元日向坂46・齊藤京子が尊敬する俳優とは 新作ドラマで新境地開拓「のめり込んだ方が役になりきれる」
昨年4月に日向坂46を卒業した齊藤京子が、4月29日スタートのMBS・TBS系連続ドラマ『あやしいパートナー』(MBS火曜深夜0時59分、TBS火曜深夜1時28分)でFANTASTCS・八木勇征とダブル主演を務める。2017年放送の韓国ドラマをリメイクしたサスペンス&ラブコメディーで、俳優として新境地を切り開こうと意気込んでいる。

ドラマ『あやしいパートナー』でFANTASTCS・八木勇征とダブル主演
昨年4月に日向坂46を卒業した齊藤京子が、4月29日スタートのMBS・TBS系連続ドラマ『あやしいパートナー』(MBS火曜深夜0時59分、TBS火曜深夜1時28分)でFANTASTCS・八木勇征とダブル主演を務める。2017年放送の韓国ドラマをリメイクしたサスペンス&ラブコメディーで、俳優として新境地を切り開こうと意気込んでいる(取材・文=大宮高史)。
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オリジナルは韓国俳優のチ・チャンウクとナム・ジヒョンが共演した韓国ドラマ『あやしいパートナー~Destiny Lovers~』(2017年)。イケメンの敏腕検事ノ・ジウク(チ)とポジティブな司法修習生ウン・ボンヒ(ナム)のラブコメディーを軸にストーリーが繰り広げられ、日本でも配信されると話題となった。
今回の日本リメイク版では、検事の立石春斗役を八木、弁護士志望の司法修習生・宮下さくらに齊藤が挑む。物語はバスの中で春斗がさくらに痴漢と間違われたところから始まる。痴漢騒ぎが収まった矢先、さくらは交際相手の颯太(池田彪馬)の不倫現場を見てしまい、彼とのケンカのさなかに、またも春斗に遭遇する。酔った勢いでさくらは春斗の自宅で一夜を明かしてしまい、おまけに検察修習で訪れた事務所が春斗の勤務先と腐れ縁が続く。さらに、さくらはある殺人事件の容疑者となり――と波乱づくしの展開だ。
――まずは『あやしいパートナー』のストーリーにどんな印象を持ちましたか。
「(韓国版が)とにかく面白くて、30話もあるのに全話、あっという間に見てしまいました。序盤から予想した展開がことごとく裏切られていって、このスリリングなドラマを自分たちでリメイクできることは本当にありがたいと思いました」
――これまで、韓国ドラマを見たことは。
「『イカゲーム』(Netflix)のシリーズが好きで、サスペンス要素とダークな展開に惹かれて、ハラハラしながら第1、第2シリーズともに2回見ました。『あやしいパートナー』も面白かったですね。ヒロインに突拍子もない出来事ばかり降りかかってくるのに、ナム・ジヒョンさんが演じたボンヒは前向きで何があってもへこたれない明るさあって、憧れました。私はカラッとしていて、天真らんまんな役って、今までほとんど経験がなかったんです」
――確かに今年1月期の『いきなり婚』(日本テレビ系)のヒロイン・小柴真央も真面目なOLという役柄でした。
「俳優としていろんな色を出せるようになりたいと思っていたので、ガラッと違う雰囲気の女性を演じられるのは、やっぱりうれしいです。『同じ人がやっていたの?』って思ってもらえるくらいに、驚きを与えられたらいいなって。韓国版のいいところを見習いつつも、私たちならではのドラマを目指したいですね。八木さんとは同い年でもあるので、タッグを組んでお互いに支え合っていけたらと思います」
――『あやしいパートナー』の見どころは。
「安川有果監督から『ミュージカル風に』と言われるくらい、大げさにお芝居をする場面も多いです。ドラマでこんなに感情豊かなところを見せられるのは、初めてですね」
――作品では誤解からさくらと春斗が出会ったり、冤罪を着させられたり……と波乱続きの展開となりますが、もしそんな目に遭遇したら、ご自身はどうすると思いますか。
「違うなら違うとはっきりと自分の主張を言わずにはいられないと思います。引き下がれませんよね。うろたえて何もできなくて流れに飲まれてしまうのは、自分の心が納得できないと思います」

初主演ドラマで虐待・不倫を経験するヒロイン好演
――これまで舞台やドラマなどの作品に出演してきましたが、中でも日向坂46時代の2023年、単独初主演作となったテレビ朝日系連続ドラマ『泥濘(ぬかるみ)の食卓』は印象的でした。毒親に虐待され不倫してしまうヒロイン・捻木深愛を好演し、明るいアイドルのイメージとはかけ離れた役で話題となりました。
「当時はお芝居の経験が今よりも浅かったので、毎日必死でした。アイドル活動と俳優業を両立する日々は、普段の過ごし方とまったく違いましたね。早朝や夜中までの撮影もあって、帰宅すれば次の日のために台本でセリフを読み直したり……あの頃に比べれば、少しづつ慣れてきたかなという実感はありますし、今は心身のコンディションを整えることにも目を向けられるようになりました。でもまだ余裕なんてないですね(苦笑)」
――健康を保つためにどのようなことを実践していますか。
「化粧水を変えたりといった小手先の工夫ではなく、食生活から整えるようにしています。夜遅くは食べるのを控えたり、野菜を意識的に摂取するようにしました。お菓子が食べたい時でもがまんして、健康的な食べ物を摂るように心掛けています。自制心が試されますね」
――アイドル時代から俳優業やバラエティー出演など幅広く活動してきました。とりわけ芝居において「これは譲れない」と思うことは。
「譲れないというか、性格的にハマったものには極端にのめり込んでいきます。小学生の頃に『プロポーズ大作戦』(2007年/フジテレビ系)を見て以来、(主演の)長澤まさみさんを尊敬していて、私が役者を志した原点となりました。ファンとしてドラマを好きになる気持ちも役作りの参考になりますし、私自身、のめり込んだ方が役になりきれるので、この性格でよかったかなと思います。今回はジヒョンさんの演技を観察することはもちろん、さくらに振りかかる困難も恋も、全部楽しんでいくつもりでいます」
――そのマインドで、宮下さくらになりきって奮闘していきたいと。
「私自身、好きなラブコメに出演できるので楽しんでいこうと思っています。予想だにしない展開がたくさん待っていますので、最後まで皆さんが目を離せない宮下さくらを演じていきたいです」
□齊藤京子(さいとう・きょうこ) 1997年9月5日生まれ、東京都出身。2016年に、けやき坂46の1期生に選ばれてデビュー。19年にグループ名が日向坂46に改名された。21年にお笑い芸人・ヒコロヒーとの冠番組のバラエティー『キョコロヒー』(テレビ朝日系)がスタートした。23年にテレビ朝日系『泥濘の食卓』で初のドラマ単独主演を飾った。24年4月に日向坂46を卒業。今年は4月25日公開の映画『#真相をお話しします』にも出演する。趣味は歌唱、ゲーム。155センチ。
ヘアメイク:栢木真弓
スタイリスト:藤井エヴィ
