準大手の芸能事務所・スペースクラフトが経営難で木下グループ傘下入り 創業から51年間率いた社長は退任「未来を考え」

芸能事務所のスペースクラフト・エージェンシー株式会社(以下、スペースクラフト)は14日、株式会社木下グループの傘下に入り、51年前の創業から代表取締役社長を務めてきた大西一興氏が退任したことを発表した。大西氏は顧問に就任している。昨年から芸能事務所の破綻が相次いでいるが、準大手のスペースクラフトは、総従業員者数約8300人、事業会社数25社の大企業の下で生き残る道を選択した形になる。

スペースクラフトに所属する黒谷友香【写真:ENCOUNT編集部】
スペースクラフトに所属する黒谷友香【写真:ENCOUNT編集部】

かつて神田うの、平野綾らが所属

 芸能事務所のスペースクラフト・エージェンシー株式会社(以下、スペースクラフト)は14日、株式会社木下グループの傘下に入り、51年前の創業から代表取締役社長を務めてきた大西一興氏が退任したことを発表した。大西氏は顧問に就任している。昨年から芸能事務所の破綻が相次いでいるが、準大手のスペースクラフトは、総従業員者数約8300人、事業会社数25社の大企業の下で生き残る道を選択した形になる。

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 51年間続いたスペースクラフトが、企業体制の変更をした。既に社長を退任し、顧問に就任した大西氏が報道各社に向けてコメントを発表した。
                    
「皆様 この度、私は51年間にわたり務めて参りました社長職を退任し顧問に就任致します。 本年3月で創立51周年を迎え、一区切りとなりスタッフ及び所属者の未来を考え時代の急激な変化に対応すべく後進に道を譲り、次の世代にバトンタッチします。 創業以来、皆様のご支援とご愛顧により、弊社は成長を続けることができました。心より 感謝申し上げます。これからは新しいリーダーのもと、モデル、俳優、タレント、アー ティストの更なる発展を心から楽しみにしております。そして皆様のお役に立てるよう応援 して参ります。今後とも、弊社をよろしくお願い申し上げます」

 新社長には2023年から同社で執行役員・芸能部本部長を務めてきた丹下英樹氏が就任。副社長には、20年に木下グループ内に株式会社俳色を立ち上げ、25年にスペースクラフトとの事業統合に尽力した濱野幸雄氏が就任した。

 スペースクラフトはかつて神田うの、平野綾、渡部豪太らが所属。退所が相次ぐ中、現在も俳優・黒谷友香、子役の永尾柚乃、元横綱貴乃花の次女で俳優の白河れい、紺野彩夏、結城モエらが所属している。文字通り、大西氏の才覚で存続してきた芸能事務所に31年間所属し、20年6月に退所した神田は当時「社長はモデル時代から芸能界の父として私を育てて下さいました。穏やかで優しい社長はワガママな私を育てながらも自由にさせて下さり私はそれに甘えてきました」と感謝の思いをつづっていた。

 しかし、多くの芸能事務所がコロナ禍で打撃を受け、複数の有名事務所が昨年から今年にかけて破綻。取材によると、スペースクラフトも厳しい状況に陥っていたが、木下グループの傘下に入ることで生き残る形になった。同グループは映画製作・配給事業を手掛ける株式会社キノフィルムズを傘下に持つなど、日本のエンタータインメント活性に尽力してきた実績がある。スペースクラフトの立て直しに向けては、同社の新たな取締役に木下グループ代表取締役社長兼CEO取締役の木下直哉氏も名を連ねている。

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