新幹線の予約スペース「100%外国の方が荷物置いてる」 注意を無視でしぶしぶ…想定外の行動にあ然

家族でベビーカーを抱えて新幹線に乗車する時、どうしても困った事態に直面してしまう。予約制の「特大荷物スペースつき座席」を事前に申し込んでいるのだが、「今のところ100%外国の方が荷物置いてる」。対応に追われて別の乗客に迷惑をかけてしまうという。1歳児を育てる30代ママの女性に、悩んでいる実態を聞いた。

新幹線の荷物問題は喫緊の課題だ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
新幹線の荷物問題は喫緊の課題だ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「ほとんどはすぐにどかしてくれますが…」

 家族でベビーカーを抱えて新幹線に乗車する時、どうしても困った事態に直面してしまう。予約制の「特大荷物スペースつき座席」を事前に申し込んでいるのだが、「今のところ100%外国の方が荷物置いてる」。対応に追われて別の乗客に迷惑をかけてしまうという。1歳児を育てる30代ママの女性に、悩んでいる実態を聞いた。

「新幹線乗る時はベビーカーあるから特大荷物スペース席予約するんだけど、今のところ100%外国の方が荷物置いてる 予約の場所って分かりにくいから仕方ないけど。床の色赤とかにして予約専用って大きく貼ったりできないのかな? 入り口でもたもたして周りに迷惑かけるの辛い」

 女性は嘆きの思いをSNSにつづった。ベビーカーを置くスペースを確保するため、東海道新幹線を利用する際は、特大荷物スペース席を予約している。

 ちゃんとルールを守っている一方で、外国人観光客による“無断占拠”に何度も遭遇。「上り下りどちらも経験しています。英語、スペイン語、中国語を話している方などいろいろです。1番多いのは、観光客がよく使うとても大きなスーツケースです。時々普通サイズのスーツケースの方もいます」と打ち明ける。

 どのように対処しているのか。勝手に荷物を置いている外国人客に直接注意を促しているといい、「直接本人に話しかけて、英語で予約のスペースであることを伝えています」。

 ただ、こんな不穏当な出来事が起きたことも。「ほとんどのケースではすぐにどかしてくれますが、一度だけ中国の方が無視をしてどかしてくれませんでした。見送りでたまたま来ていた実父が車内に入り強めに伝えたところ、しぶしぶどかしてくれたことがあります。初めてのパターンでした」。あきれ顔で振り返る。

 空前の来日ブーム。日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2024年の年間訪日外客数は3686万9900人を記録し、過去最高を更新した。今年2月は325万8100人となり、2月として初めて300万人を突破。インバウンド需要はとどまるところを知らない。

 一方で、“功罪”とも言える現象が。外国人旅行客による、鉄道内の荷物トラブルや飲食店でのマナー違反が問題化しているのだ。オーバーツーリズム対策は喫緊の課題になっている。

 こうした中で、新幹線の荷物を巡り、JR東海とJR西日本が、東海道・山陽新幹線のデッキに設置している特大荷物向けのコーナーを、事前予約不要で利用できる荷物置き場として今年7月1日から試験的に変更することを発表した。「特大荷物スペースつき座席」は引き続き予約制で設定する。

 荷物ルールの周知やマナー注意喚起など、鉄道・観光事業者には、さらなる有効な対策の実施が求められている。ただ、海外客への差別・偏見に結び付けることがあってはならない。

 改善策を思案する女性は「1番後ろのスペースについて、予約が必要であることをもっと分かりやすく記載してほしいです。特に観光客の方に伝えるには大きく英語で書いておいてくれないと気付けないと思います。個人的には、東京メトロ丸の内線の優先席スペースのように床を派手な色にしてはどうかな? と毎回思っています。上りと下りで席の前後が入れ替わるので難しいとは思いますが……。シートを敷くなどの方法もあるかなと考えています。発車してからさらっとアナウンスしてくださってますが、発車前の乗車時に伝わった方が混乱がなくていいと思います」。ユーザー目線での提案を寄せている。

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