K-POPグループ27歳日本人リーダー 過去に“クビ通告”も…手にした韓国音楽番組1位「やって来たことは間違いなかった」
日韓オーディション番組のABEMA『青春スター』から誕生したK-POPボーイズグループ・n.SSignが、今年1月に韓国の地上波音楽番組で初の1位を獲得した。悲願を達成したグループのリーダーは日本人のカズタ。沖縄県出身で高校を卒業するタイミングで歌とダンスをスタートした27歳で、今年はABEMA特番『n.SSign Happy Valentine Party』に出演。その後、ENCOUNTにこれまでの道のりを語った。

沖縄県出身のn.SSign・カズタ
日韓オーディション番組のABEMA『青春スター』から誕生したK-POPボーイズグループ・n.SSignが、今年1月に韓国の地上波音楽番組で初の1位を獲得した。悲願を達成したグループのリーダーは日本人のカズタ。沖縄県出身で高校を卒業するタイミングで歌とダンスをスタートした27歳で、今年はABEMA特番『n.SSign Happy Valentine Party』に出演。その後、ENCOUNTにこれまでの道のりを語った。(取材・文=近藤加奈子)
――今年1月、韓国の地上波音楽番組『ミュージックバンク』でグループの楽曲『Love Potion』が1位。2023年にデビューして以来の悲願達成ですが、周りの反応はいかがですか。
「ファンじゃない方々からもn.SSignを知ってもらうきっかけになりましたし、『一歩前進したな』と感じられます。『グループとしてこのままで大丈夫なのかな』とずっと不安でしたが、『僕たちがやってきたことは間違っていなかった』と思えました」
――身内の方も喜ばれたのでは。
「収録が終わって会社の代表とビデオ通話で『1位なりました』と話したら、ボロボロに泣いてました(笑)。あと練習生の頃からお世話になっているスタッフさんからも、電話がかかってきて泣きながら『おめでとう』って。他にも僕たちの会社の人みんながお祝いしてくれました」
――韓国の地上波音楽番組で1位になるのは、大手事務所に所属のアーティストが多いイメージです。しかし、カズタさんたちが所属されているのは新興で大手ではない事務所です。
「僕たちもすごく驚いています。でも、だからこそ喜びもひとしおでした。確かに僕たちの事務所は大手ではなく、路上ライブから始めたグループなので、この1位獲得はすごく意味のあることだと感じています」
――昨年はソロで日本のテレビに出演。今後、日本で出てみたい番組はありますか。
「バラエティーが好きなので『酒のツマミになる話』(フジテレビ系)と『しゃべくり007』(日本テレビ系)は絶対に出たいですし、歌番組の『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)や『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にも出たいです。僕の練習生時代の友達の&TEAMのFUMAが朝の情報系番組に不定期レギュラーで出演しているので羨ましいなって思います。最近もFUMAに会ってその話になりました(笑)」
――FUMAさんとは今でも仲がいいんですね。
「仲良いです。前に音楽番組でちょうど被ったのでダンスチャレンジ動画を撮ったのですが、その時も『東京来たら連絡してね』って言ってくれました。普段はそんなこと言わないのに、俺に会いたいのかな(笑)。そんなFUMAのことは『かわいい弟』だと思っています」
――n.SSignは合同イベントにも積極的に出演していますが、カズタさんが「すごい」と思った方は。
「Stray Kidsさんです。昨年ベルーナドームで開催された『2024 Show! Music Core in JAPAN』でご一緒させていただいたのですが、どのパフォーマンスも本当にかっこよかったです。そして、ファンとの一体感、掛け声、場の盛り上げ方、トークなどどれを取ってもレベルが高すぎました。学ぶことがめちゃくちゃありました」
――NCT 127のYUTAさんとの写真をSNSにアップされていましたが、どのような経緯だったのでしょうか。
「僕が積極的にスタッフさんにお願いして、ごあいさつをする許可をいただけました。YUTAさんがきっけかでK-POPの道に進んだことをお話したら、『まじでうれしいわ』と言ってくださり、憧れと好きがさらに増しました。そして、すごく良い匂いがしました(笑)。写真を撮る時は震えていました」

険しかった道のり、オーディション番組も1度は落選
――カズタさんは高校を卒業するタイミングで歌やダンスを始めて、K-POPアイドルになりました。これまでの道のりはどうでしたか。
「すごく険しい道のりでした。沖縄にいた頃は個人でもずっとオーディションに落ちていたし、どこの事務所も一次審査すら通らない日々でした。EXPGの沖縄校にいても花が咲かず、K-POPアイドルも全ての芸能活動も諦めようとしていた時に今の事務所からインスタグラムでDMが届いたんです。しかも、その日は別の事務所のオーディション落ちていたから『これは詐欺だ』と思いました(笑)。それでも、練習生になることになり、渡韓しましたが、そこで1回事務所をクビになっています(笑)。FUMAは別の道に行っちゃったし、僕は事務所で別のプログラムを受けて、何とか残留できました。そして、再び練習生になったんですが、『青春スター』に出るためのオーディションで落とされちゃって」
――それは意外です。
「最初は番組にすら出られない状況でした。でも、追加オーディションみたいなのがあって、そっちで番組出場権を得ることができました。落ちた時は『実力的に落ちるはずないのに』と思ってずっと泣いていました。ロレンスとも事務所が一緒だったんですけど、『俺が受かってごめんなさい』と泣きながら言われたのを鮮明に覚えています。受かっておめでたい時なのに、僕の心配をしてくれてさらに泣きました」
――しかし、『青春スター』では快進撃で最高得点も記録しました。
「予選通過しただけでもうれしかったから、最高得点と言われた時は『そんなことあるんだ』って実感が湧いていなかったのかもしれないです。あと、点数が高かったから『次の回も出られる』って喜んでいました。まさかそこから番組でずっと1位扱いされるとは思ってなかったです。昔の自分を考えたら、あの時の僕はありえないです(笑)」
――現在はn.SSignのリーダーとなり、韓国の地上波音楽番組で1位を獲得。
「デビュー後もいろいろとうまくいかなかったり、大変も時期はありました。でも、メンバーがみんな良い子で全力投球だから、僕も頑張ってこられました。そして、『Love Potion』でようやく1位を獲ることができました。メンバーが抱えている不安要素が1つなくなって良かったです。今年はもっと多くの方に知ってもらえるようなグループになりたいです」
□カズタ 1997年12月31日、沖縄県生まれ。メインダンサー、リードボーカル。血液型O。
