住吉美紀、コロナ感染での「恐怖の感覚」を激白 高熱続き「心臓がもたないかも」
39度以上の高熱が1週間続き、何度か40度超え「恐怖の感覚を覚えました」
新型コロナウイルス対策はきちんとやっていたと聞く。どれだけ注意していたのか。
「職場の仲間に神経質なぐらいだったと言われるほどでした。身の回りを消毒するとか、放送機材もギリギリまで消毒して『技術の人に嫌な顔されていたよ』と言われるくらいに気を付けていました。あんなに気を付けていたのに、と感染力のすごさに驚きました。同時に、その私の姿を見ていた同僚もショックを受けていたようです。あんなに気を付けても感染してしまうのかと」
入院後も、なかなか下がらない40度もの熱。どんな思いだったのか。
「39度以上の高熱が1週間続き、その間に何度か40度を超えた時は、コロナそのものよりも心臓が持たないかも、とか、私の体が持ちこたえられるギリギリのところまできているんじゃないかなという恐怖の感覚を覚えました。その1週間は、周りの状況などを考える余裕はなく、ただ苦しい、体を休めなくては、という思いで精いっぱいでした。結局2週間入院していましたが、その間、外の情報にほとんど触れず、という2週間だったので、その間、社会がどうなっているか、みんながどんな風に過ごしているかなど何も知りませんでした。1度全てから遮断されたので、戻った時は、浦島太郎のようでした」
遮断された影響は決してマイナスなことばかりではないようだ。
「今回のことで、すごくベーシックに『生きているだけで何てありがたいのだ』ということを実感することができました。自粛で出かけられないとか、楽しい予定がないとか言う以前に、たとえば熱がなく、頭痛もなく過ごせるだけでこんなに楽なのかとか、食事が美味しくいただけるってこんなに幸せなことなのかとか。ゼロに戻った感じ。ゆっくり寝ること、おいしく食べられること、家族やネコと過ごせること、空や樹々の緑を心地よく眺められること、そんな基本的なことをじっくり味わいながら過ごすだけで、こんなに満ち足りた気持ちになれるのだと。小さな多幸感が増えた感じがしています」
まるで、新たな人生を歩みだしたような、すがすがしささえ感じる。25日の第2回は、医療従事者とのふれあいや新型コロナウイルス感染の不安を抱える世の中の人に向け、住吉が考える準備を紹介する。
□住吉美紀(すみよし・みき) 小学時代はアメリカ・シアトル、高校時代はカナダ・バンクーバーで暮らす。国際基督教大学(ICU)卒業後、1996年にNHK入局。「プロフェッショナル仕事の流儀」の司会や2007年の紅白歌合戦で総合司会を務めた。2011年3月に退局し、フリーに。現在はTOKYO FM 「Blue Ocean」(月~金曜、午前9時)のパーソナリティーを務めている。シヴァナンダ・ヨガ正式指導者資格、NARD JAPAN認定アロマアドバイザー資格を保有。著書に「自分へのごほうび」(幻冬社)。2016年1月に一般男性と結婚。趣味は茶道、着物、音楽、ネコ。
取材協力:東京都中央区・ミアヴァート珈琲