音楽グループ・YMO（イエロー・マジック・オーケストラ）が1979年に行ったワールドツアーのLIVE BOX SET『YMO 1979 TRANS ATLANTIC TOUR LIVE ANTHOLOGY』が、30日に発売される。

「1000人の中の1人に選ばれた」　成金イメージが先行する有名社長の“本当の顔”

　YMOは1978年に細野晴臣、故・高橋幸宏さん、故・坂本龍一さんで結成され、翌79年に日本のバンドとしては初となるワールド・ツアーを行った。当時、ロサンゼルス“THE GREEK THEATRE”、ロンドン“THE VENUE”（2公演）、パリ“THEATRE LE PALACE”、ニューヨーク“THE BOTTOM LINE”を成功させた。

　4都市5公演の全貌を伝えるYMOのLIVE BOX SETは、細野の監修のもと、世界的エンジニア・GOH HOTODAがミックスとマスタリングを担当する。65曲中29曲が未発表音源で、今回が初の商品化となる。歴史的なYMOのワールド・ツアーを追体験できると同時に、新たな音楽的発見も多い作品となっている。

　また、本ライブツアーの模様を収めた1980年リリースのライブ盤『パブリック・プレッシャー』では、契約上の問題で渡辺香津美のギターを収録することができず、代わりに坂本がシンセサイザーをオーバーダビング（多重録音）していた。今回のLIVE BOX SETでは、渡辺のギターと坂本が『パブリック・プレッシャー』時にオーバーダビングしたシンセサイザーが使われている。

　細野はLIVE BOX SETについて、「今回は香津美くんのギターが復活し、教授（坂本）が足したシンセもあって重層的なことになっている。そういう意味で今回のものが完成形。単に当時の記録だけじゃない、時代を超えて現代に通じる作品になっているんです」と魅力を語った。ロサンゼルスのTHE GREEK THEATRE、ニューヨークのHURRAHでのライブ映像をアップコンバート（高解像度の映像に変換）し、音源は最新ミックス。ブックレットにはワールド・ツアーの模様を伝える未発表の写真も多数掲載されている。

　また、5月に開催される日本初の大規模な音楽アワード『MUSIC AWARDS JAPAN』では、日本の音楽を海外に伝えたパイオニアとして、YMOが『SYMBOL OF MUSIC AWARDS JAPAN 2025』に選ばれた。現在、『MUSIC AWARDS JAPAN』のYouTubeチャンネルでYMOの業績を讃えるムービーが公開されている。ムービーではマイケル・ジャクソンやエリック・クラプトンもカバーした人気曲『BEHIND THE MASK』の映像がメインに使用されている。LIVE BOX SETのリリースに際し、『BEHIND THE MASK』のフル映像が公開されている。