多部未華子と岩田剛典が男女の関係に…青山真治監督7年ぶり長編映画「空に住む」が10月公開
「EUREKA ユリイカ」などで世界的に知られる青山真治監督の7年ぶりの長編映画「空に住む」が、2020年10月23日に全国公開されることが分かった。多部未華子が主演を務めることも併せて発表された。
作詞家・小竹正人氏が手掛けた小説「空に住む」がストーリーの原点
「EUREKA ユリイカ」などで世界的に知られる青山真治監督の7年ぶりの長編映画「空に住む」が、2020年10月23日に全国公開されることが分かった。多部未華子が主演を務めることも併せて発表された。
両親が急死し、孤独を抱える主人公・直実を演じるのが多部。主演ドラマ「私の家政夫ナギサさん」(TBS系、毎週火曜、午後10時~)や映画「アイネクライネナハトムジーク」(今泉力哉監督)など多くのドラマや映画に出演し、作品ごとに違った魅力を見せる演技派女優が、本作で迷い傷つきながらも確かな選択をして変わっていく女性の心理を深く掘り下げ、新たな魅力を発揮した。
脇を固める共演者には、注目の若手からベテラン俳優、作家まで豪華なメンバーが勢ぞろい。直実の後輩で複雑な事情を抱えた妊婦・愛子役に、いま大注目の女優・岸井ゆきの。何不自由なく暮らすもどこか空虚さを感じ、直実に何かと世話を焼く叔母・明日子役には美村里江、さらには、偶然の出会いから直実と男女の関係になっていくスター俳優・時戸森則役に、「EXILE」「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」のパフォーマーでありながら、多くの映画やドラマに出演し高い評価を得る岩田剛典。「悪い男」を魅力的に演じている。
ほかにも鶴見辰吾、岩下尚史、高橋洋(※高ははしごだか)、大森南朋、永瀬正敏、柄本明と豪華な実力派キャストが名を連ねる。
そして本作では、「EUREKA ユリイカ」でカンヌ国際映画祭批評家連盟賞受賞ほか国際的に高い評価を得る青山真治監督がメガホンを取る。7年ぶりとなる長編新作で映し出されるのは、主人公の人生を主軸にしながら、異なる境遇で悩みを抱える20代~30代女性たち。両親との死別、妊娠、出産など、現代女性の人生のターニングポイントに迫る様々なドラマと、彼女たちを支える人々の感情の機微や葛藤が、同監督の手腕によってエチュードの様に丁寧に描かれ、既に評論家からの作品への絶賛の声も寄せられている。
青山監督は「脚本から公開まで足かけ4年、ああでもないこうでもない、それがダメならこうだ、もはや絶望という時期もありました。すると救いの神が舞い降りて、高層マンションのてっぺんからTake it easy manと厳かに言われるのです。だから私はこの映画を愛している。誰にもばれないように、ひとり静かに愛するのです」と叙情的なコメントを残した。
本作のストーリーの原点となったのは、J-POP界をけん引する作詞家・小竹正人氏が手掛けた小説「空に住む」(13年刊・講談社)。原作とともに誕生した楽曲「空に住む~Living in your sky~」を「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」が担当する。
□あらすじ
郊外の小さな出版社に勤める直実は、両親の急死を受け止めきれないまま、叔父夫婦の計らいで大都会を見下ろすタワーマンションの高層階に住むことになった。長年の相棒・黒猫ハルとの暮らし、ワケアリ妊婦の後輩をはじめ気心のしれた仲間に囲まれた職場、それでも喪失感を抱え、浮遊するように生きる直実の前に現れたのは、同じマンションに住むスター俳優・時戸森則だった。彼との夢のような逢瀬に溺れながら、仕事、人生、そして愛の狭間で揺れ続ける直実。果たして彼女は、見失ってしまった自分を取り戻すことができるのか。そして葛藤を乗り越えた末に下した大きな決断とは――。