【ミスタートロットジャパン】実力派高校生VS“舞踊語り歌手”がデュエット対決 「日本」をテーマに着物で舞い歌う
一発勝負の歌謡ショー『ミスタートロット ジャパン』(水曜午後9時)の第9回が、映像配信サービス『Lemino(レミノ)』で16日に配信された。今回は準決勝第3戦が行われ、注目の実力派ペアが対決した。

本選2次脱落のプロ歌手・しいたか。も応援「どちらが優勝してくれたら心の整理がつく」
一発勝負の歌謡ショー『ミスタートロット ジャパン』(水曜午後9時)の第9回が、映像配信サービス『Lemino(レミノ)』で16日に配信された。今回は準決勝第3戦が行われ、注目の実力派ペアが対決した。
同番組は、韓国で社会現象を巻き起こした大人気歌謡オーディション番組の日本版。番組MCをフットボールアワーの後藤輝基、レジェンドマスターを細川たかしが務める。トロットとは、韓国で演歌や懐かしの歌謡曲にあたる音楽ジャンル。『ミスタートロット ジャパン』は、全世界から選ばれた男性ボーカリスト74人が初代Mr.TROT(ミスタートロット)の座をかけオーディションに挑む。
準決勝に進んだのは飯田俊樹、牛島隆太、風水ノ里恒彦、具島勇心、島憂樹、ジュノ、高野航大、橋詰昌慧、藤井大翔、藤崎伊織の10人。準決勝では10人が2人ずつペアを組み、メドレーをデュエットする。5組のペアはそれぞれ、「日本」「応援歌」「ラブソング」「青春」「家族」のテーマを選び、そのテーマに合う2曲を選曲してメドレーで披露する。
マスター(審査員)はメドレーを聞いて良かった方のメンバーにハートを投票し、ハートが多い方が決勝進出となる。準決勝からは会場に観客が入り、観客投票も行われる。観客は「どのペアのデュエットがよかったか」を投票。個人の勝敗だけでなく、チームとしての順位も1位から5位まで発表される。準決勝のマスターは予選から引き続き細川たかし、高橋洋子、椿鬼奴、これまでに審査員を務めた武部聡志、hitomi、チャン・ユンジョン、クリスタル・ケイ、霜降り明星・せいやが務めるほか、準決勝からはミッツ・マングローブ、近藤真彦、チョコレートプラネット・長田庄平が参加する。
準決勝第3戦は、予選・本選1次を1位通過し、本選2次でも2位となった実力派高校生の島憂樹と、オリジナルジャンルの“舞踊語り歌手”としてプロとして活躍し圧倒的な歌唱力を誇る風水ノ里恒彦。デュエット相手に島を指名した風水ノ里は、「自分は歌やメロディーを色で想像する。島は鮮やかな青。私は紫。同系色なので、良い具合に混ざって面白いものが作れると思う」と選んだ理由を語った。
インパクトの強い2人が選んだテーマは「日本」。坂本冬美の『夜桜お七』と、美空ひばりの『川の流れのように』をデュエットすることになった。風水ノ里が得意とする“着物を着て日本舞踊を舞うパフォーマンス”を生かし、島も初めて日本舞踊に挑戦することに。初めての踊りに苦戦する島を助けたのは、本選2次で島とデスマッチ対決をしたプロシンガー・しいたか。だった。
チーム「シンガー」で風水ノ里とチームメイトだったしいたか。は、本選2次で島と歌唱対決し敗北。日本舞踊歴30年で名取も取得しているしいたか。は、島に手取り足取り踊りを教え、表現力を鍛えた。しいたか。は準決勝の会場にも駆けつけ、「2人のどちらが優勝してくれたら、僕自身も心の整理がつく。応援しています」とエールを送った。
親心のような思いを抱く風水ノ里「俺はお前が笑っているのが一番」
練習を重ねた風水ノ里と島は、『川の流れのように』にこめる思いを語り合う。島は「僕は上流の川をイメージする。上流の美しさ、純粋なきれいな水を表現したい。これからの音楽活動に、“海をめがけて進んでいく思い”をこめたい」と語った。風水ノ里は「こちらは下流で、濁りつつある川」と語り、「一昨年、母が亡くなった時に、この歌の意味は自分の中では終活の歌だと思った。いつかは死ぬって分かっているけど、命は次に次に世代が変わっていく。そういうことを伝えたい」と思いを明かした。2人は「上流と下流との違いを感じてもらって、そこが合わさるところが、歌が一番強くなるところ」と、同じ気持ちを確かめた。
赤い着物姿で登場した2人は、圧倒的な歌唱力とハーモニーで『夜桜お七』『川の流れのように』を続けて熱唱。島はこぶしをきかせた演歌も歌いこなし、しっかりと舞も踊った。風水ノ里は島を見守るような優しいまなざしで、厚みのある歌声を響かせた。会場が感動に包まれる中、マスター審査の結果は7対4で島に軍配が上がった。
武部は「風水ノ里さんのプロデュース力、ショーアップがすごく優れた演目だった。島君が、自分の得意ではない部分だったかもしれないけど、そのハンデの中でもすごくがんばって、それを補って余りあるパフォーマンスをしたところを評価した」と語った。細川は「『川の流れのように』、素晴らしいよね。島君が若いということで将来的な意味で選ばれたけど、歌唱力としては風水ノ里さん、あなたが素晴らしい」と風水ノ里を称えた。
勝利した島は、「風水ノ里さんから『憂樹、あなたは気が弱いから、先に勝っておかないとだめだよ』と言われた」と明かし、「風水ノ里さんと一緒だったからこそ作ることができたステージだったので、複雑な気持ちです……。これ以上ないくらい最高のパートナーで、最高のライバルでした」と語った。風水ノ里は「憂樹、笑ってる?」と声をかけ、涙を見せる島に「笑ってよ。約束しただろう。俺はお前が笑っているのが一番だから」とエール。「自分が負けても相手に笑顔になってもらえることが、こんなにも幸せだと思える。自分には子どもはいないですけど、こんな気持ちなのかなと思いました」と、親心のような思いを明かした。
※藤崎伊織の「崎」の正式名称はたつざき
※高野航大の「高」の正式名称ははしごだか
