主催:若手演奏家を応援する会)を開催する予定。世代を超えて聴衆の心に届く音楽を目指し演奏活動をしていくという。

 池田さんは1996年12月1日生まれ。4歳からピアノを始め、7歳からバイオリンを学んだ。11歳から清水高師氏に師事。2015年8月に全額奨学金でシンガポール国立大学音楽学部に入学し、チェン・ジョウ氏に師事。2019年7月に卒業し、桐朋学園大学大学院修士課程に入学。今年4月から桐朋学園大学2020年度ティーチング・アシスタントを務めている。

【主なコンクール受賞歴】
2008年 第11回大阪国際音楽コンクールジュニアコース1位
2016年 ユーロアジアスペイン・マラガ国際ヴァイオリンコンクール2位
2017年 第17回ドイツ・クロスターシャンタール国際音楽コンクール4位及びヴィルトゥオーゾ賞受賞
2019年 第20回大阪国際音楽コンクール弦楽器部門Age-G 1位 他受賞

【主な音楽祭参加歴】
2008年~2019年 飛騨高山音楽祭、YBP国際音楽祭
2014年 イタリア・クレモナ 24th International Academy of Art, Summer Festival
2014年、2017年 オーストリア・ウィーン Ost-West Musikfest
2016年、2017年、2018年 シンガポール Singapore Violin Festival
2016年 スペイン・マラガ 26th International Academy of Art, Summer Festival
2019年 スイス・シャフハイゼン 15th Schaffhausen Masterclasses 2019
2019年 オランダ・ベルゲン The International Holland Music Sessions 2019
上記、各音楽祭の選抜コンサートにて演奏
2019年~2020年 調布国際音楽祭

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