二宮和也、『シナぷしゅ』出演は「挑戦で断る理由がなかった」 ワンワードのせりふだけで感情を表現する難しさ

嵐の二宮和也が、5月16日公開の映画『シナぷしゅ THE MOVIE ぷしゅほっぺ ダンシングPARTY』(清水貴栄監督)に特別出演する。同作は0歳からの乳幼児を対象に制作し、今年4月でレギュラー放送6年目になるテレ東系『シナぷしゅ』(月~金曜午前7時30分)の映画化第2弾。公開を前に二宮が育児雑誌、新聞の子育てコーナー担当記者を含めた取材陣に対応し、ワンワードのせりふだけで感情を表現する難しさ、自身の子ども時代を振り返った。

二宮和也はぱるてぃ役で出演【写真:コウ ユウシエン】
二宮和也はぱるてぃ役で出演【写真:コウ ユウシエン】

島で暮らす陽気なタクシードライバーのぱるてぃを演じる

 嵐の二宮和也が、5月16日公開の映画『シナぷしゅ THE MOVIE ぷしゅほっぺ ダンシングPARTY』(清水貴栄監督)に特別出演する。同作は0歳からの乳幼児を対象に制作し、今年4月でレギュラー放送6年目になるテレ東系『シナぷしゅ』(月~金曜午前7時30分)の映画化第2弾。公開を前に二宮が育児雑誌、新聞の子育てコーナー担当記者を含めた取材陣に対応し、ワンワードのせりふだけで感情を表現する難しさ、自身の子ども時代を振り返った。

 同作では、主人公のぷしゅぷしゅと相棒のにゅうが、バカンスで「どんぐりアイランド」を訪れる。2人が空港に到着すると、にゅうそっくりの新たな仲間がアゲアゲな歓迎の音楽で盛り上げてくれた。島で暮らす陽気なタクシードライバーのぱるてぃだ。ノリノリのリズムに夢中になるぷしゅぷしゅだが、そのはずみでほっぺがひとつ、どこかに飛んで行ってしまう。落ち込むぷしゅぷしゅに寄り添うにゅう。みんなでぱるてぃ自慢のタクシーに乗って、ほっぺを探す冒険に行く。

 そんな物語で二宮が演じたのは、新キャラクターのぱるてぃ役。アニメ映画での声の出演は、2006年公開の『鉄コン筋クリート』以来になる。今回、与えられたせりふのほとんどは「ぱるぱる」というワンワード。それで、喜怒哀楽を表現している。

「今回、お話をいただいた時は『何だ、何だ』と驚きました。『ぱるぱる』という言葉一つで喜びや感動を伝えられるかという点で『挑戦になる』と思いましたし、断る理由がなかったです。あとは、大げさですが『自分が世の中の家族のためにできること』を考えた時に、即戦力になれるものがエンターテインメントだと思ったので、『やってみよう』と思いました」

 もっとも、その挑戦は普段の芝居と違うアプローチになったという。

「普段のお芝居では、台本に書かれていることに対して『本当にこれで大丈夫か』と一度は疑い、現場で話して、台本にはない表現を狙っていきます。でも、今回はなかったです。台本にない表現を出して多面的にするよりは『素直な表現で、分かりやすいものを分かってもらうために表現することが大事』だと判断しました。自信を持ったまま進められたので、監督や制作の方からも現場で『オッケーです』と言っていただけてありがたかったです」

 さらに「僕は話し方がせっかちで」と前置きしつつ、0歳からの乳幼児を対象とした本作では「スピード感」を意識したことを明かした。

「『こうすれば分かるよね』という分かり目を押し付けないように。あくまで、ぱるてぃが発している声であるということを踏まえて、制作陣と話しながら進めていきました」

 同作には俳優・玉木宏も、にゅう役で特別出演。二宮にとっては、何度も共演している気心知れた仲間だ。

「今回で、玉木くんが“一番共演している俳優”になりました(笑)。そんな玉木くんはとても声が低いので、僕の演じるぱるてぃは対比として高い声の方がいいのかなと。真ん中にぷしゅぷしゅがいて、その横にいるキャラクターの声の高さとしても下と上がいることで、アドベンチャー感が出せると思いました」

『シナぷしゅ』への印象を語った二宮和也【写真:コウ ユウシエン】
『シナぷしゅ』への印象を語った二宮和也【写真:コウ ユウシエン】

自身の幼少期は「静かな子どもだった」

 二宮は、テレビで『シナぷしゅ』を見たことがあるという。そして、同番組に感心していることを明かした。

「子どもたちを30分間テレビの前から動かさないことが考え込まれている番組だと思いました。番組の中でCMが入らないという構成は、子どもかつお父さん、お母さんがそれぞれ集中できる時間になりますよね。それを許した企業の皆さんの心の広さに驚きました。僕が普段出させていただいているバラエティー番組にはない仕組みで、応援してくださる方のご理解も含め、『ここまで違うのか』と学びになりました」

 さらに「あとは、キャラクターが増える一方で、毎回の放送の中で好きなキャラクターの出演があるのかないのかは選べない。そういう教育に必要な“不条理さ”も学べるとも思いました(笑)」と続け、取材陣の笑いを誘った。

 その後、自身の幼少期を問う質問には「静かな子どもだった」と即答した。

「祖父からかわいがってもらっていた孫でしたね。というのも、僕以外の親せきがほとんど女の子で『工場の代継ぎができた』と喜んでいたみたいです。なので、何でも言うことを聞いてもらえて、少し性格が悪かったと思います(笑)。でも、工場を継ぐための教育として、左利きを右利きに直すように矯正されたことがありました。『左利きで文字を書けても図面は描けない』ということだったみたいです」

 さらに「女の子に囲まれていたので、小さい時からおままごとやあやとりで遊んでいました。少し大きくなってからは、ずっとゲームをやっていて、そのまま大きくなってしまったという感じです」と言い、照れ笑いを浮かべた。

 そして、二宮は同作について「(子どもたちの)映画館デビューにもってこいの作品、企画です。今ある映画が悪いということではなくて、小さい子どもが2時間ずっと物語を追っていくこと、不特定多数の人と見ることの緊張など、すべてをストレスフリーにしています」と、上映時間や観やすい環境が工夫された同作について解説した。

 その上で「子どもたちにとっても、映画を見られたという成功体験は大きいものになりますし、泣いてしまったとしても、そこを大前提としている企画なので」と言い、「『今日行くところが見つからない』『ずっと家にいてもな』と思うことがあったら、映画館に遊びに来ていただけたらと思います」と呼びかけた。

次のページへ (2/2) 【写真】二宮和也のアザーカットや『シナぷしゅ』の場面カット
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